- Amazon.co.jp ・本 (105ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103142188
感想・レビュー・書評
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その季節にその花が咲いて誰かを思い出すって祈りのような呪いのような、とても哀しくて幸せな事だなと思った。
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絵と文章なので絵本にカテゴライズしたが,とても味わいがあり12ヶ月がそれぞれの花で彩られていて素敵だ.関係ないようで不思議と響き合った絵と物語.素晴らしい.特に「すみれ」が好きだ.
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2018.01.24 図書館
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(1999.10.31読了)(1999.10.31購入)
(「BOOK」データベースより)
難民の少女が希望のしるしとしたライラック、放浪癖の兄が好きだった向日葵、明治維新で自害した女の前で咲き乱れていた萩…。山本容子の銅版画をカラーで収録した文学と絵画が深く共鳴し合う小説の宝石箱。
著者 辻邦生 ツジ・クニオ
1925年、東京生れ。
東京大学仏文科卒業
1957年から1961年までフランスに留学。
1963年、長篇『廻廊にて』を上梓し、近代文学賞を受賞。
1968年、『安土往還記』芸術選奨新人賞受賞。
1972年、『背教者ユリアヌス』毎日芸術賞受賞。
1995年、『西行花伝』谷崎潤一郎賞受賞。
1999年7月29日 死去 -
花に秘められた登場人物たちの思いが一月ごとに語られた短編集。表面はとても静かでありながら、内側では狂おしいほどの情熱が描かれていて、一話一話は短いながらなかなか密度の濃い仕上がりになっている。死と別れはそのままの意味をもつこともあれば、新たな旅立ちを示すこともある。鎮魂歌でありながら、どことなく賛美歌の雰囲気も漂い、鮮やかな色彩と馥郁たる香りにあふれた品のある一冊だった。
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山本容子が好きで、花が好きで、本が好きな人、には、時折プレゼントする本です。ただし「レクイエム」だから病気お見舞いには不適当です。各月の花を思い起こすよすがとして、辻邦生の短い文章を楽しむものとして、そして1冊の完成された小振りな本として。
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この本自体が芸術作品のような素敵なコラボレーション。
贅沢な時間でした。 -
花にまつわる小作品です。
それぞれの思い出が、なんとも美しくロマンティック・・・。
山本容子さんの銅版画が、想像に色をつけてくれて、それでまたうっとり。
高1の春休みの図書館で、心を打たれた作品です。