絶筆

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103166108

感想・レビュー・書評

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  • 今の社会への憂いが感じられた。一つひとつは短い文ながら、密度が濃く、野坂昭如氏の人柄を感じることができた。

  • H30/2/11

  • 野坂氏の頭から離れなかったのは8月15日と6月5日、終戦の日と神戸大空襲の日。ここに氏の思想の原点があると思います。戦争と飢餓を最も恐れ、再び起こることがないよう死ぬ間際まで主張し続けていました。晩年は政治に対しては、期待していないように見受けられましたが、「世間が強いリーダーシップを求める時代はよくない。」「強力なリーダーを必要とする世の中は不幸だが、政治不信の世もまた不幸である。」と警句を発せられています。あの世からも我々の愚行を嘲笑って、鋭い批評を投げかけているものと想像いたします。合掌。

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著者プロフィール

野坂昭如

一九三〇年(昭和五)神奈川県生まれ。親戚の養子となり神戸に育つ。四五年の空襲で養父を失い、のち、実家に引き取られる。旧制新潟高校から早稲田大学第一文学部仏文科に進むが、五七年中退。CMソング作詞家、放送作家などさまざまな職を経て、六三年「エロ事師たち」で作家デビュー。六八年「アメリカひじき」「火垂るの墓」で直木賞を、九七年『同心円』で吉川英治文学賞を、二〇〇二年『文壇』およびそれに至る文業で泉鏡花文学賞を受賞。そのほか『骨餓身峠死人葛』『戦争童話集』『一九四五・夏・神戸』など多くの著書がある。二〇一〇年(平成二十七)死去。

「2020年 『「終戦日記」を読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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