安部公房伝

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著者 : 安部ねり
  • 新潮社 (2011年3月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103293514

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安部公房伝の感想・レビュー・書評

  • 一人娘が書くおやじ論。
    むつかしい。

  • 娘・安倍ねりが書く、安部公房の姿。

    関連性のよくわからないエピソードが突然挿入される箇所が時々あったりして、テーマへの整合性が少し欠けているように思うところもあるが、全体としては、書き留めておかねばならない、近親者であるからこそ書ける、貴重な証言と言える。
    また(著者が医師であるせいか)一定の冷静さがあり、過剰な賞賛や卑下もないので、安定して読める。感傷もなくて、よい。

  • 安部公房の娘ねり氏は、わりと淡々と父の伝記を綴るのだが、自身とのエピソードになると父娘の葛藤が垣間見えて興味深く読んだ。何より面白かったのが、自身医師である娘が父を「非科学的」と評しているところ。
    しかしねり氏が言う非科学的というのは単に、検証できないというだけの意味にも取れ、さらに、父が言うことをわざわざ検証したくない、という願望の表れのようにも取れた。
    検証できない限りは、それを「非科学的」とは言わない。それこそが科学的態度であるということはきっとねり氏自身も熟知しているはず。そこに一筋縄ではいかない血縁というものを感じた。
    なにより、本書のねり氏の文章には、父の面影を感じさせるような飛躍が随所にあり、そこにもっとも胸打たれた。

  • 安倍公房は読めない。主として生い立ちなど 興味ある章だけ読む。
    山口果林について記述なし。

  • 作家安部公房の一人娘が著した伝記、インタビュー集。私が高校3年生のころ、倫理社会の先生が「一人の作家の著作を読み通すと、その作家の世界が広がっておもしろい」と話されていました。それで、読み始めたのが安部公房。近所の本屋で、文庫本ですこしずつ買いそろえていきました。しかし、著者自信のことについては、満州で育って東大医学部に入って、というくらいのことしか知りませんでした。今回、本書を通して、安部公房の横顔、真知さんのこと、交友関係、酒好き、車好き、などなどを知ることができました。おもしろかったエピソードを一つ。NECが開発したワープロソフトの「文豪」は、安部公房が試作品を使って改良を加えてできあがったのだそうです。だから「文豪」。(中学生の息子の夏休みの宿題。本を読んで紹介すること。明治・大正・昭和の文豪の作品ならば評価が高いとのこと。安部公房はもちろんOKですよね。)インタビューの中で大江健三郎は、日本で全集を全部読んでおもしろい二人の作家のうち一人が安部公房だと言っています。そして、もう一人が夏目漱石。私自身、すべての著作を読んでいる数少ない作家は、安部公房と夏目漱石、そして村上春樹だったので、ちょっとほっとしたような気分です。残念ながら、大江健三郎は読んだことがないのですが。

  • 天才の理論と人間性が愛娘によって淡々と、しかし有機的に語られている。
    ねり氏の読解は置いておくとして(笑)、これだけエピソードがあれば、読みごたえは十分だ。全集の31巻目といっても過言ではない。
    心が荒んだら、パリの茶店でフェリックス・ガタリと安部公房が覚束無い英語で対話してる様を想像しよう!

  • 安部公房のひとり娘、安部ねりによる評伝。まるでマルケス「百年の孤独」の舞台、マコンドのように、人生と森羅万象は儚く、そして作品は残った。の感。日本でも指折りに謎の作家だが、まとまった本格的な評伝は始めてではないか? 貴重な証言も多いが謎も深まった。だが、雄弁に作品では語っている。また彼の作品を読み直したくなる。

  • 最も好きな作家。ずっと追っかけてる。

  • 公房さんにどっぷりはまっていたのは
    二十代後半の時だった。
    「不思議な世界」が心地よく脳髄に響いてくる感覚だった
    こまかなところは
    ほとんど忘れてしまっているが
    「気持ちよくかき回された脳」の痺れの
    感覚だけは残っている

    もう 一度 公房作品に手を出してみよう
    と 強く思わせてくれた一冊です

    それにしても
    「真知さん」は素敵だなぁ

  • かつて安部公房の著作を、
    片っ端から読み散らかした日々を思い出す。
    本作は一人娘のねりさんの手による伝記。
    作品についてしか知らなかったのだが、
    彼の生い立ちや生き様を興味深く読んだ。
    三島、川端、安岡、石川、大江をはじめ様々な人達とのかかわり、
    演劇、車、ワープロ、シンセサイザー、ピンクフロイド、多くの写真。
    もう少し長生きしてもらいたかった。

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安部公房伝の作品紹介

20世紀を代表する、世界的小説家の精神の冒険と軌跡を一人娘が、関係者への膨大な聞き取りから明らかにする。文章、写真、インタビュー集で立体的に迫る安部公房。作家の知られざる内宇宙への扉が、今、開かれる。

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