邪馬台―蓮丈那智フィールドファイル〈4〉

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  • 新潮社 (2011年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (478ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103291411

邪馬台―蓮丈那智フィールドファイル〈4〉の感想・レビュー・書評

  • 民族学に関する説明が、しつこい気がする。どこから先が、書き足された物なのか、よくわからなかったので、うまく書けているのだと思う。
    それにしても、続きが読めないのは、残念。

  • 蓮杖那智シリーズ4作目。著者北森鴻氏が急逝後、パートナーの浅野理沙子氏が受け継ぐ。

    北森作品の中で一番好きなシリーズ。ミクニの下僕根性が楽しい。更に冬狐堂こと宇佐美陶子や雅蘭堂の越名など他シリーズのキャラも登場していて嬉しい限り。シリーズ初の長編だから、ということでしょうが、結果的にこのオールキャストが最後の作品となってしまって、何とも寂しい、、、。

    本作では、邪馬台国の謎を「阿久仁村遺聞」と絡めて解き明かされる。複雑怪奇な異聞に最後まで興味深く読めた。過去の作品の「狐闇」とリンクしているのはわかったが、「暁の密使」(未読)ともリンクしていたとは。本作を読む前に先に読んでおくべきだった。最後はミクニの安楽椅子探偵ならぬベッドディテクティブ。ミクニらしくてイイナ。まだまだシリーズ続編が読みたかったのに、残念だ。

  • やはり短編より長編の方が面白かったです。
    とは言え、ちょっとついて行けない部分もありましたが…
    このシリーズ、人が殺されなくても他の部分の謎解きで充分面白いと思っていたのですが、やっぱりここでも最後に1人殺されちゃいましたね。
    続きが読めないのは残念です。

  • 蓮丈那智シリーズ第4弾。
    シリーズ初長編で、著者が連載中に逝去したため後を別の作家が書き継いだものらしい。
    研究室にもたらされた古書「阿久仁村遺聞」を巡って起こる騒動。明治初期に地図から消えた村について伝説や民話などが書かれたこの文書は何なのか…
    邪馬台国に関する考察も含め、民俗学の本質についても考えさせられる深い作品だが、序盤の底知れぬ不気味さに比べて風呂敷のたたみ方があっさりでちょっと拍子抜け。しかし完結させてくれた浅野氏には感謝。
    冬狐堂シリーズの陶子さんも活躍し、そちらの事件に絡んだところもあるようなので、関連作品も読んでみたい。

  • 著者が連載中に亡くなってしまったため、別の作家が後を引き継いで完結させたのですが、今までの作品と比べて違和感は感じませんでした。今回のテーマが自分が学んでいたところとかぶっていたため、そんなに簡単に話が進むかあ?などとツッコミを入れたくなってしまい、あまり物語に乗りきれず残念。

  • 北森氏が執筆途中で亡くなられてしまったのがとても残念です。ご本人ならばどのように展開して決着をつけたのだろうかと思ってしまいます。
    冬狐堂シリーズを読んでいないのでこの話の底に流れている事件を知らず、ややもどかしい感じでした。
    近いうちに冬狐堂シリーズも読みたいと思います。

  • この国にはベールに包まれた謎が溢れているけれど、この美しい異端の民俗学者と苦労人の助手が解いてくれるのなら、それでも良いと思えてしまう。

  • シリーズ第四弾。
    待望の長編ではあるのだが。。。
    ラストに至るプロットはあったのかもしれないが途中からこの人キャラ変わってるじゃゎとか思う人もあったり。。。
    北森氏本人が最後まで執筆できなかったことが悔やまれる。

  • 邪馬台国の謎をベースにした、推理小説的なものかと思ったが、思ったより民俗学的で、なおかつマニアック。正直着いていけない。”驚愕”とか”驚くべき”とか出てくるけど、何が驚愕なのか? こちらにはわからない。

  • 民俗学者・蓮丈那智シリーズ以外のキャラも登場する北森鴻の集大成。最後まで書けずに逝去したが、物語は書き継がれて完成し、歴史の大きな謎がその壮大な姿を描き出された。他の本で読んだ説で提出された手がかりをも矛盾なく総動員してやっと見えた邪馬台国。

  • 蓮丈那智シリーズの最終作品であり、シリーズ最高傑作だと思います。
    北森氏の絶筆を婚約者の女性が完成されたというこの作品は、内容の面白さもさることながら北森氏の作品として何の違和感もなく、とても素晴らしい作品です。

    同氏の『暁の密使』や冬狐堂シリーズの内容とも深く繋がっていて、そのスケールにワクワクしました。
    冬狐堂シリーズは最終作品しか読んでいないので、ぜひ最初から読んでみたいです。

    長編で読み応えがあり、本当に面白い作品でした。

  • 北森先生の著作はある程度読んでおり、ひと通り先生の書かれる物語の持ち味やクセなどを好んでいた自分としては、最初こそ、「いくら著者に近い人物でも、未完作品、しかもシリーズ物の続きを別人が書いて完結させるなんて大丈夫なのかな…」と、あまり好意的に思っていませんでしたが、読了した今では杞憂だったと思っています。

