移された顔

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著者 : 帚木蓬生
  • 新潮社 (2013年8月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103314219

移された顔の感想・レビュー・書評

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  • 『顔のない顔』『移された顔』の二編。
    表題作は著者初の戯曲である。

    『顔のない顔』アルコール依存症の夫に顔を奪われた「わたし」。
    人々の好奇と恐怖の目を弱った視力の中でぼんやりと捉えながら「わたし」は生きている。
    「モンスター」と幼い子は言った。
    「わたし」はそれを優しく諭す。

    顔の移植などという大掛かりなものが、本当にできるのだろうか。
    顔を失った「わたし」は見知らぬドナーからもらった顔だった。
    だから受け入れられたのかもしれない。
    しかしそれが知人、親友だったら。

    戯曲『移された顔』はそれを描いている。
    事故で植物状態になったリナ。
    ユミは顔をなくしてしまった。
    唯一大けがを負わなかったのはリナの恋人、リョウ。
    リナの顔はユミに移植された。
    そのことでいったい自分自身はどこにあるのか、ユミは悩んでいる。
    自分自身がどんな顔だったか思い出せなくなっている、とユミは語る。
    実際そうなのかもしれない。
    好むと好まざるに関わらず、私たちは自分の顔を毎日見ている。
    そのことで、これはわたしだと認識する。
    しかし、自分の顔が全く他人の顔に置き換わってしまったら、私が私だとどうやって思うのだろう。
    物語はハッピーエンドで終わる。
    しかし、我が身にそれが降りかかってきたとき、ハッピーエンドになるかどうかは、誰にもわからない。

  • 短編と戯曲。
    短編は主人公の強さに感動した。戯曲はやや感情移入し辛かったけど、目先が変わって面白い。
    手術シーンは生々しくてなかなかきつかった〜
    医療技術が発達しても、顔を移植するということには心理的に大きな負担がかかるんだなあ。自分だったら耐えられるかどうか。。
    「人」は「顔」。中身は関係ないというわけではなくて、顔が変わることの力は強すぎる。しかも知らない人ならまだしも親友の顔になるなんて。

    帚木さんもお医者さんだから、後書きも興味深い。現実に顔を移植して強く生きている人がいるってことが衝撃的でした。

  • 医師目線の創作。人物像が善人過ぎるし、硬い。
    医療を知るには、良い。
    あとがきにあった、実際に犬に顔を噛まれた人は、幸福学のテレビに顔だして出ていて、今の方が過去より幸せだと言っていた。そういうのに、通じるのかな。人間は業が深いから。

  • 医療エッセイなのかなと思っていたら創作だった。
    夫の暴力で顔を失った女性の短編、事故で脳死状態の友人から顔をもらった看護師と青年医師とのロマンスあふれる戯曲。顔移植は現実化しているらしいが、臓器移植とは異なる心理的な拒絶があるのかも。

    着想はおもしろいが、やや凡庸なストーリーだった。
    顔を変える、ペルソナ願望って珍しくないのかもね。

  • 2014.8月

  • わかってたけどオペシーンは
    リアルだったので飛ばし飛ばし読了。

  • 初めて戯曲形式の本を読みました。最初は、とっつきにくいかと思いましたが、読み始めてみると、意外とスムーズに話に入っていけました。
    内容は、なかなか医学的なものでしたが、興味深い分野でもありました。

  • こんな手術があるのですね。勉強になりました。

  • 顔移植に関連する物語2つ。(ひとつは戯曲)

  • 夫に猟銃で撃たれ顔を移植する妻の短編と、医師の婚約者の運転中事故で脳死になった友人から皮膚移植を受ける表題作は戯曲

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移された顔の作品紹介

他人の顔を移植されたら、心は「自分」のままでいられるのだろうか? 交通事故によって脳死となった親友の顔が、大火傷を負った私の顔に移された。彼女の家族は、恋人は、私の親は、そして私は、これまでと同じように、暮らしていけるだろうか? 「顔移植」の可能性と抱える問題点について、医師であり作家である著者が、短編、戯曲、詳細な解説、と縦横無尽に語り尽くした類書なき作品集。

移された顔はこんな本です

移された顔のKindle版

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