まずいスープ

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 211
感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103178217

感想・レビュー・書評

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  • 料理上手のはずの父がまずいスープを作った翌日失踪した。
    家を空けることは珍しくないのだが母がアルコールに浸るようになり
    昔居候で古道具屋を営んでいたノリタケちゃんと
    古道具屋の先輩の息子である正章に電話をするが手がかりは無い。
    それでもなんとか成り立つのがうちの家族だ。
    「まずいスープ」
    久しぶりに入った競輪場でなんと600倍の大当たりを出してしまった。
    その日の日雇いをさぼったが同居している彼女に申し訳なく
    わけのわからないマッサージ屋に行ったり
    彼女のために洗濯機や掃除機や店屋物を買ったりする。
    「どんぶり」
    あやしい店であやしいものを食う会で知り合った
    旦那の出張中に風邪をひき自堕落な生活を送っている。
    ソファーに寝転んでいるとどうやって入ったのか
    庭に男がやってきてフナの入ったバケツを置いて出て行った。
    翌日その男が捕まったのだがあったはずのバケツがなくなっている。
    「鮒のためいき」
    装画:束芋 装丁:宇都宮三鈴

    芥川賞候補作。生活臭がにじみでている3作です。
    作者が普段は舞台をやっている人だからなのか
    改造銃とか麻薬とかが日常にすんなりと溶け込んでいる。
    決して恵まれた生活ではないのだけれどみんなそれなりに幸せそうです。

  • 表題作は割と面白い。行く先々で発覚していく非日常。だが、それ以外が…

    とりあえず天丼が食べたくなった。

  • 愛というよりも惰性

  • 2016.07.02 読了。

    図書館にて。

  • 「鮒のためいき」の鮒のくだり。
    何度読んでもシュールな状況に笑える。

  • 戌井さん 初めて読みました。

  • 表題作はなんとなくノスタルジック。なんとなく特徴的な書き方に慣れてきたのか、『どんぶり』『鮒のためいき』の方が短いけど楽しめる。
    『鮒のためいき』には、風邪引いたときと旦那が居ないときの怠惰な生活のぼんやりしたなかで過ぎていく日のリアリティがあって好き。

  • 脱力した〜

  • ユル~く、だらけた生活を送る人たちの短篇集。読み終わってみればなんでもないというか、何も残るものはない。ただ、一つ一つのお話は結構ひねりが聞いていて嫌いではない。でも、なるほど!!的なナニカもない。面白くなくもないが面白いわけでもない。うわ~、なんだかよくわからなくなってきちゃった。
    ただひとつ最後の『鮒のためいき』で主人公は横浜~戸部~馬車道~赤レンガ~桜木町~黄金町を歩くコースははまっ子のワタシから見て無謀な散歩コースだと思う。

  • 町田康に似てる? しかし、なんでいまどきの若者ってこんなにまじめなんだろう?

著者プロフィール

1971年東京都生まれ。劇作家・小説家。97年「鉄割アルバトロスケット」を旗揚げ。2009年小説『まずいスープ』で第141回芥川龍之介賞候補、14年『すっぽん心中』で第40回川端康成文学賞受賞、16年『のろい男 俳優・亀岡拓次』で第38回野間文芸新人賞受賞。

「2022年 『沓が行く。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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