終の住処

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著者 : 磯崎憲一郎
  • 新潮社 (2009年7月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (142ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103177111

終の住処の感想・レビュー・書評

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  • 時間に対するホラー小説として読んだら面白いかなと思った。既に下してしまった決断(とそれに付随する時間)は取り返せないよって話。

    主人公はたいして好きでもない奥さんと変な家で一生を終えるしかないんで絶望してるんだけど、生きてる人みんなそんな感じで絶望してるよ。でも死にたくもないからとりあえず生きてるというか。

    だから、新しい発見とかないし、絶望に対する解決策もないし、だからなんやね~んとしか言えない本。人生コワイーってしたいときはいいかも。

  • 先日、『文藝春秋』で今年の芥川賞受賞作品「冥土めぐり」を読み、ふと最近の芥川賞受賞作品を読んでないなと思ったので、磯崎氏のこの本に手を出してみた。
    ストーリーとしては主人公と妻の20年の結婚生活、ということになるが、あくまで主人公が見た・感じた出来事や体験が、主人公の中での記憶の重さと時間の流れに沿って描かれるので、日常の連続を綴っていても非日常な歪みが生じていて、独特な世界になっている。主人公が感じること、思うこと、考えること、それの対象が妻であっても、妻自身の感じたことや思ったことは語られず描かれず、受動的というのも違うのかもしれないが(それなりに色々自分から動いてるし)、全ては主人公の視界の中だけの現実として描かれている印象。世界をレンズで覗きこんでいるような…レンズ越しの景色ゆえの隔絶感・非現実感がある作品なのに、描かれる物語自体は妻や母や娘に囲まれた普通のサラリーマンである主人公の平凡な人生(の一部)で、「大事件があったわけではない人生」が独特の重量を伴って描かれ、「終の住処」というやけに重たい響きの言葉へ集束していくのが小説として面白い。
    ストーリーというか、起きる事件に意味があるわけではなく、こうやって時が流れて、いつしか一生のゴールまでもが見えてくるところまで来てしまう、そういう、「当たり前」の連続が導いたはずの結果が何となく自分にとって「当たり前ではなかったはずのもの」になっている、その違和感や驚愕自体がこの作品の核なのでは。主人公の世界の固有名詞を持たない家族や女たち、区切りが少なく連なり続ける文章、そうした世界の終わりにある「終の住処」。ただし、こういう人生は本当に逆らいがたく現出するものではなく、生き方次第で変わるものだから、共感とかそういうものは…でもその、生き方を変えたら人生変わった、的な話になってないところが、文学としていいのだと思う。
    時代の大きな流れに置いて行かれているような感覚をぼんやり感じながら、自分の小さな世界の、大きな目で見ると変わり映えのない日々の、けれど目の前に次々立ち起こり少しずつ自分を疲れさせて行くささくれのような小さな波風を、一つ一つ飲みこんでいく。毎日が、すなわち人生がそんな風に感じられた時期の私なら、もっと近く、身につまされる気持ちになったかも。別にそうした共感を求めている作品でもないだろうが、今はそういう風には人生が見えていないので、単純に「ふむふむ」という読後感だった。

  • 疲れている・あきらめている・主体性がない
    中年男性の物語

    共感も興味もあまり持てなかった。

  • 第141回芥川賞

  • 南米文学並みに時空を超える

  • 主人公の心理描写が細かく、終始徹底して主人公の目を通した世界で物語が描かれています。妻の空白の11年間、突然アメリカに行った娘、そのほかの人物の気持ちも直接聞いて見たい気もしますが、それは無粋ということで。

  • 読書メーターの相性に基づいて手に取る。芥川賞なんだ。芥川賞って初めてだ。芥川賞って芸術みたいだね(あまり良くない意味で)時間の流れや積み重ねに関する感覚の危うさを表現したのだろうか。そう考えると芥川先生の「鼻」と大差なくて。唯一「この瞬間の永遠に比べれば過去など一瞬だ」との文言は良いかな

  • 読み終えて2週間ほど経ち、こうして今、感想を書こうと思うものの、全く印象に残っていない 読みやすかった気がするが、それだけである

  • なんだかな~~~
    とても中途半端な・・・

  • 芥川賞作品って、いまいちよく分からない。30歳過ぎての結婚は、お互い若いうちに恋愛に破れた果てのもの。奥さんとの会話が11年ないまま浮気を繰り返し年月が過ぎて行く。男性目線で書いた一人称物語。

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終の住処の作品紹介

妻はそれきり11年、口を利かなかった-。芥川賞受賞作「終の住処」、書き下し短篇「ペナント」収録。

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