星座から見た地球

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著者 : 福永信
  • 新潮社 (2010年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (135ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103247319

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星座から見た地球の感想・レビュー・書評

  • 服がうまく脱げなくてばんざいの状態で動き回るA。
    スカートがふわっとするのがお気に入りのB。
    紙パックに口をつけて飲んで、コーヒー牛乳をこぼしてしまうC。
    兄のおさがりの洋服が不満なD。

    子供のほんの一瞬の表情と感情を思いがけず目撃してしまったみたい。
    ちょっとドキッとする。
    あっという間に失われてしまう時間と命に切なくなる。

    何回も登場するAとBとCとD。
    でもどうも同じ人ではないみたい。
    人ではなくて猫だったり犬だったりもするみたい。

    最初からずっとAは一人の決まった人のことを書いていると思いこんでいて、つなげようとするのだけどつながらない。
    BもCもDも同じ。
    もっとのんびり、1場面1場面を大切に読めば良かったな。
    また忘れた頃に読み直したい。

  • ずっとそっけなくまた落ち着いて語り続けてきた言葉の最後のページをめくると、ずらりと並んだ名前の列を目の当たりにして、こころが締め付けられると同時に急激にふくらんで、粉々にくだけて空へのぼって星座になった。かつてAでありBでありCでありDであった人たち。装丁のすばらしさ。頭がじーんとしている。

  • A,B,C,D,がどこかで星座のようにつながっていて・・・?う~んよくわからなかった。それより装画を描いた人のところに好きな作家さんの名前があってそこが気になりました。みんなが描いた絵を一つ一つ繋げて星座のようにしたのかな。

  • 淡々とA,B,C,Dで表記された子ども(あるいは動物?物?)の日常が断片的に繰り返し記述されている。
    どこからがAの話でどこからがBなのか。読点のない流れるような文なのに,なぜかその切り替え点がわかる(というか,そうだと勝手に読解しているのか)。文章を読むことについて,いつの間にか身についてしまっている「くせ」みたいなのに気づかされる実験的な文章。

    あのCとこのCは違う子。このDもこのDも全然違う(ようだ)。
    あれこのBはさっきのC? さっきのDの話とこのAの話はとても似ている。
    似ているけど違う。みんなちょっとずつ違うけど似たような日常を送っている。

    文章は淡々とつづく。特別なことは何も起こらない(ようだ)。

    でも、今もどこかでだれかが、じぶんと似たような日常生きて、いつかは死んで、そういうことの繰り返しなんだなぁって、そういうことをじんわり感じさせてくれる1冊だった。

  • 僕には合わなくて、読み込めなかったなぁ・・・。この本のように読点がない小説はたまに見るような気がするので実験精神というにはオーバーかもしれないけども、ABCDそれぞれの登場人物たちが順番に登場する感覚は実験精神と真面目さが両立している気がした。

  • うーむ…。駄作とは思わなかったしよく書かれた作品なんだろうということはなんとなくわかるけど、私には合わなかった。

  • 人間が星星を勝手に結びつけて星座を定めたように、星座もAとかBとか名前も知らないだれかのものがたりを垣間見て、線を引いて星座にしてたりするのかな。
    読んでいるとき、わたしの耳にはBUMP OF CHICKENのR.I.P.がずっと流れてた。

  • 句読点もカギカッコもなく段落もほとんどなく、名前も小説に出てくるような名前ではなく。読み進めていくのにかなり集中力を必要とした。

  • コロコロ変わる視点に宇宙を感じる地球上のお話。

  • いつ
    どこで
    どんな時に読むか

    そういった些細な事で、感じ方がガラッと変わる小説だと思う。

    そして、多分、どのページから読んでも楽しめる。


    こんな小説は他にはないと思う。

  • 装丁が可愛くて買った。(後日、装丁家名久井さんのドキュメンタリー番組で紹介されてた)しばらく積んでて、今日読み終わったところです。
    段落の感じが何か法則ありそう。でもちょっと読んで法則性がつかめず、また一から読み直してみるものの、想像できるキャラクター像が一致しない。このコらは子供?大学生?ネコ?イヌ?
    何回か戻って読み直したけど結局つかめず法則性は諦めて最後まで読んだ。変に頭を使いました。帯の紹介を読んでやっと何となく納得。私にとっては帯がないとこの本は救われなかったかも。
    「星座から見た地球」ですが、法則性があるように見えるけどそれぞれのお話はてんで自由気ままで、星々が互いに関係のないものなのに、人間が勝手に結んでしまった星座を見たような気分でした。この感想はタイトルを見直した時に感じたこじつけかもしれないけど。アートな小説でした。
    20131105

