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著者 : 青山七恵
  • 新潮社 (2015年8月31日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103181026

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繭の感想・レビュー・書評

  • 読んでいてあまり気分の良い作品ではなかったですが、嫌いではないです。

    自分のDVのせいで、彼に依存してしまっている舞、帰ってこない男を待ち続ける希子、そのふたりを結びつけた男孝。
    正直、それぞれの関係はとても気味が悪いです。
    元凶は孝?

    前半は舞の目線で展開します。その時は希子がとても不気味に感じていましたが、後半の希子目線でのストーリーで、また逆の感想を持つようになり、上手いな~と感心しながら読みました。

    2人は、白い繭から無事出ることが出来たような終わり方でしたが、孝の存在、怖いです。

  • 登場人物が少なく、展開もさしてないままこのページで描くのはちょっと疲れた。うまいとは思うのですが。

  • 一見普通の夫婦のようでいながら、愛し合っているようにみえるが、ひたむきに愛してくれる夫に対し、妻は暴力を振るう。無抵抗な夫に怒りの感情を募らせ、血を流しても止まらない暴力。生々しいまでの感情と描写。何が妻を苛立たせるのか、なぜ妻は暴力を振るうのか。そこに接近してきた一人の女。そこから三人の関係が崩れ始める。愛情で包まれているような妻、順調なような家庭は繭のよう。しかし、その中では次なる変化に向けうごめいている。この繭が割れて現す姿は、世界はどうなっているのだろうか。

  • 三隅舞と孝の夫婦がメインで話が進む.羽村希子は遠藤道郎をパートナーと思っているがすれ違いが多い.舞が一方的に孝の暴力を振るう場面に出くわした希子は戸惑うが,舞と友達関係になり,プールに通ったりし始める,舞は美容室を経営しているが有能な有紗が退職することになり精神的に追い詰められる.舞が失踪したり,道郎と希子が会えなかったり,もどかしい場面が連続して,複雑な読後感を味わった.舞の暴力の原因は何なのか,よくわからない.

  • 「ひとり日和」しか読んだことがないので、不穏な展開に、えっ何これ?!。。。希子視点になってから一気に読んでしまった。
    誰にもある執着が(程度はともかく) どろどろと痛ましく描かれていて、腕掴まれているような、、?

  • なかなかへヴィーな作品。評価が低いみたいだけれど私はこの薄気味悪さ案外嫌いじゃないな。登場人物ほとんど性格悪くて全く共感できないけれど。初期の透明感のある文体から少しずつ変わってきている感じがよいですね。

  • 美容院で髪を切ってもらいながら読み始めたら、主人公は美容師だった…

    共感できる部分はあまりないのに、なぜかひきつけられ最後まで読み進めたが、ラストはなんだか消化できないままだった。

  • どうしたら、もっとふつうに彼を愛せるの?
    誰かわたしを止めて、お願い――
    美容師として念願の自分の店をもち、専業主夫の夫に支えられ、しあわせな結婚生活を送っていたはずなのに。
    気づくと愛する夫を傷つけている舞。
    ある晩、夫を殴打し部屋を飛び出した舞は、帰らぬ彼をひとり待ち続けている希子と出会う。
    白いマンションのなかで渦巻く孤独、次第にもつれる男女の愛と渇き。息をもつかせぬ渾身長篇。
    (アマゾンより引用)

    前半は舞さん目線のお話。
    後半は希子さん目線のお話。
    気持ちとしては希子さんのほうが分かりやすいかなぁ
    それにしても、舞さんの旦那さんも、希子さんの彼氏も嫌いだな(´д`)

  • 人が人を縛っていくのかそれとも自分が縛るのか。みんながみんな闇を抱えていて、それがすごく痛い。こころがどんどん縛られていく。後半からは一気読み。そのくらいテンポがいい。

  • 二人ずつの物語に3人目が入ってくるとさらに不協和音が生じ、だからといって二人ずつの関係もそのままでは決していいものとは言えず。特に途中からのミスミが気味が悪かった。それでもこれもまた、愛のかたちなのだろうか。

