プライド

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著者 : 真山仁
  • 新潮社 (2010年3月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103233213

プライドの感想・レビュー・書評

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  • なんとなく、いつの間にか自分も含めて冷めているというか、低体温というか、熱が感じられなくなったと思う。選択肢が昔より広がったからなのか、汗をかくことは格好悪いからなのか、頑張っても頑張らなくても平穏無事に過ごせるからなのか。もともとパレートの法則いわく、2:8は変わらないからなのか。
    手離れが良いということが重宝され、みんな共有して、責任が曖昧になってる時代に、プライドとは執着心なのか。なんとしてもこれで生きるという覚悟と行動から生まれるのか、それともそれらを生み出す原動力なのだろうか。
    あまりにも日本は背水の陣を長くしきすぎたような気がする。退路を断ったはずなのに、ずるずると時間だけが経ち、ピンチになっていることに麻痺して、当たり前になって、さらにピンチになって、後ろの河を埋め立てて、ずるずると後退して、前に進むことを忘れてしまったんじゃないだろうか。
    著者が書く主人公達は、その理由の良いも悪いも含めて前に進むことを選んだ人たちだ。現実はそんな人は少ない。本当はたくさんいるのかもしれないけど、周りは批評家が多くて、それこそプロフェッショナルとか情熱大陸とかそんな番組に出る人たちが選ばれて対岸の火事のような、非現実感を伴っている。
    でも全ては自分の人生なのだ。熱く生きるか、クールに生きるか、暑苦しく生きるか、選ぶのは自分しかいないし、誰に求めるわけにもいかない。自分がどう生きたいのか、本当に真剣に自分と向き合うことはつらいことだけれども、やっぱり正面からがっぷりよつで考えなきゃいけないと思うきっかけは読みようによっては感じることができると思う。
    自分の人生は自分で決める、当たり前のことを当たり前にできなくなった僕たちに、当たり前の難しさをフィクションとして捉えるのか、きっかけとするかはやっぱり読み手次第なのだろう。熱に浮かれた時代は終わった。もう一度、熱を持つために、どう自分と向き合えばよいのか、もう一度そこから始めることにしよう。

  • 短編6つ。
    農水省、医者、養蚕、菓子、政治、養蜂。
    医者と政治が印象深かった。
    自身の狭量な自己愛や虚栄心を満たすためだけに、国や業界、同僚を巻き添えにしても良いという考え。
    それで本当に満たされるのか。余計に自分の醜さが照らし出されるだけの気がした。すでにその程度のレベルは乗り越えているのかも。

  • ハゲタカに比べると勢いがない。
    1話目の事業仕分けの話が一番熱いかな。
    すっきり終わらないでこの後どうなったのかという話も入っている。

  • 『一俵の重み』、『医は・・・・・・』、『絹の道』、『プライド』、『暴言大臣』、『ミツバチが消えた夏』の6編からなる短篇小説集。
    いずれの短篇も、ぞれの主人公が仕事に対するプライドをかけて生きてゆく様がうまく描かれている。
    ただ、各物語ともに中途半端な読了感であり、唐突に物語が終わる印象が否めない。

  • (収録作品)一俵の重み/医は…/絹の道/プライド/暴言大臣/ミツバチが消えた夏

  • 真山仁の短編集。一俵の重み。医は…。絹の道。は面白かった。全てにおいて、プライドを賭け仕事をすることはとても大切なものである。しかし、どれも短編集なので、少し物足りなさがある。もう少し突き詰めて長編になると、もっと面白いものが読めたのかなぁと思う。

  • 2度読み

  • 短編集

  • プロに徹して真面目にいい仕事をしようと思えば手間ヒマかかる。
    でも非効率なところが、意外とその分野では大事だったりする。
    プロが知ってるちょっとしたノウハウが美味しさや品質、
    仕事のできばえの決め手になるのかもしれない。
    非効率だからって無駄とかソンとかでは計れないなと思いました。

    今までのように何でも「安ければ・早ければ・ラクならば・
    売れれば・気づかれなければ・・・」という世の中の考え方を
    本当にそれでいいんですか?と言われてるようで、
    ちょっとハッとしました。

    確かな目・舌・技術・手などを持つ職人さんやプロが
    いなくなってしまわないように、しっかり支えなくちゃ
    いけないなと思いました。
    そのためにも必要な分だけ、品質のよいものを、無駄にせず
    使い切る、欲張らない・・・とか、
    そういうことなら自分にできると思う。

  • 短編集で、先日読んだ「黙示」の登場人物たちが出てくる話が2つあった。「黙示」以前のお話。
    どれもおもしろく読めたけれど、この方の作品はもっと掘り下げてある長編のほうが読みたい。

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