- Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103106128
作品紹介・あらすじ
孫娘のけい子ちゃんがお祭りに行くのに、買ったゆかたが大きくて着られない。妻が寸法を直すことになったが、お祭りは今日の夕方はじまる。さて、寸法なおしは、間に合うだろうか?-夫婦二人の穏やかな日々を、祈りと感謝をこめて描く連作第十作目。
感想・レビュー・書評
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庄野潤三さんの日記を読んでいるような感覚になった。
夫婦の晩年をテーマにした連作とのこと。
庄野先生自身の体調、好きなこと、ご家族のこと、ご近所さんのことなどが素直な言葉で書かれていて、さらさらと流れるよう。特別な事が起こるわけではないけれど、普通の生活が普通の言葉で表現されていて心地よい。
さらりと周りの人への感謝の言葉が書かれている。自分に言われたわけでもないのに嬉しいですね。
山の上のお家は、いい感じのお家なんだろうなと想像が膨らんだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これはハードカバー版ですが…文庫のほうなんで画像ないのかな?
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嫌いじゃないんだけど、何度も何度も同じ事が書かれていると、ちょっとまたかーと思ってしまう。
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私小説。日記形式で綴られる日常。登場人物が、著者のご近所さんから有名人に至るまでや、出てくる地名も比較的広範囲に及ぶこと、季節によって変わる情景など、本物の他人の日記を読ませてもらいながら、著者の人柄や出来事にほんわかさせられる。お年を召した方の年輪を思わせる、達観した考え方や感性が行間から感じられる時間は、心がリラックスするような、不思議な和みに包まれる。強いて緩急もない話だけど、そこがいい。魅力ある文と視点が面白い。
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癒される本です。老後はかくありたいものでございます。