烈しい生と美しい死を

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著者 : 瀬戸内寂聴
  • 新潮社 (2012年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103112235

烈しい生と美しい死をの感想・レビュー・書評

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  • 2017.3.12

  • 久しぶりに、寝る間も惜しんで読みたいと思った。私が知りたいことを調べていると、だいたい寂聴さんが既に本にしている。この本も、伊藤野枝の生き方を知りたくて調べていたらあった。知りたかったことがほぼほぼ書いてある、ありがたい本。伊藤野枝や、「青鞜」に携わった女性たち、岡本太郎の母親・岡本かの子(この人についても寂聴さんの著書あり)、大逆事件で幸徳秋水と殺された管野スガ、等々、明治のぶっ飛び女たちの生き方が書かれている。主に恋愛周り。遺族や、恋人、子孫など、実際の関係者たちに会って取材しているのもとてもよかった。これも長生きな寂聴さんしかできないこと。もう亡くなってしまっている方がほとんどなので、とても羨ましいと思った。
    「明治の女性たちの生き方」が書かれているが、明治維新だの女性解放運動だの、教科書みたいなことでなく、もっと人間らしい、ひとりの女の烈しい生き方が描かれている。今も昔も人間の業は深いものである。
    やりたいことやって死ねるっていいな、と思う。
    どうして、こういう人間らしい一面を、学校で教えないのかと思う。そしたら、もっともっと日本史が楽しくなると思うのに。日本史は人間が紡いできたものなのだから、もっと人間らしさを出してもいいんじゃなかろうか。
    この本の登場人物と寂聴さんで、恋のから騒ぎをやったらすごく面白いと思う。

  • 幸徳秋水だの、青踏だの、固有名詞は学校の歴史の教科書でならったものの、何のことだかさっぱり身についていなかったので、とっても新鮮に読み進めました。
    甘粕大尉・満州関連本には必ずでてくる、伊藤野枝・大杉栄両氏についても、いろいろ知ることができたし、100年前の数々の事件が妙に鮮明で、つい今しがた報道される昨今の事件より、ぎらぎらしていて、時代は変わっているようで、実は同じなのかも。。?とか思ってしまう。
    それにしても、伊藤野枝は同じ九州女として、ちょっと羨ましくもある「生」のパワーを持ってるなぁ・・・・・

  • 今から百年前、女性がまだ男性の属物として扱われていた時代に、奔放に生きた女性たちについて綴っている。彼女たちの生き方は、今でも圧倒されるほど烈しい。まさに時代を生きたという表現がピッタリだと思った。

  • 2011年は「青鞜」発刊100年目だったという。そのことにマスコミはほとんど触れなかったと著者は言う。初めと終わりに第一線で活躍するキャリアウーマンとくったくのない若い女性たちの章を設けつつ、100年前の青春の声を800字で新聞連載した「この道」の書籍化。
    取りあげられた人物たちの強い個性と、それを活写する筆力に強く惹かれた。

  • 作家の軌跡がよくわかる。
    なぜ寂聴さんは「岡本かの子」や「伊藤野枝」に惹かれるのか。
    女の生き方の変化にドキドキする。

  • 昔の方が 自由奔放な恋愛をしていたと実感した。というか、何事にも 真剣に取り組んでいた結果だと思う。
    寂聴さんの語り口が さらっとしていて 読みやすかった。

  • 瀬戸内さんがこれまで取材、執筆してきた女性たちから、
    "烈しい生と美しい死”をテーマにまとめられたもの。

    伊藤野枝はじめ、平塚らいてう、岡本かの子など、
    時代を彩った女たちは、まさしく烈しい生を生きていた。

    わずか二十数年で亡くなった伊藤野枝は、
    その寿命を悟っていたのかと思うほど精一杯で、
    3人の男を巡り歩き、子供を多く生み、
    「青鞜」に、社会運動に精魂を注いだ。

    寂聴によって語られる彼女を読むと、
    おそらく背筋の伸びた、はっきりと物を言う女性
    だったんだろうなと思う。

    妻のある大杉栄との愛えさえも、
    なんの憚りも無く自信に満ちた堂々たるものだった。

    きっとそれだけ自分に自信を持てる生き方をして
    いたんだな。


    なんてことのない「日常」の大切さは頭では分かっているが、
    その「日常」が続く先にあるものが見えていないと、
    それはなんの意味もない。と感じてしまう。

    進みたいという道があるものの、現実を見て先延ばしにしてしまう。
    そんな私自身の現在のもやもやに、熱々の石を投じられた気分だ。

  • 瀬戸内寂聴さんの視点からみた、100年前の女性達の青春を垣間見て、わたしは何かにそんなに執着したり、一生懸命になったことがあったかなと考え込んでしまいました。
    何もかもが抑圧されていて、仕事と恋愛、生きることの自由を渇望していた100年前の女性達と、
    最初から自由の中に放り出されていて、仕事にも恋愛にも感情の起伏の薄い百年後のわたしたち。

    どっちが幸せなんだろう。

    この本に出てくる女性は、今の時代に置き換えても奔放で、
    自分を貫いていて、欲しいものは絶対に手に入れるパワーをもっていると感じました。

    わたしも、そんなにも執着できる何かに出会いたいなという気持ちになる本でした。

  • 久しぶりの瀬戸内節。子供の頃、母の本棚に出家前の「晴美さん」の小説があって、隠れて読んだら、子供にはエロの何物でもなかった。平塚らいてう、岡本かのこ、伊藤野枝、おそるべし。女の武器はなんとやら。本能のまま生きる、とはこのことか。女性が生きにくい、生きることが苦しい時代だからこそ、なのか。
    聞き書きという手法がところどころに生かされていて、これが森まゆみ氏評するところのうらやましさにつながるわけだ。それは確かに。

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烈しい生と美しい死をの作品紹介

岡本かの子、伊藤野枝らが熱く烈しく生きた道に、波瀾万丈の自らの人生を重ねて描く。90歳の著者から若い世代への熱いメッセージ。

烈しい生と美しい死をはこんな本です

烈しい生と美しい死をの文庫

烈しい生と美しい死をのKindle版

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