女子的生活

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1280
感想 : 209
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103120520

作品紹介・あらすじ

都会に巣食う、理不尽なモヤモヤをぶっとばせ! 読めば胸がスッとする、痛快ガールズストーリー。ガールズライフを楽しむため、東京に出てきたみきは、アパレルで働きながらお洒落生活を満喫中。マウンティング、セクハラ、モラハラ、毒親……おバカさんもたまにはいるけど、傷ついてなんかいられない。そっちがその気なら、応戦させてもらいます! 大人気『和菓子のアン』シリーズの著者が贈る、最強デトックス小説。

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。元気が出る。
    主人公の毒舌で展開するのが痛快。
    マウンティング、セクハラ、モラハラetcに応戦を繰り広げる。詳しくはレビューできないお口にチャック系。

    アパレル業界に勤務し、おしゃれを楽しみ、女子的生活を満喫していたみき。
    そこに地元の旧友・後藤が転がり込んできて、何ともない日常に、色々な出来事が舞い込む。
    一緒に暮らすうち、「理想の自分に向かって努力をしながら、毎日頑張っている。偉い奴」なんて友だちに認められたら最高!特にみきみたいな人の場合は。

    合コンのシーンが笑っちゃう。
    わざと!?遅刻したり、お皿に食べ物を盛ってあげたり、同性の参加者をディスってきたりして、異性の心をツカミ取ろうとする人っている^^;
    ーなんか、鼻につくんですけど!ー
    友だちの援護射撃にまわるみきは、そんなツカミ女に敏感に反応し、「ちょっと意地悪させてもらおうかな…」と応戦する。それが的を得ていたり、やり過ぎだったりするが、よくぞ言ってくれた!とスカッとする。

    【作者あとがき】
    闘う人が好き。たとえ力が弱くても前を向こうとする人が好き。生きることは困難で、でもその中でくだらない冗談を言える人が好き。
    (登場人物の)二人はそんな好きな人たちだったから、書いている間楽しかった。
    この世界を共に闘い、共に生きて、たまに笑いあえたら嬉しいです。

    ……響きました。(⸝⸝ᵕᴗᵕ⸝⸝)♡

    本書はブク友さんたちの本棚で知った。
    アンソロジー「この部屋で君と」に1話分収録されているが、その後の話があるのを知らなかったので、読めてラッキーであった。ありがとうございます。

  • 女子の抑えつけられ感。
    男子の無意味な肯定感。

    どちらも不幸でどちら
    も幸せ。

    トランスジェンダーは
    そのどちらもない。

    世間の理解はまだまだ。

    マジョリティとは違う
    彼ら彼女らの視点から
    私の日常を眺めたとき、

    そこに何が見えるのか。

    主人公のみきちゃんに
    学ぶこと結構あります。

  • 主人公・幹生(通称・ミキ)は、女の子になって女の子とつきあいたい───

    この本を読むまで、「性同一障害」と「トランスジェンダー」の違いを知りませんでした。
    テーマとしては、重いものなのかもしれないけれど、
    登場人物が魅力的で楽しめました。

    女の子としての身だしなみは常に完璧!
    結構鋭い毒を吐きつつ、いつも前向きで、生きづらさにつながる部分をマイナスにとらえないミキ。

    最初はなんて軽い!と思ったけど、意外と男気があっていいヤツだった後藤。
    この二人の同居生活が、とても面白かったです♪。

    女子だから、男子だからなんて関係なく、一生懸命な人はみんなカッコいいです!

    あとがきの、
    「闘う人が好きです。たとえ力が弱くても、心が弱くても、前を向こうとする人が好きです。
    生きることは困難で、でもその中で下らない冗談を言える人が好きです。」
    そんな坂木司さんの作品がとても好きです。

    突っ込まれていた「夕食は、ディナーよ♪」
    私、言ってるかも(笑)

    • 杜のうさこさん
      まっき~♪さん、こんばんは~♪

      コメントありがとうございます!

      この本、ドラマ化されていたの知らなかったんです。
      読了後、他の...
      まっき~♪さん、こんばんは~♪

      コメントありがとうございます!