  • 何度か書いてるけど、好きな割には苦手な作家さん(笑)
    舞と希子、普通にに社会生活を営みながら、片や私生活では明らかに病んでいる。
    そして舞の夫と希子の恋人は、端からマトモでない。
    そんな4人を巡って、不穏さを漂わせつつも比較的平坦に物語は進むが、中盤から青山七恵氏の作品にしては、かなりの動きを見せる。
    特に中盤で舞の目線から希子の目線に切り替わる前後は、これはホントに青山七恵なのか?.....と思ったほどサスペンス。
    で、これはどこに辿り着くのだろう.....と思ってページを進めると、結局は終盤に向けていつもの七恵節に収斂し、実は結末はよく覚えていない (´・ω・`)
    やっぱ、この作家さん、おれ苦手だ(笑)

  • ううーん。誰にも何にも共感できなかった。
    登場人物全員が苛立たしかった。
    夫であるミスミにDVを繰り返す舞は本当に弱くて傲慢で好きになれない。そもそも動機は何なのか。
    あのラストでは何の解決の糸口もみえなかった。つまりどういうこと?それでも純文学だから許されるのだろうか。
    舞視点だけだったら途中で放り出してたかも。季子視点を通して見て初めて、彼らの狂気じみた日常が現実として浮かび上がったように感じる。

    内容とは関係ないけれど、章が全く区切られてなくて読みにくかった。

  • これはまた、自分のことのようにじわじわ染み込んでくるやつだ。しっかりしろ、これは私のことではない。ここに書かれたような出来事を体験したことはない。なのになんでか、「もし私がこの立場なら」ってありえない前提さえ飛ばして入り込んでしまう。
    舞と希子の視点が入れ替わるところ。あっさり見え方が変わってしまう。読書の、どころか、話すこと誰かと関わること、いつも客観的なひとつの真実なんてない生。また忘れてたのを思い出しました。怖いね。
    「新潮」連載。

  • 美容師の舞、旅行会社に勤める希子、視点を変えて二人の関係が書かれていますが、なんとなく意味がよくわかりませんでした。

  • 二つのカップルの話であるが、どちらも不完全。
    人は誰も不完全だが、一緒にいることで、辛くなる。

    何かにしがみついたり依存したり、
    裏切られたり、利用されたり、、

    繭の中にいるような閉ざされた中でもがく人。

  • DVする妻。DVさせることが、相手を支配することになるという夫。読んでいて痛いなぁ。

  • 夫と妻。夫の知り合いの独身女性が同じアパートに住んでおり、いつの間にか交流をする仲になっていった。それぞれが病んでいる状況で3人が微妙な距離感で支えあっているようでもあり、そうでもないように思えたり、と。なんとも複雑な内容でした。3人ともそれぞれの状況から脱出したいのでしょうが、それがなかなか誰も出来ない。ラストはほんの僅かながら、うっすらと光が見えてくるような感じでしたが・・・。それは繭のような白い光ではなく、灰色の光のように思えました。

  • 妻が夫にDV

    希子の彼氏への思い込み

    最後に展開があるのかと思ったが…

  • 解釈が難しいけれど、すごく引き込まれました。
    青山さん曰く「解放感がある」ラスト、私は最初そう思わなかった。でも繭に込められた意味がわかってくると、前向きに捉えてもおかしくはないのだと気付きました。初めは悪いと思った読後感も、良いものに変わってきた気がします。
    対等というものに拘る舞、幻想の中の彼に執着する希子。どちらもちょっとわかるなぁ。

    それにしてもミスミが不気味で…。舞の視点では希子も、希子の視点では舞も不気味ですが、ミスミの視点はないせいか、ただただ気味が悪い存在で読んでる最中ほんとに不快でした。


    参照1:青山七恵さんインタビュー | BOOK SHORTS
    http://bookshorts.jp/aoyamananae/
    参照2:幻想の「繭」から脱け出すとき | 波 -E magazine Nami-
    http://www.shincho-live.jp/ebook/nami/2015/09/201509_01.php

  • 病んでる系は苦手だ(¯―¯٥)
    誰もが幸せになりたいけれど、どこでどう間違うのかのか。。。
    間違った場所がわかれば苦労しないんだろうな。

  • 夫に暴力をふるってしまう妻。夫は優しいが働いても長続きしない。
    たまにしか来ない恋人を待ち焦がれる都合のいい女。
    その二人が出会い友達らしきことになるが、どこかがいびつである。そのいびつさは妻の夫が原因でもあった。

