本音で語る沖縄史

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  • 新潮社
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103243427

作品紹介・あらすじ

「悲劇の島」というのは本当か?「琉球王国の栄光」は幻ではないか?「被害者史観」を脱し、沖縄の将来像を模索する。

感想・レビュー・書評

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  • 沖縄の歴史を古代から現代まで一気に学べる。
    それも、受験勉強のような暗記ものではなく、物語を読んでいるかのように一連の流れとして読めるので読みやすいし面白かった。

    沖縄の今がこうなっている理由が腑に落ちた気がする。

    また読みたい。

  • ふむ

  • 琉球に登場する人物に焦点を当てており推論も多いのですが、これまでに読んだ琉球王国に関する歴史書の総括として、大変わかりやすく面白い一冊でした。いずれ再読します。

  • 琉球の先史から沖縄の戦後史まで。
    琉球から沖縄に変わった今も、この島は大国や本土の思惑に振り回されてる。いや知ってたけど。
    王朝時代の勢力争いや、離島の過酷さ、そしてそこから生まれたヒーローなど、面白かった。たくさんの過酷さ、困難を乗り越えていまの島がある。困難は続いてるけど、考え続けることが必要。もっと知りたい。忘れたくない。

  • 本音で語る沖縄史
    (和書)2011年09月10日 15:59
    仲村 清司 新潮社 2011年6月


    柄谷行人さんの書評からいつもながらよんでみました。

    沖縄というものについて何が問題なのか垣間見ることができた。最近思うことは、例えば革命なんてありえないからというように諦めというか最初から現状を前提にする思考やそれにまつわる情報操作みたいなものに僕自身ハッキリNOと言いたいと感じる。

    柄谷さんのいう統整的理念が面白くそれをアナキズム=反社会的社会性として捉えることに現状にある前提を乗り越える基盤のようなものを見いだすことができるように感じた。決して机上の空論でも理想主義でもない。

    沖縄に関しては、そこにマルクスのいう一切の諸関係にまつわるものを見ることができる。だからこの本を読むことは非常に有益なことだと思った。

    NHKドラマ「ちゅらさん」など見ていたら何も見えてこない。逆だと言うこと。恥ずかしながら国仲凉子さんのファンになっていたがまったく情けない限りです。

  • 作家の仲村清司氏は大阪生まれの沖縄人二世。彼の沖縄移住後の生活、学習から語る沖縄の歴史。とても、解りやすく書かれている。

  • 私はナイチャー嫁はウチナーンチュ、嫁に聞いても分からないことをこの本で教えてもらい色々気付かされました。

  • 著者の立場からの沖縄史なのだろうが、沖縄礼賛でもなく、かと言って否定的でもない。ごくごく冷静に、中立的な立場から通史を述べてくれている。
    沖縄(琉球)の大政治家たちの功績とその実害をきちんと整理し、どこがどう悪かったのかをちゃんと記述してくれているところが、普通の沖縄史の本と違ってよい。
    華やかな琉球王朝・首里城の文化、唯一の本土決戦となった沖縄戦、アメリカの占領下ととにかく時代に翻弄され続けた沖縄というものを知るのには最適。
    今はまさに米軍基地問題が取りざたされているが、その背景にあるのは差別意識かもしれないという(そこまで書いていないが)のを感じた。

  • 沖縄の歴史を俯瞰するに最適の書。沖縄の通史を善悪の視点ではなく、かつ感情に流されず、客観的に冷静に深く知ることができる。

    過去に読んだほかの各エリアの通史と比較しても、いち読み物として、非常に興味深く読めるし、人頭税ひとつにしてもただの重税だけでない、多面的な視点で紹介している点も素晴らしい。

    沖縄を知りたい人、沖縄を既によく知っている人。、沖縄に住んでいる人、沖縄に関係する人に対して、是非お薦めしたい本です。

  • 琉球の通史をこの長さで良く簡潔にまとめられていると感心。平和国家、弱小ながら理想郷的に語られることの多い。琉球・沖縄の歴史をまさに「本音」で紹介している。ことに三山の抗争、第一尚氏から第二尚氏に変わるクーデター、奄美・先島に対する侵略者としての琉球王国の顔など辛口の考察は、却って著者の琉球・沖縄に対する真摯な姿勢を感じさせ好感が持てた。善か悪か、是か非かといった一面的な歴史感の浅はかさを思い知らせる好著。

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著者プロフィール

作家、沖縄大学客員教授。1958年、大阪市生まれのウチナーンチュ2
世。96年、那覇市に移住。著書に『沖縄学』『ほんとうは怖い沖縄』など。

「2016年 『沖縄 オトナの社会見学 R18』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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