      この本、ドラマ化されていたの知らなかったんです。
      読了後、他の方のレビューで知って、残念でした。
      評判良かったらしいんですよね。

      坂木司さん、大好きなんです!
      「あとがき」を読んで、あぁ、こういうところがグッとくるのかなぁって思いました。
      たしか性別を発表されてないんですよね。
      なんとな~くですが、女性?のような気が…
      でも、それこそどちらでもいいですよね^^

      それにしても気温、高すぎますよね…
      あっという間の梅雨明けで、ほんと異常気象!
      夏が苦手なので、この先が思いやられます。
      夏バテしないようにお互いガンバですね!
      OS-1、もう少し美味しいといいのに(*^-^*)
      2018/07/05
  • 女子的生活を楽しむために、東京に出てきたみき。
    タイトルからの予想とは、ぜんぜん違う話でした。

    小川みきは、アパレルの会社員。
    今流行りの安くて可愛い服を売る仕事は、オシャレが大好きなみきに合っているけど、残業の多い職場はややブラック。
    ある日、高校のクラスメートが転がり込んできて‥?

    自分の居場所を見つけて、さっそうと生きているみきは、カッコイイ。
    ただし、家族とはほぼ絶縁状態で帰る気はない。
    合コンやら何やらで出会う人と微妙なバトルを繰り広げるところまでは、女同士によくあることかも。
    いるいる、こういう人!って~苦笑、微苦笑してしまいますね。

    ただ、時には女の子らしからぬ冷徹さでバッサリ切る。
    ビターな味わいで、ほのぼのはしませんが~
    無理解はしょっちゅう、時には大いに傷つけられることもある立場だから。
    批評眼が育つのは、トランスジェンダーがタレントに多いことからも証明されていることかも。

    大して親しくなかった級友とたまたま同居しているうちに、意外な認められ方をするあたりで、何やら少しホッとしました。
    テレビドラマ化されて今日放映されるようなので、新年最初のレビューはこちらにしてみました☆

  • 坂木司さんは大好きな作家さんのひとり。
    プロフィールを非公開にされているので、勝手に想像するだけですが…

    この『女子的生活』は14冊目。
    坂木司さんの本だからと手にして読み始めたら…
    驚いた!
    私の読んできた坂木さんの本とはテイストが違う…
    タイトルから想像していた内容とも違う…

    でも、そこはやっぱり坂木さん。
    一気読みでした。

  • すっごく面白かった!
    小川(みき)と後藤の掛け合いが痛快。読みながらクスッと笑っちゃう。

    みきはトランスジェンダー。
    みきの口調や行動はスカッとするくらい気持ちいい。だから同僚や突然転がり込んだ後藤もすんなり受け入れられたのかな。

    とにかく女子力高めだよ。みきみたいにおしゃれを楽しめたら本当に楽しそう。

    読後もとても気持ち良くて、やっぱり坂木さんの本は面白いな。

  • 図書館で借りたもの。

    ものすごく女子力高い主人公だなぁと思ってたら男の子だった。
    思いがけずトランスジェンダーの話でした。
    「みき」こと幹生は、体は男性だけど女性になりたくて、恋愛対象も女性。でも体は積極的に手術したいとは思っていない。
    高校の同級生の後藤(男性)が、ひょんなことから居候になる。

    仕事や日常など。
    合コンでの女同士のバトルが面白かった。あんな心理戦が繰り広げられてるのね…!笑
    みきの兄はクソだけど、両親は素晴らしい人だなぁ。
    「私たち家族が幸せになるための作戦会議よ。欠席は、認めません」
    こんなことを言える親になりたい。

  • 女性の格好をすることが好きだけど、心は「男子」のミキの日常を描く。かなり早い段階から、カミングアウトしちゃってるけど、ミキの周辺はなぜか、理解のある人ばかり・・・トランスジェンダーで悩むどころか、自由奔放で、逆に女性特有のマウンティングとかをざっくり切り捨てたりして、痛快な作品。何より、自分に正直に生きているミキにとても共感が持てる。ただ、せっかくの坂木司の作品。もう少し、「謎」が欲しかった。

  • なんと言っても主人公 みきちゃんが
    女子の格好をするのが
    大好きな男子だけど
    恋愛対象は 女子
    勿論 ついてるものはついてる

    ここら辺で 最初やや悩むのですが
    単純に 女子として生きるのが好き
    な人だと思うと 割と理解できる

    女子の裏表をすべて愛してくれてる
    みきちゃんの戦い方が 非常にスカッとします

  • タイトルから連想されるものとは違ってなかなかビターな小説だった。でも、「女子」が持つ言語化しづらい違和感をきっちり炙り出しててなかなか面白い。

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著者プロフィール

一九六九年、東京都生まれ。二〇〇二年『青空の卵』で〈覆面作家〉としてデビュー。一三年『和菓子のアン』で第二回静岡書店大賞・映像化したい文庫部門大賞を受賞。主な著書に『ワーキング・ホリデー』『ホテルジューシー』『大きな音が聞こえるか』『肉小説集』『鶏小説集』『女子的生活』など。

「2022年 『おいしい旅 初めて編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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