関係の化学としての文学

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  • 新潮社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103140511

作品紹介・あらすじ

「小説」は関係の化学である。「まんが・アニメ的リアリズム」「ゲーム的リアリズム」など表現スタイルごとに固有のリアリティがあるが、こと「関係性のリアリティ」においては、言語を直接の素材とする小説が圧倒する-。文学の可能性を示す画期的な表言論。

感想・レビュー・書評

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  •  先日斎藤環先生の講演を聞き、すごくわかりやすく、そして興味深いお話をされていたので、著書を手にとってみました。

     む、むずかしい…。言葉を直接素材にされる「小説」は関係性のリアリティが最も大きい表現だ、ということを語られています。具体的に例に挙がっていた作品をどれも読んだことがないことも相まって、理解度は5%くらいかもしれません…。
     母娘の関係のくだりは、なんとなく頷けたかと。小説に描かれているリアルな母娘の描写は、自分の実体験と重なる部分も多くて胸が苦しくなったことがあるので。

  • 関係が関係に関係する-関係性の四象限。関係の化学の作動を支えているのは、シニフィアンの運動である。もしそうであるなら、言語を直接の素材とする小説が、もっとも化学反応を呼び起こしやすいのも当然だ。どれほど衰退が叫ばれようと、小説が読まれ続けるのは、ひとつにはこうした「関係の化学」の享楽ゆえである。他ジャンルの追随を許さない関係性のリアリティゆえに‥。
      ――2009/09/30

  • 考えまとめ中。

  • 新潮2009年7月号書評より

  • ☆未読

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著者プロフィール

斎藤環(さいとう・たまき) 精神科医。筑波大学医学医療系社会精神保健学・教授。オープンダイアローグ・ネットワーク・ジャパン(ODNJP)共同代表。著書に『社会的ひきこもり』『生き延びるためのラカン』『まんが やってみたくなるオープンダイアローグ』『コロナ・アンビバレンスの憂鬱』ほか多数。

「2023年 『みんなの宗教2世問題』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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