前夜の航跡

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著者 : 紫野貴李
  • 新潮社 (2010年11月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103285618

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前夜の航跡の感想・レビュー・書評

  • 第22回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。
    「左手の霊示」の設定が面白く、そのコンビで進むのかと思ったら、違っていたのは意外。
    演習の緊迫感や、船内の力関係など、海軍の描写がしっかりしている。
    演習外でも、人物や葛藤の描写がうまく、物語にひきこまれる。
    読後感もよい。

  • こういう舞台設定でもファンタジーになるんだあと自分的にちょっと開眼。

  • お勧めです!
    これこそ「日本ファンタジーノベル大賞」に値する作品です。
    心も清々しくなること間違いなし。
    ホラーではありませんので誤解の無い様に…(笑)

  • 陸軍に比べて海軍はなんかイメージいい。
    こんな部署もあってもいいかな?

  • 2011年に日本ファンタジーノベル大賞を受賞した作品『前夜の軌跡』を読了。幽霊や物に宿る物霊などが出てくるが決してホラー小説ではない。第二次世界大戦前の日本海軍に霊がらみの案件を処理する部署があり、そこに霊を感じる義手を持つ主人公がいるという設定がまず面白い。その霊を感じる義手を掘ったのが、主役級の活躍をする彫刻家であり、彼らの活躍がいろいろなエピソードでもって語られる展開が素晴らしい。楽しめました。この著者の作品を今後注目したい。

  • 知人に会いに来る幽霊、死を自覚できない幽霊など怪談の定番+海軍(軍隊)という閉鎖的空間(異界との接点)が舞台=怪談の新バージョン(ファンタジー)。

     「陰陽師」や「うしろの百太郎」と同じ雰囲気がある。自分を守ってくれる存在、羨ましい。ある時期(今もか)の父の存在。

     「哭く戦艦」はバカミスか?

  • 旧日本海軍を舞台にしたファンタジー小説。霊とかでてくるし、ファンタジーノベル大賞を受賞しているから、ジャンルはこれでよいはず。語り口はわりと硬派で、読み応えがありました。

  • 【第22回日本ファンタジーノベル大賞】

  • 中短編集第1話の話がとても面白く、期待したけれど、あとは若き彫り物師が作った猫とか弁財天が主人公をたすけてくれる、それも海軍の船に乗船中に嵐のさなかに。筋が読めてしまうのでイマイチでした。

  • 読み終わったと言うか、諦めた。多分最初の三ページ位。全く引き込まれず、苦痛。

  • 5 つの短編から成る作品集。
    旧日本海軍を舞台としたちょっと不思議なお話。
    艦艇の描写が非常に詳細であったり、
    しっかりとした考証に基づく物語の展開には、
    読者を惹きつけるものがある。
    霊絡みは、好き嫌いの分かれるところか?
    個人的には、“霊抜きな“物語であるなら、
    また読ませてもらいたい作家さんである。

    2010 年 第 22 回日本ファンタジーノベル大賞受賞作品。

  • 海に喚ばれた魂を、その美しき仏師は浄めるという。永いこと、あなたとの再会を待ちわびていた―。青年将校たちに訪れた奇跡。涙に彩られた異界との邂逅。第22回「日本ファンタジーノベル大賞」大賞受賞作(「BOOK」データベースより)

    左手の霊示・霊猫・冬薔薇・海の女天・哭く戦艦
    以上5編の短編集。

    海軍が舞台になっているので、専門的な戦艦話もちらほらと。
    この辺は興味ないのでだだーっと斜め読み。
    ミステリの部分も素直に面白く読めるものから「ちょっとそれは都合良すぎだろう・・・」と思われるものまで玉石混合(猫の話はよかったな)。
    シリーズものとしても、それぞれのつながりが薄いような気がしました。

  • 丁種特務班の支倉大佐と亮佑が彫った霊力を持つ義手をつけた芹川が
    自殺した海軍大佐の霊を除霊する
    「左手の霊示」
    船内の食料庫の鼠を退治するために亮佑に猫を彫ってもらいに行くと
    お守りにと三毛猫の雄の子猫の彫刻品をもらう
    「霊猫」
    肝機能障害となり療養所で保養していると
    びしょぬれになった同期の韮沢が薔薇の彫り物を見舞いに持ってくる
    「冬薔薇」
    嵐で大破した戦艦に乗っていたところを助けてくれたのは
    死んだ姉にそっくりな弁才天の彫刻だった
    「海の女天」
    『記念艦三笠』から不可解な音がすると聞きつけ
    支倉と芹川が再び解決に向う
    「哭く戦艦」
    装画:影山徹 装丁:新潮社装丁室

