- Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103145301
感想・レビュー・書評
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古語、会話文を地の文と同化させる等々の文体、そして何より、主人公の美しさに驚嘆させられた。
いやはや、すごい小説だった。
ただ、わざわざ震災を絡める意図が見抜けなかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
基本的に読書をする際なるべくわからなかった単語があればメモを取りながら読むようにしているため、この作品の場合左についている注をほぼ全て書き写す羽目になり、(めんどくさくて)読むのに何ヶ月もかかってしまった。
その作業に気をとられていたというのもあるだろうけど、話、つまんなくない?
ペニスを切り落とされた青年が主人公とあって、話がどう転がっていくのかと思ったけれど、途中からその設定を忘れてしまうほど普通の小説になっている気がする。
注を気にせずさらっと読み流せばまた印象が違うのかもしれない。 -
買ったはいいが、どこかに往ってしまってようやく読むことが出来た。
類まれなる美少年だが、幼少時変質者に性器を切り取られてしまい、リビドーを生涯持たない男として歩む半生を書いた本。裕福な家庭に生まれ、恐ろしいくらいに美しく、しかも東大に進む彼。全女性からの憧れを受けるも、女に全く興味なく、興味は美食。そんな男が青年から社会人になり、なんと結婚し、果ては子供まで・・・。そんな人生記は読んでみたいでしょう、まして筒井が書いたとなれば。たくさんある脚注も面白い。 -
すごくへんな話だった
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1973年、葉月貴夫は5歳にして性器を切り取られた。しかしなお美しく健やかに成長した貴夫は、周囲の人びとのさまざまな欲望を惹き起こしていく―。彼は、果たして我らの煩脳を救済し給うのか?巨匠筒井康隆が、古今のありとある日本語の贅と、頽廃的なまでの小説的技術の粋を尽して、現代を語り、未来を断固予言する、数奇極まる“聖人伝”
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面白かった。
けど、東北の方の震災に引っ張られるラストはどうなんやろ。 -
ナニがないだけで欲望と言うものがなくなるのか。静かな気持ちで生きていけるのかな。