    連載当時の掲載紙は読んでいないので、どの辺りまでが北森先生が書かれていて、どこから浅野氏が書き継がれたのか答えはわかりませんが、
    答えを当てたいという邪な考えで読んでも、なんとなくこの辺りからかな、でもわからないな…という感じでした。

    短編集といえど3冊も作品が発行されていて、登場人物や世界観などもしっかりと固まっているシリーズだというのに、読んでいて少しも違和感を感じませんでしたし、むしろ浅野氏の北森先生に対するリスペクトや、作品に対する真摯な向き合い方、そして遺志を継がれた想いの強さがよく伝わってきました。

    ただ、偽りないの本心を言えば、北森先生ご自身の手で完結された今作が読みたかったという気持ちも捨てられないままで、
    評価の星をひとつ引いてしまいましたが、作品そのものに対しては最初から最後まで★5の評価こそが妥当だと思います。

  • む〜ん...(- -
    出だしはなかなか面白そうだったのだが...(- -

    無駄な「引っ張り」が多すぎる印象。
    謎解きも、つまらない暗号解読(読者にもすぐ分かる)を
    さも「世紀の大発見」のような扱いで...
    かなりな「水増し感」を覚えてしまった。

    私は読書家ではないし、
    ましてや筋金入りの「ミステリ読み」でもなく
    北森 鴻氏の作品は初めて読んだ(と思う)が...

    ことこの作品に関しては、
    何やらものすごい特殊事情があるそうな(^ ^;

    まったく何の予備知識も無かったのですが、
    この作品が未完のまま北森氏が急逝して、
    共著者である「北森氏の婚約者」という方が
    編集さんなどと相談して書き上げたという。
    作品の舞台裏の方がよっぽどドラマチック(^ ^;

    ...という訳で、この作品一つをもって
    「北森氏の作品は」というようなことは言えまいが。
    でも、だからと言って「ぜひ他作も読んでみたい」と
    思わせるほどの引力がなかったなぁ...

    今作は、古本屋で見かけて衝動買いしたので、
    またそういう「再会のチャンス」を待つか(^ ^;

  • 蓮丈那智の元に届けられた古書「阿久仁村遺聞」。かつて鳥取県に存在し、明治時代に鳥取県が島根県に吸収合併され、その後再び鳥取県が分かれた際には消滅していた謎の村。なぜ村は消滅したのか?そして何のために書かれたのか?
    山陰が出てくるとあって久しぶりに読んだ北森鴻。
    話は廃村の民俗学から邪馬台国まで広がり、高田崇史の「QED」を彷彿とさせる。記紀にしろ魏志倭人伝にしろ、為政者の正当性を強調するために作られたもの。何故書かれたのかという視点から考えてみる…ということに、なるほどと思った。
    過去の事件との繋がりも出てきて、話はかなりのスケールにまで広がるけれど、結局モヤモヤ感の残る結末。
    邪馬台国とたたら製鉄を絡めていたけれど、砂鉄を原料とするたたら製鉄が日本で本格的に始まるのは、古墳時代に入ってから。その辺り、もっと調べて欲しかった。
    残念ながら著者は執筆途中で亡くなり、婚約者でもある作家さんが完成させたとのことで、結末がこれで良かったのかどうかは知るすべもないが…。

  • 邪馬台国の謎は永遠のロマン

  • 雑誌連載中に急死した北森鴻の後を受けて、パートナーであり婚約者であったという浅野理沙子が完成させた作品。同じみ蓮杖那智シリーズ初の長編でもある。

    未完の遺作となった「暁英 贋説・鹿鳴館」といい、この作品といい、急死直前の著者の筆の冴えはすさまじいほど。邪馬台国という大きなテーマに負けていない。明治初期に忽然と消えた村の謎を縦軸に、日本書紀や南北朝や近代史の暗部を縦横無尽に駆け巡る。神話の解釈などは正直よくわからない所もあるのだが、軽妙な筆力で読まされてしまう。邪馬台国がどういう国であったのか、についての解釈も説得力がある。

    日本書紀はいわば時の権力者によって編纂された正史であり、正史とは時の権力者にとって都合の良い事しか書かれないもの。
    「偽書でなくとも、世に伝わる古文書は大方この要素を含んでいる」
    「日本書紀はしょせんは覇者の都合の良い歴史でしかありえない」
    邪馬台国を記す唯一の文書魏志倭人伝についても
    「少しでも魏に有利なように、微妙にゆがめられた形で残された古文書である」

    このあたりの確かな歴史認識が、この人の真骨頂なのではないだろうか。

    それにしても、終盤からラストが甘いのが少し残念ではあった。どのあたりからが浅野氏の筆によるものかは不明だけれど、やっぱり終盤は薄く感じてしまった。

  • 何にせよ、無事、“本”になって良かった良かった。
    http://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/11844914.html