    第22回日本ファンタジーノベル大賞受賞作です。
    ワシントン軍縮条約下の日本海軍が舞台となり、
    演習などでおきるさまざまなトラブルを
    亮佑が彫り霊力の宿った彫刻が助けていきます。

    第一話を読んで支倉・芹川・亮佑トリオが
    どんどん除霊していくのかと思いきや、
    第五話以外は亮佑だけが共通した登場人物となっています。
    そのため毎回の導入部分に少し入りにくさを感じます。
    あと海軍演習の描写が詳しすぎるのも読みづらい。
    もちろんしっかり調べて舞台を固めているのはいいのですが、
    読者がだいぶ限られてしまうのではないでしょうか。

    霊力を用いた人助けという人情ストーリーは親しみやすいです。

  • 米英との対立が深まる世界大戦を目前にした日本海軍で起こる霊現象をテーマにした連作短編集だ。
    仏が身に宿り、彫るものに霊的な力が帯びてしまう木工職人の青年笠置が生み出した彫刻作品が必ず登場し、不思議な物語を彩る。
    昭和のはじめ、また、日本海軍という独特なシチュエーションが不思議と幻想的な作風とあって面白い。
    緊張の高まる時代の軍を描くにしては少しセンチメンタルな印象が強いけれど。

  • 大戦前夜の不穏な時代。
    そして、板子一枚下は地獄。それは鋼鉄の船でも変わらない。そりゃ、神頼みもするでしょう。人間だもの。
    非科学的なことは信じないはずの軍部に幽霊事件を解決するような部署があるという設定もちょっと面白い。 理性や科学が発達しても、本能的な恐怖は無くならないのだ。

  • 若き仏師が、さまよえる魂を鎮める怪異連作集です。怪談のように怖さを出すのではなく、生きている人と亡くなった人との心の繋がりを軸にしたストーリーが主です。冒頭の1話を読んだ時点で「ジョーカーゲーム」のような軍の特殊機関の連作かとも思ったのですが、海軍を舞台にしつつも全作を通して登場するのは仏師のほう。特殊機関の連作とするのか、仏師の連作とするのかどちらがいいのかなぁ。それぞれの物語がよいので連作としてのまとめかたで、どっちかに軸を傾けてほしいかなぁ。

  • 昭和の始めの海軍を舞台にしたファンタジーホラー

  • 旧日本海軍が舞台のプチホラー短編5編。日本ファンタジーノベル大賞受賞作にしては若干インパクトが弱い様な気はしますが、読後のほっこり感には好感が持てます。

  • 魂を込めてつくる仏には、何かが宿っている…
    若き彫刻師の笠置亮佑が作る願いが込められた作品を手にした者は、一緒にその者の願いを受け取ることになる。
    生死を分けるのは、案外、こういうことがあるのかもしれない。

  • 短編集。1、左手の霊示 2、霊猫 3、冬薔薇 4、海の女天 5、哭く戦艦  冬薔薇がこの中で一番好きだ。

  • 左腕を失い義手をつけることになった海軍将校が、義手に宿った力のおかげで霊が見えるようになり、海軍内で起きる不可思議な現象を処理するために奔走するという設定にまず目をひかれた。掲載された5つの怪異談は海軍が絡んでいるものの、必ずしもこの将校が主人公ではなく、むしろキーパーソンは木彫を仕事とする若者のほうなのだが、海というあまりにも広すぎる舞台に浮沈する、人や人外の想いが、塩辛い悲しみや優しさを秘めた執着の形で描かれている。多少安直な部分はあるものの、なかなか興味深い内容で、楽しめた。

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前夜の航跡の作品紹介

海に喚ばれた魂を、その美しき仏師は浄めるという。永いこと、あなたとの再会を待ちわびていた-。青年将校たちに訪れた奇跡。涙に彩られた異界との邂逅。第22回「日本ファンタジーノベル大賞」大賞受賞作。

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