- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103256236
作品紹介・あらすじ
ヨロコビも怒りも、震災も妊娠も、笑いも平安も、静かに忍び寄ってくるから。
読者の意表を突きまくる最新エッセイ六十余篇。
日本経済新聞&週刊新潮好評連載、待望の単行本化です。
感想・レビュー・書評
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くだけた他愛のない話ばっかりではあるけれど、未映子節が心地よくて一気読みしてしまいました。ネタの宝庫だなあ彼女、なんだってこんなにトホホなエピソードばっかり(笑)ぐっと親近感が増したよ。ふわっとのほほんとした文体で語られると、それが眉根を寄せてしまうような出来事でも、ちょっと見方を変えて捉えてみようかと思うのだ。
3.11の頃に書かれた「3月の記憶」、あの頃を振り返るのはまだ辛いところもあるけれど、こうやって時々は思い出しながら、向き合わなきゃいけないよなという気にさせられる。未映子さんがニュートラルな立場で、悩みつつも真摯に向き合ってくれているから、こっちも「うんうん」と頷きつつ受け止められるかな。
週刊新潮の連載「オモロマンティック・ボム」を中心にまとめたエッセイはこれで3作目のようですが、連載は再開されたのかしら。この連載のくだらなさというか力の抜け具合が大好きである。「ロマンティック」より「オモシロ」の方が炸裂している気がするけど(笑)次作を楽しみにしてます!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
かねこみすずが服毒自殺だったこと
シャケを見ると見た事のない少女が頭を過ぎるというエピソードが好き。
つらつらと書いてるその文章が好きだけど、ところにより読むのが辛かった -
ちょっとひねくれた仲のいい女友達が、横でぺらぺら話してくれている感覚。
気軽で心地いい。時々感嘆。
これぞ娯楽。 -
図書館で、たくさんある本の中から、川上さんの本を手に取った。淡々とした文章に、ユーモアが詰まっていて面白かった!確か10年前ぐらいに川上さんの本(『りぼんにお願い』)を読んだ時に、独特な文章や思考が好きだったのを思い出した。
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小説は読んだことがないけども、このエッセイはさらさらっと読めたし、面白かった。
もう、10年も前の本になるけども、震災後の感情が書かれていて、当時のことを思い出す機会になった。なかなか、人に言えないけど、心の中で思っていることなどが書かれてあり、共感できて、面白かった。これを機に、小説も読んでみたい。 -
震災の年前後に連載されていたエッセイ。
震災があった直後は割と重苦しい空気がそのまま書かれていて読んでいて正直しんどかったです。
それは10年以上経過しても変わりませんね。
全編を通してできる限りご本人の思想とかは出さないように書かれているように感じます。
連載されていたものの性質に寄るのでしょうか・・・(何に連載されていたのかは存じ上げませんが) -
2011年の時事コラム、エッセイなので古いのだけど、311後の感じと今のコロナ禍は通ずるところがあるし、川上さんが妊娠中のエッセイもあるから今の自分と重なって面白い。
自分で思っているから言ったことを相手に言われてうっとなる感覚、ラズノグラーシエって言うの初めて知った。 -
さらりと読めた。
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軽口のエッセイ。カワカミ節が良くも悪くも天然物であることを感じる。