とにかくうちに帰ります

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 253
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  • Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103319818

感想・レビュー・書評

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  • なんかホッとする。
    脳内ダダ漏れの地の文は、好みが激しいと思うけど私は、あーなんかわかるわかるって感じで好きだった。
    表題作は雨にずぶ濡れ描写はこちらも寒くなるようだったけど、最後はあったかい気持ちになった。

  • タイトルが面白い。前半は会社で働くOLの悲哀が描かれています。断わらないために事務処理をどんどん押し付けられる女性。著名人と従妹の為に上司に絡まれる女性。愛用していた万年筆を年配男性社員に取られたけど言えなくてモヤモヤしている女性。ete。「あるある」とうなづきながら読める。表題作は大雨の為、交通手段がマヒしてしまっている中、必死に家に帰ろうとする人たちの話。どの作品もシュールな文体なので好みは分かれるかも。単調に始まり盛り上がりなく単調に終わる。。そんな印象を受けました。

  • 豪雨で帰宅困難になった人たち、みんな 早く家に帰りたい帰りたいっていう
    お家にいるのにわたしも家に帰りたくなってしまった。

    もうとにかくお家に帰りたすぎて
    「屋根を考えた人はえらいと思うのよ」とか訳わかんないこと言っちゃうところとか好きだった。

  • 中短編。
    前半も良かったが後半の表題作がよかった。
    秋の肌寒い夜、しかも大雨の夜に読んだので余計よかった。
    うちにいるのに、うちに帰りたい、それ以上の幸せなんてないという気持ちになった。
    とても良かった。

    引用。

    彼らは家に帰らない。
    そのことを不思議に思う。
    家に帰る以上の価値のあるものがこの世にあるのか。

    うちに帰りたい。切ないぐらいに、恋をするように、うちに帰りたい。

    おれも帰りたいです。
    自分と周囲の人たちの健康を願うように、うちに帰りたい。

  • 題名にもある、「とにかく家にかえります」は人の優しさにほんわかしたり、妄想よくわかると共感できたり。それよりも、その前の話が私的には面白く、主人公の細かいツッコミなどに、朝の通勤電車の中でニヤけが止まりませんでした(笑)面白かった!2016/9/8完読

  • 職場でふと思う細々した日常ストーリー。登場する人たちに割とイライラします

  • どうにもつかみが悪かったです。
    会社の中の、ちょっとした出来事を、ブラックな視点から見ているような…
    面白さを感じなかったので、3話目で読むのをやめました。

  • 『職場の作法』はアンソロジーで既読、今回再読でしたが、やっぱり面白かった。こう言うのあるあるがシュールに描かれ、ついぷっと吹き出してしまう。 
    『バリローチェの…』は、もう常にクスクス笑いっぱなし。
    『職場…』からの流れですが、浄之内さんの負の力の強さがすごい。今もまた、つい思い出し笑いが(笑)
    表題作、ある意味の帰宅難民。でも、これまたシュール。読んでいると、自分までもが雨に濡れてしまっているような錯覚に襲われ、寒くて仕方ない気持ちになりました。こっちは冬ですから、暖房の温度を上げてしまいましたが。
    4人が、早く暖かいお風呂に入れるといいなと願いながら、本を閉じました。

  • 「バリローチェのファン・カルロス・モリーナ」がツボでした。

  • えーとすみません、描かれている世界にぜんぜん入りこめませんでした。
    確かに同僚とは、下手すると家族よりも長い時間を同じ空間で過ごしている相手ではありますが、職場は仕事をしてお金をいただく場所、と割り切っている私にとっては、あまり響かない内容でした。文調も私にはしっくりこず。ごめんなさい。

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著者プロフィール

1978年大阪市生まれ。2005年「マンイーター」(のちに『君は永遠にそいつらより若い』に改題)で第21回太宰治賞。2009年「ポトスライムの舟」で第140回芥川賞、2016年『この世にたやすい仕事はない』で芸術選奨新人賞、2019年『ディス・イズ・ザ・デイ』でサッカー本大賞など。他著作に『ミュージック・ブレス・ユー!!』『ワーカーズ・ダイジェスト』『サキの忘れ物』『つまらない住宅地のすべての家』『現代生活独習ノート』『やりなおし世界文学』『水車小屋のネネ』などがある。

「2023年 『うどん陣営の受難』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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