わたしの普段着

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 17
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103242307

感想・レビュー・書評

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  • どのエッセイも筆致落ち着いて心穏やかに読み進められる。文のところどころにさすがという「文章」が匂っている。

  •  2006年(平成18年)亡くなられた吉村昭の随筆集。奥付は2005年12月となってる。巻末の初出一覧を見ると、平成13年から平成17年にまたがっており、晩年近くに発表されたエッセイ集である。そのためか今現在の氏の近辺に関する文というよりは、ひと昔前のご自分の体験談が多い。

      近代の歴史小説家として名高い氏が、かように綿密に下調べをし、現地を訪ね、遺族もしくはかなりご高齢となられた事件に携わった方々から丁寧に話を求める姿は、真摯というほか形容が浮かばない。 また、氏が食や酒を楽しむ記述もまたいい。

  • 人間というもの、それはその人間が単独に生きているのではなく、長くうけつがれた血の流れの末にあるものだという思いがしきりで、自らをかえりみた 雑木林ー吉村一族私の家には文学に親しむどころか、それをこのましくないものとする空気があった

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著者プロフィール

一九二七(昭和二)年、東京・日暮里生まれ。学習院大学中退。五八年、短篇集『青い骨』を自費出版。六六年、『星への旅』で太宰治賞を受賞、本格的な作家活動に入る。七三年『戦艦武蔵』『関東大震災』で菊池寛賞、七九年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、八四年『破獄』で読売文学賞を受賞。二〇〇六(平成一八)年没。そのほかの作品に『高熱隧道』『桜田門外ノ変』『黒船』『私の文学漂流』などがある。

「2021年 『花火 吉村昭後期短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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