  • 不思議な懐かしい物語。

  • 「Aはとびだした。それ以上がまんできなかったのだ。たった五分だがながいながい時間にそれは思われた。」


    Aは何者なんだろうか。小さな男の子のようだけど・・・と思う間もなく、短いセンテンスでB、C、Dと移っていく。一章以外はこの流れの繰り返し。同じような場面がくり返されたり、続きのようだったりしながら話はどんどん流れていく。
    そもそも同じ記号で語られている人物が、同一人物なのかも曖昧だ。明らかに矛盾する記述もあったし、猫じゃないのかと思われる描写もある。誰でもいいし誰でもあり得る、星のような大局から見ればそんな感じと言ったところなのだろうかな?
    そして装画として並べられた三十二名もの名前。本文中には固有名詞が一切出てこないだけにインパクト大。
    独特の文章と言い、私の感性では手に負えない話だった。

  • 私たちは、空に無秩序に浮かぶたくさんの星達を、見えない線で好きにつなげて物語を空想する。それと同じように星達だって、地上の私たちを好きにつなげて眺めることが出来る。

    始めは散り散りに散らばっていた文章が、読み進めるにつれて見えない線でつながり、大きな星座を形作る。
    文章が語ること自体は、星のまたたきのように一瞬のことにすぎないのだけれど、視点を変えて高いところから眺めたら、なんて素敵なことばかりなんだろうと思えた。ページの向こう側に無限にひろがっていく世界を感じた。

  • 第1回(2011年度)受賞作 国内編 第10位

  • 初めて読んだ、新しいタイプの小説。前衛的だけど、読みやすい。

  • とてもすき。読んでいるあいだ、すごく公平で残酷な視線が、ずっと頭の片隅にありました。人間のDも猫のDももういないDも、現在のCも過去のCもいなくなってしまったCも、子どものBも思春期のBもBには見えないBの姉も、あの子の冒険もあの子の成長もあの子の生もあの子の死もただかれが笑ったそれだけの出来事も、星座からの視点ではすべて等価な大きさに見えるんだ。

  • 高野文子読んだ気持ちとそっくり。関係ないけど、どこかで袖すりあったり。生きてるのか、死んでるのか、人のときもあるし、猫とか、胎児のときもあるし。ばらばらでも、線でつなげると、形になるかんじです。

  • 110504*読了

    情熱大陸で名久井直子さんが装丁を手がけられていると知り、そこから興味を持って図書間で予約。数ヶ月を経て手元にやってきました。
    AとBとCとD。うーん、不思議。今までに読んだことがないタイプの展開で、私はちょっと苦手かな。わからなすぎるのもね。
    子ども時代の懐かしさをひたひたと感じられたのはよかったです。子どもにとっては目に映る世界が全て。あの頃を思い出すとちょっぴり切ない。

  • ABCDという人物のそれぞれの一場面一場面を区切るようにして紹介されていく。

    どうやら彼ら彼女らは子供たちのようなのだが、
    最後までぼんやりとした形でしか彼彼女たちは紹介されない。

    しかしそれでいてなぜだか彼ら彼女たちの姿がぼんやりと形作られていくところ、頭の中に描かれていくところにすごさを感じた。

  • Dのおへそを地球だとするとちょうど木星の軌道上に風船がある。午前中まで天井にくっつくように浮いていたのだがいまはこのように畳に触れるか触れないか微妙なところである。テーブルには麦藁帽子がひとつあってそれを土星とみなすことができる。すこしへこんでいる。遠く部屋のすみっこでゴミ箱がたおているのはボールがあたったせいかもしれない。ゴミ箱をたおして扉にあたってはねかえってボールは天王星の位置までもどってきたのだ。鼻紙が小惑星のごとくちらばっている。昨日ずっとさがしていたビー玉がころがっている。これが海王星というわけだ。Dのすぐ上にある糸で吊るした飾りは金星と水星。くるくるまわっている。カレンダーには大きなひまわりの写真がまるで太陽のようにかがやいている。赤いマジックでしるしのあるところがDの誕生日である。今年は火曜日だ。Dの手がおなかのうえにのって親指がちょうどおへそのとなりだ。爪がのびている。その爪が三日月となってこの小さな太陽系がほぼ完成した。わずか五分しかもたなかった本当に小さな太陽系だ。

  • なんて不思議な文章群なんだ!
    詩のように書かれた文章らは視聴覚的な効果も狙ったものであり、話の内容は簡単に文脈が見出せないもの。
    登場人物は固定されながらも入り乱れ、一人称を語るストーリーでありながら抽象的。そして話は繰り返す…
    連想させるのは、「思い出」だが、そこに共感や実体験の投影を容易にはさせてもらえない。
    うん、不思議だ。悩ましい小説である。

  • よくわからなかった。
    普段読みつけてないジャンルだから、と思う。

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星座から見た地球の作品紹介

この小さい光があれば、物語は消えてしまわない。はるか彼方、地球のどこかで暮らす子供たち。時間は不意に巻き戻る。忘れがたい世界へといざなう、野心あふれる長篇小説。

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