    この本はどうしてもうまく消化できなかった。文章もどこかつっかかる感じ。するすると読めない。
    途中で視点が変わったのが気分転換になった。

  • 著者の本は好きだったので期待しすぎた。
    前半の舞視点での話しは狂気が伝わって面白かったのに希子視点になったらガッカリしてしまった

  • 繭 青山七恵著 様々な「二人」の関係の残酷さ
    2015/10/4付日本経済新聞 朝刊

     美容師の舞は、怒りが抑えられなくなると、大切に想(おも)っているはずの夫のミスミに暴力をふるってしまう。ある日、とり乱した状態の舞に、美容院の客である希子が急接近する。二人は偶然にも同じマンションに住んでいた……。







     物語は、舞と希子、それぞれの一人称による、二つの視点で語られる。片方の目線では見えなかったことが、もう片方でつまびらかになる。その過程はミステリーの風味を帯び、漂う謎に引きつけられると共に、表面的な人間関係の裏側にある複雑な心境が浮き彫りになり、なんともリアルで怖い。


     舞は、なかなか定職につけないミスミに対して鬱屈した思いを潜ませているが、希子も又、連絡が途絶えがちな恋人との関係に不安を抱いている。舞と希子は、お互いが問題を抱えていることを察知しつつ、直接そのことを指摘したりはしない。探りあい、疑いをかけつつも、自分の鏡を覗(のぞ)かずにはいられないように、避けがたく関係を保ち続ける。二人が夜のプールで一緒に泳ぐ場面は、言葉以前の世界で身体が響き合おうとしているような、不思議な感動を覚えた。


     夫婦、恋人、同性の友人、という、人生の中でも重要な関係が持ちうる現実的な残酷さが詰まっていて胸が締めつけられる。


     舞がミスミにDVをしていることは、職場の人や住居を別にする親などには全く気付かれていない。仲が良く、ルックスもいい理想的な夫婦として認知されているのである。その内実を唯一知る希子は、誠実に仕事をこなし、会社での信頼は厚い。しかし、気ままな恋人にふりまわされ、家にいるときには、ひどくうつろで頼りない状態になってしまうことを、舞は見抜いている。


     舞が希子に投げ掛ける「その人と希子さんは、対等ですか?」という質問が、物語に風穴を開ける。この質問は、舞自身にも突き刺さる。そして又、多くの人が抱えている、他者との関係性の中で生じる複雑な想いも刺激することだろう。


     都市のパーソナル空間の内側のことは、他者には伺(うかが)い知ることはできない。夫婦や恋人の数だけ、秘匿された生活がある。人間の一対一の関係に於(お)いて、全く「対等」な関係を保つのは至難の業だろう。皆どこかしらいびつなのだ。そのいびつさを無意識の中に押し込めている。しかし、苦しみの生まれる場所は、同時に魂を癒(いや)す「繭」でもあるのだ。この小説は、無意識から目覚め、危うい「繭」を再構築するための女性の模索を追った心理劇なのである。




    (新潮社・1800円)


     あおやま・ななえ 83年埼玉県生まれ。作家。著書に『ひとり日和』(芥川賞)、『快楽』『めぐり糸』『風』など。




    《評》歌人


    東 直子

  • 夫に対する暴力……。
    なんでそんなことになってしまうのだろう?
    他人にあたることで、自分の存在を確認しているとか?
    それでも、力でどうにかしようと思うのは方向が間違っていると思う。

  • 前半は展開がわからず我慢して読んだ。後半はいろんな視線が絡まりあい読み進む。病んでる人たちのお話だけど案外身近に感じられた。

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繭の作品紹介

どうしたら、もっとふつうに彼を愛せるの? 誰かわたしを止めて、お願い―― 美容師として念願の自分の店をもち、専業主夫の夫に支えられ、しあわせな結婚生活を送っていたはずなのに。気づくと愛する夫を傷つけている舞。ある晩、夫を殴打し部屋を飛び出した舞は、帰らぬ彼をひとり待ち続けている希子と出会う。白いマンションのなかで渦巻く孤独、次第にもつれる男女の愛と渇き。息をもつかせぬ渾身長篇。

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