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- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103219118
作品紹介・あらすじ
かつて、〈文士〉と呼ばれた男達がいた。彼らは切磋し、共に笑い、人生を生き切った――今年一月に逝去した文豪が晩年に振り返った、類稀な友人たちとの人生の時間。吉行淳之介の恋愛中の態度に驚き、遠藤周作にキリスト教受洗の代父を頼み、島尾敏雄の戦後の苦闘に思いを馳せ、小林秀雄に文士の心得を訊く。かくも豊かな友情がありえた時代の香りと響きを伝える名品集。「悪い仲間」で出発した安岡文学の芳醇なる帰着。
感想・レビュー・書評
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安岡章太郎氏や吉行淳之介氏の文章や会話を読むにつれ、まさしく『人生の達人』という想いを抱く。両氏とも持病を抱えたままの生活を長く続けたことや、やはり戦争の影が大きく影響しているのか、恬淡かつ静謐な人生の佇まいが感じられる。 「生活にゆとりを生じてきたこと、それは無意識のうちにも、人生に秋の気配をおぼえさせる。」のような文章にそのことが表れているのではないだろうか。 現代人が失ったものを、保ち続けた最後の文士たちだ。
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