サーカスの夜に

著者 :
  • 新潮社
3.28
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感想 : 153
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103311928

感想・レビュー・書評

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  • 2016/11/01

  • 童話のような想像を膨らませて自分なりの世界を作っていくお話。
    ラストからまた前向きに未来が見えていくのがよい感じです。

  • すでにまーちさん、hi2515さんといった素敵なレポがある作品です。

    幼い頃に両親が離婚してどちらにも引き取られず、
    血の繋がらない祖母に育てられた主人公の少年は、
    さらにホルモンの病気で
    10歳ぐらいの体形から成長がとまってしまいます。
    13歳というのに小学生にしか見えない少年。
    それでも育ての親のグランマから
    有り余るような愛情を受けて、素直で明るい少年に育ちました。

    ある日、町にやってくる「レインボーサーカス」のチラシをみて
    実の両親と最後にサーカスの観覧に行ったことを思い出します。
    忘れられない不思議で楽しい世界に
    自分も飛び込みたくなり、サーカス団の一員になるべく
    グランマの元を出て、レインボーサーカスへ向かいました。

    いかめしい団長からお試し期間をもらい、
    最初に与えられた仕事は、トイレ掃除でした。
    そして次には厨房をとりしきるコックのお手伝い。
    体は小さいけれども、素直で頑張り屋の少年は
    何事にも一生懸命にとりくみ、手先が器用なこともあって
    丁寧な仕事ぶりをします。

    徐々にその存在を認められる少年ですが、
    それとともに、
    レインボーサーカス団の抱える秘密にも気が付き始めました。

    私が子供の頃に見たサーカスはやはり楽しくて不思議な世界でした。
    ブクレポのお仲間に見習って
    私も気に入った一文をあげておきます。

    少年が団長からサーカス団入りのお試し期間をもらったと知った時の
    サーカス団員ローズの言葉です。
    「少年、あなたが想像できることは、実現できることよ。
    道は自分で切り開くものなんだから!」

    サーカスの団員となって
    たくましく生きていく覚悟の少年は、
    姿形は少年でも、りっぱな大人に成長していたのです。
    また登場人物のほとんどが、
    サーカスを愛してやまない魅力的な人物たちばかりで、
    この作品全体のイメージを
    空中ブランコに乗っているような心地よいものにしていたと思います。

  • ちょっと自分の趣味ではない本だった。

  • 不思議な世界のお話。日本じゃないのに日本のような単語も出てくるから多分どこにもない国なんだろうなー。いろんな事情のいろんな人たちと過ごすサーカスの暮らし。辛いことも多いけど希望に満ちたお話。

  • 10歳くらいの身長以上になれない(難病治療に使った薬の副作用のため)僕が両親との楽しい思い出のあるサーカスへの入団を決意し、初舞台に立つまでの話。
    いろんな人物がでてきて、さらっと描かれているがそれぞれの悩み哀しみすべてをつつみ込むのがサーカスという明るく楽しい場所なんだなと思った。

  • 背が伸びない病気で両親に捨てられ、お婆ちゃんとおじさんに育てられた少年が、サーカス団に入り綱渡り芸を学んでいく成長の物語。
    少しほっこりするお話だったが、あんまり現実味が感じられない気がしました。

  • ファンタジーではないのに幻想的な雰囲気で、まるで外国の童話のような作品です。ハンデを持った1人の少年の成長を描きながら、「生きること、死ぬこと」について強く感じさせられました。甘すぎない程良いメルヘンチックさが素敵です!読んだら絶対サーカスが見たくなると思います。ぜひ1度、読んで頂きたい作品です!!(学生)

  • なんだかよく分からなかったのですが……
    少年の自立がテーマなのでしょうか?
    いろんなことがちょこちょこ盛り込まれて
    いたのですが、
    結局何がメインだったのか分からないまま
    終わってしまいました。

  • この作家さんの作品基本好きだけど、今回はあまり残るものがなかったなぁ。
    2015.11.30

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著者プロフィール

作家。デビュー作『食堂かたつむり』が、大ベストセラーとなる。その他に、『喋々喃々』『にじいろガーデン』『サーカスの夜に』『ツバキ文具店』『キラキラ共和国』『ミ・ト・ン』『ライオンのおやつ』『とわの庭』など著書多数。

「2023年 『昨日のパスタ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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