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- / ISBN・EAN: 9784103228196
感想・レビュー・書評
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5冊を3日間で読み終わる。
読みやすいが、かなりハードな内容だった。
「恩地元」が主人公。
10年は、仕事に専念しようとしたが、
8年目に、労組委員長を、八馬という委員長に、無理矢理押しつけられる。友人の行天も職場改革のために立ち上がれと支援する。
現場での不満が、渦巻いており、その改善のために努力するが、
会社は、特殊な独立法人であり、問題の解決がなかなかできない。
スト権を確立し、ストを行使することになる。
そのことで、アカ呼ばわりされ、2期続け、
結局、委員長を降りた時点で、カラチ、テヘラン、ナイロビととばされること10年。
飛行機事故の多発のなかで、裁判の結果、本社にもどされる。
しかし、純然たる窓際族。
飛行機が、御巣鷹に激突し、521名のたくさんの命を奪うという事故をおこすなかで、会社のあり方が問われる。
会長に繊維会社の会長が、三顧の礼出むかえられ、
その会長の人道主義的采配で、恩地は、名誉回復する。
会長は、現場に基づき、「絶対安全」と、「公平な人事」を訴える。
しかし、困難は、さらに、会社の病巣にふれることで、不協和音が出始め、会社の再建は、結局おぼつかなくなってしまう。
そして、また、恩地が、ナイロビへとばされるところで、幕を閉じる。
航空行政は、政治と密接不可分の利益が発生するところであり、
そこから腐敗も生まれる。
また、労働貴族達の利権も深く絡んでくる。「差別」にめげずに闘う。
堂本、八馬、三成、岩合、轟。
行天の不確かな態度と戦術 生き残りをかけて、つねに保身をはかっていく。
不公平という言葉を日本人は、あまり気にしない。
公平に見るということの訓練ができていないからだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示