  • 内容が圧巻でした。こちらの知識が足りなくて申し訳ない感じの小説です。知識があると、もっと楽しめたかもというところでしょうか。話の中心となる「書籍」が比喩が多いわけですが、登場人物の解釈で「あ~、そういうことか」となるのがちょっと悔しいですね。調査に相当な時間をかけられたことがわかりますから、ちょっと興味を持って読んだ程度で、そんなに簡単に理解できてはね。というところでしょうか。
    タイトルどおりの内容ですが、そこだけにとどまらないのが面白いところかも。とても造詣の深い一冊だったと思います。

  • 邪馬台国論争には興味があります。現時点では箸墓古墳や大型建築物の発掘により畿内説優勢のようにもなっていますが、ぼく的には福岡、佐賀あたりの九州説に可能性を感じています。

    本書は、山陰の製鉄技術を主軸に邪馬台国出雲説によって書かれた小説です。大国主命と卑弥呼の関係にもやもや感が残り、腑に落ちない点もありましたが、それは著者北村鴻の死去にともない浅野里沙子が引き継いだ形となっているため致し方ないと思いました。

    南朝再興まで話が飛躍するのは面白かったです。
    想像するのは人それぞれで自由だと感じる小説でした。

  • 北森先生の遺作。大好きな蓮杖シリーズなので手にした時は気合いすら入ってましたが、いまはもー残念だったとしか言えない(-"-;)
    私が書き上げたい!って思いはよろしいと思いますが、それを自己満足のレベルで世に出すのってどうなの?…って思いました。もっと上手な人に書いてもらいたかった…
    あと、あとがき。
    苦労話とか、北森先生の名前出して誤魔化したりとか、そーゆうのいりませんよ。

  • 蓮丈那智シリーズ4、にして初の長編。冬狐堂に雅蘭堂、「狐闇」「暁の密使」も係わる邪馬台国の謎…ラストがなんか違うなと感じたが、完結で読めたのはありがたいと思う。

  • 異端の民族学者・蓮丈那智のもとに届いた『阿久仁村遺聞』の謎解きから物語は始まる。民俗学教室助手の内藤三國、冬狐堂の宇佐美陶子、雅蘭堂の越名集治という蓮丈那智シリーズのおなじみたちが登場して物語が展開する。2010年1月、北森鴻氏の急逝により未完となったこの作品を、彼の婚約者で新人小説家・浅野理沙子氏が書き継いで完成させたもの。

  • 北森さん亡きあと、未完のミステリー作品を書きついで出版に漕ぎ着けた浅野里沙子さんの偉業を噛み締めつつ読む。あとがきを最初に読んで涙し、また読後に読んで涙する。北森作品に出会えて、ホントしあわせ。いろんな意味で、私にとって、かけがえのない作家さんです♪

  • 雅蘭堂・越名集治より蓮丈那智のもとへ届けられた手書きの古書「阿久仁村遺聞」。
    村の伝説や民話めいた挿話の数々は、鏡のモチーフに彩られつつ奇妙につながりを欠き真意も編まれた目的も不可解だった。
    ―明治初期に地図から消えた村、隠蔽された惨殺事件、暗躍する怪人物。
    那智の推理が、村の来歴と「邪馬台国」の実像を射抜く時、古代から現代まで、歴史の闇を貫く「もう一つの日本史」が現前する。

    北森鴻さんは2010年に急逝されましたが、その時に連載されていたこの作品をパートナーである浅野さんが書き継いで完結させてくれました。
    読めてよかったです。どうもありがとうございました。

    蓮丈那智、冬狐堂、雅蘭堂など、とにかくオールキャスト。
    蓮丈那智シリーズ初(にして最期の)長編、そしてテーマが邪馬台国。
    『暁の密使』や『狐闇』などともリンクがあり、とにかく壮大。
    このような作品が絶筆になってしまったとは。まるで悟っていたのか、というような。

    邪馬台国についての民俗学的なアプローチはとても新鮮でした。
    どこにあったかではなく、どのような国家であったか。
    とても面白い考察で、興味深く読みました。
    それと私的にはタイミングもよかったみたいです。
    こうの史代さんの「古事記」を読んだばかりでしたし、読み始めた翌日には新聞に岡山の鬼ノ城についての記事が載っていたりして。
    より理解できました。
    ただ、同じようなことが繰り返し書かれていたのには閉口しましたが。

    ラストはベットディテクティブ。敵が強大なわりにはなんとも大人しい閉じ方で、ちょっと肩すかし。
    本当のラストはどうだったんだろう?
    北森さんも無念でしょうが、私も非常に気になって忘れられない作品となりました。
    それにしてもまだまだ読ませて欲しかった、と改めて思わされました。

  • たくさんの民話の解釈を提供して、上質の小説をありがとうございました。

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邪馬台―蓮丈那智フィールドファイル〈4〉の作品紹介

蓮丈研究室に舞い込んできた手書きの古書「阿久仁村遺聞」。村の伝説や民話めいた挿話の数々は、鏡のモチーフに彩られつつ奇妙につながりを欠き真意も編まれた目的も不可解だった-。明治初期に地図から消えた村、隠蔽された惨殺事件、暗躍する怪人物。那智の推理が、村の来歴と「邪馬台国」の実像を射抜く時、古代から現代まで、歴史の闇を貫く「もう一つの日本史」が現前する。著者の絶筆が、その遺志を継いで遂に完成。

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