落日燃ゆ

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著者 : 城山三郎
  • 新潮社 (2002年3月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103108146

落日燃ゆの感想・レビュー・書評

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  • 第9回(1975年) 吉川英治文学賞受賞
    東京裁判で絞首刑を宣告された七人のA級戦犯のうち、ただ一人の文官であった元総理、外相広田弘毅。戦争防止に努めながら、その努力に水をさし続けた軍人たちと共に処刑されるという運命に直面させられた広田。そしてそれを従容として受け入れ一切の弁解をしなかった広田の生涯を、激動の昭和史と重ねながら抑制した筆致で克明にたどる。

  • 心に残る素晴らしい名作です。

  • 著書の努めて冷静かつ客観的な記述に好感が持てました。広田さんは何故このような判決となったのか、裁判官の視点で書かれた本も読んでみたい。

  • 自分にはどうにもできないような要因がいかにあろうとも、職責を果たす努力を些かも怠らなかったとしても、公人としての結果責任はどんな形であれ黙って受け入れる。。その精神は国家の公僕である政治家の、今は亡き理想の姿なんだろう。

  • オランダに飛ばされて「風車 風が吹くまで 昼寝かな」と呼んだ 外交官:広田 弘毅の伝記。
    第二次世界大戦前に外務大臣、総理を務め、平和外交に命を懸けたが、東京裁判(A級)で、自己弁明せず、高官として唯一人絞首刑に処された。

  • 首相,外相を歴任した広田弘毅の生涯をつづる、自ら計らわない生き方を貫き通しA級戦犯裁判で文官で唯一死刑を宣告される

  • [おもな理由]
    A級戦犯に指定され、唯一、文官として絞首刑となった
    元首相・広田弘毅の生涯を描いています。

    [おすすめの理由]
    私自身、恩師の方からおすすめしてもらいました!
    「広田さんは福岡の出身なので知っておくべき」と言われ
    読んでみたところ、どんどん先が読みたくなって地下鉄の
    中でも読んでいたほどでした。
    生きていく姿勢であったり、文章の書き方も素敵な表現が
    たくさんあったりして学べる部分が多いのでおすすめです!!

  • Kodama's review
    久しぶりに下記の「お勧め度」で最高の5つ★&ビックリマーク(!)を付けさせて頂きました。遅ればせながら、こんなに立派な方がいたことを知り、心が振るえました。広田弘毅、カッコ良過ぎる!
    (06.8.20)
    お勧め度
    ★★★★★!

  • 官僚たちの夏に比べて、更にジャーナリズム的な色彩を強くしており、
    人物をその感情描写でなくて行動によって読者に印象付けている。

    複数の登場人物/複雑きわまりない情勢を把握するのに一苦労だが、
    それでもなお描き足りない感があるのだから、
    それだけintricatedな時代/場面だったのだ。

  • 以前テレビで、この『落日燃ゆ』をやっていて、恥ずかしながら、その時初めて、広田弘毅がいかに東京裁判と対峙したかを知った。彼が東京裁判の死刑囚であることまでは知っていたものの、死刑囚唯一の文官で、また裁判中なんら弁明することもなく、他者(特に軍人)への非難もせず、淡々と刑の執行を受け入れた、ということを知ったのである。

    彼は、第二次大戦直前に内閣総理大臣となり、また戦時にあっても外務大臣などの要職にあったことから、その監督責任を問われる形で、死刑となったのであるが、本書からは、彼は常に戦争に反対し、和平への道を探究していたことがうかがわれる。
    しかし、統帥権独立の名の下、軍部が暴走し、中国で暴れまわり、第二次世界大戦への引き金を引くこととなった。
    一般的には、そのような暴走する軍部を、内閣総理大臣がその強大な権力のもと、押さえつけることが可能であり、また必要なことのように思われるが、当時の日本では、総理大臣でさえ、統帥権の独立を侵すことはできなかった。これは、当時の日本を理解するうえで、基本的かつ重要な事柄であるように思われるが、この点の理解不足が広田弘毅の死刑という、誤った判決を導く結果となった。

    端然と東京裁判を受け入れたかに見えた広田弘毅だが、死刑執行の直前に、この一連の戦争及び裁判に対し、痛烈な一語を発する。それは、東条英機ほか3人が、広田より少し先に死刑執行される時のことである。東条らは死刑執行の直前に、「大日本帝国万歳!」とやったのであるが、それを遠くから聞いた広田は、「今、マンザイをやってたんでしょう」と言い放った。
    彼にとっては、この裁判及びそれに至る一連の出来事は、漫才に他ならなかったろう。いや、漫才などという軽い言葉では、本来すまされないものである。
    本書の最後にも、このようなくだりがある。
    「広田は、意識して「マンザイ」といった。広田の最後の痛烈な冗談であった。
     万歳万歳を叫び、日の丸を押し立てて行った果てに、何があったのか、思い知ったはずなのに、ここに至っても、なお万歳を叫ぶのは、漫才ではないのか。
     万歳!万歳!の声。それは、背広(文官)の男広田の協和外交を次々と突きくずしてやまなかった悪夢の声でもある。広田には、寒気を感じされる声である。生涯自分を苦しめてきた軍部そのものである人たちと、心ならずもいっしょに殺されて行く。このこともまた、悲しい漫才でしかない―。」

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