- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103314417
作品紹介・あらすじ
このままでは愛する村が滅亡する。未来を悟ったとき、少年さざなみは旅立った。一匹の猫と共に…執拗に続く謎の襲撃、馬を愛する王女・甘橘との遭遇、剣の使い手の美少女・桑折との奇縁。やがて巷に死病が流行した時、さざなみの身体に潜む不思議な力が、人びとの運命を一変させていく。古代中国を舞台に、癒しの極致を描く志怪ファンタジー。第23回日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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このままでは愛する村が滅亡する。未来を悟ったとき、少年さざなみは旅立った。一匹の猫と共に…執拗に続く謎の襲撃、馬を愛する王女・甘橘との遭遇、剣の使い手の美少女・桑折との奇縁。やがて巷に死病が流行した時、さざなみの身体に潜む不思議な力が、人びとの運命を一変させていく。古代中国を舞台に、癒しの極致を描く志怪ファンタジー。
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ふっと現れた奇妙な言葉のさざなみという名の少年。彼の故郷は滅びようとしていて、父親の実家へ向かうことにしたさざなみ。ゆったりと描かれる、これ!といったイベントもなく過ぎていく日々がきれいだなあと思いました。それぞれの選択した道はかなしいけれど、それだけではない。
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133:先の「秒速5センチメートル」が映像美の小説なら、こちらは絵画的な美しさを持つ小説。風景、人物、生活、どれも生き生きと描かれていて、見たことのない光景にも関わらずはっきりとイメージすることができます(この「イメージさせる力」が強い小説が好きなのだと最近気づきました)。
地の文は勝山節というか、主語が省略されているときなど誰の動作なのか見失ったり、時間の経過や場面転換がわからなくて戸惑う……というような急展開さもあるのですが(こういうところも絵的な表現だと思う)、しみじみ、じわじわと余韻が広がる物語です。
ハッピーエンド、と言い切れないもやもや感と、けれど最終的に救われたのは何か、誰か、ということを考えていくと、すごく深い。即物的でない、というか。登場人物の魅力が回を重ねるごとにぐんぐん上がっていって、次の本も楽しみです。 -
時間軸が突然飛ぶので場面の切り替えがわからず読みにくかった
淡々と事実だけ書いていく日記みたいな文体で、もうちょっと盛り上がってもいいんじゃないかと思った。
設定や時代背景はとてもすき。
少しファンタジー大賞ってことで期待しすぎてしまったかも。 -
いろんな解釈がありそうで。
とても静かで、でも大波を引きおこすかもしれない、
そんな「さざなみ」を連想しうるお話。
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ネタと、キャラと、文体がかみあってない感じ。
なので、展開に起伏が感じられなくて、山場っぽいのがあっても淡白。
まだ序盤のがよかったなー。場面転換の切り目がものごっつ分かりにくいという欠点はあるにせよ、さざなみくんの気持ちが伝わってきたので。
後半から終盤は???です。特に最後の決断。なんで、そう悩みもせずにそう決めれるのか、さっぱり分からん。
この書き方って、わざとなのかなー。
それとも、これがこの人の癖??他の作品は未読なので、どうなんだろう。 -
読み始めからはとうてい想像つかないようなラストでした。他に自身をささげる気持ちがどうも理解できませんでした。グロいのが苦手な人は要注意です。
九州大学
ニックネーム:上川誠