ゴールデンラッキービートルの伝説

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 69
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103317715

感想・レビュー・書評

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  • 小学校6年生になったばかりの子供達から物語は始まります。たまに大人になったクラスメートたちのエピソードが挿入されて、過去を振り返っているのだなとわかります。
    子供の時は大変な話が大人になると懐かしい記憶や忘れてしまった出来事に変わるところがうまく描けていると思います。
    うまく最後に話がまとまって出来すぎですが、読み終わってなんかいいなという想いをいだく本でした。
    小学生時代を忘れてしまった大人に是非おすすめです。

  • この本にでてくる先生がすごく良かったっ!!
    好みは分かれると思うけど、私は好きやな~


    ウサギが殺される事件の犯人を見つけるべく
    ジュンペイとヨータは動きだし、そこで犯人と思っていた
    女の子、ヒナと仲良くなっていく


    大人になってからと、子供時代の話が絡み合い
    なるほどな~と思う性格もあれば、
    おとなになってかわったと思う人もいて


    どんな先生が担任になるかでも、大きくかわるし、
    人生どうなるかワカランなぁと思った(笑)


    自分を少しでも認めてもらえて、理解してもらえる友達
    それだけで、強くなれるんよね

    自分が居心地良い場所を探して、そこにいていいんよね


    普通のことのように思うけど、
    逃げと言われたり、ひどいことを言われたり
    そーゆー中で自分の生きる道をしっかりと持てればいい


    人と自分の違いを認め、尊重しあえる
    そんなことを学べた小学校時代、うらやましくも思った


    最後に3人が間接的に出会うところは
    うるっときましたなーありえん感じやけど(笑)

  • こりゃいい。すごくいい。
    ありがちっちゃありがちやけど、ええもんはええ。
    キャナメ先生…粋すぎまっせ。
    この3人で続編のロードノベル書いて欲しいなあ。
    勿論、黄色いフォルクスワーゲン・ビートルで。

  • おもしろかった!!
    小学6年の3人組(男2女1)が秘密の隠れ家(車だけど)で遊ぶ感じ、すごくいい。いろいろ抱えつつもね。
    途中途中差し挟まれる大人になったクラスメイトの有り様もリアルで良い。最後の終わり方(3人のその後)は、ある意味ファンタジーだけど、それで良かったと思えるラスト。

  •  読んで良かった。これほど面白いと期待せずに読み始める。冒頭、あぁ、
     読みにくい構成で展開して行くのですね、ふぅ。という感じで読める。
     それはそれで、ノイズでしかなかったのだけど、そういうのが薄くなって
     きてからが、とても良かった。もうね、毎日、読書で泣いてますよ。

  • 読んだ事が有るようなストーリーだけど好きな展開。三人のキャラもいいし担任もかっこいいな~ラストのその後だけ短編で読めたいな。
    2012.2.10

  • 子供の頃の約束は、たいていいつの間にか忘れ去られてる。
    「いつまでも友達でいようね」「絶対忘れないよ」純粋な思いでかわされた約束も、いつしか膨大な時の流れの中に埋没していく。
    私も転校生だったから、水沢日菜の気持ちが自分のことのように思える(彼女はもっとしんどい人生の重荷を背負っているけど)。
    誰かと積極的に関わることから遠ざかっていた彼女が、ジュンペイとヨウタに出会って友達の楽しさを思い出す。3人の別れのシーンはとても切なかった。きれいごとを言わないヒナが、その年で人生の真実を知ってしまっているヒナが悲しかった。

    小説の構成としてはありきたりなのかもしれないけど、私はこういう「後日譚」の構成が好きだ。あの子がこんなふうになったのか、と時間の流れを俯瞰しているような感覚になれるから。
    ラストの、3人の再会の予感を感じさせる終わりがよかった。すうっと爽やかな風が吹いたような気がした。なんだか涙が溢れて止まらなかった。

著者プロフィール

著者:水沢秋生(みずさわ あきお) 1974年、兵庫県神戸市生まれ。
出版社勤務などを経てフリーライターに。
2012年、第7回新潮エンターテインメント大賞を受賞した『ゴールデンラッキービートルの伝説』でデビュー。
青春の残酷さと美しさを描いた傑作『プラットホームの彼女』が話題となる。
主な著作は『運び屋』『わたしたちの、小さな家』『俺たちはそれを奇跡と呼ぶのかもしれない』など。

「2018年 『あの日、あの時、あの場所から』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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