気仙沼ニッティング物語:いいものを編む会社

  • 151人登録
  • 4.07評価
    • (15)
    • (18)
    • (12)
    • (0)
    • (0)
  • 19レビュー
著者 : 御手洗瑞子
  • 新潮社 (2015年8月19日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103320128

気仙沼ニッティング物語:いいものを編む会社の感想・レビュー・書評

  • 一読し心温まる。何故そこまで真剣に真摯に事(コト)に向き合えるのだろう。又、売れるものが良いものと言われもするが、其ばかりでない事(コト)に気付かされる。

  • そもそもなぜこの本に出会ったかは忘れてしまったが、この時代にアパレル企業、しかもニットの会社を立ち上げるって相当勇気があるなーと。それも気仙沼で。だが、セーターの写真を見て読もうと決めた。
    手編みのニットは、いろいろな点で相当の高レベルでないと商品として売れるものにならない。気仙沼は、手編みのニットを商品として生産し会社として成立させられる諸条件がそろっていた・・・かもしれないけれど、復興もまだまだの環境で、多様な働き方を可能にした上で、きちんと会社になったのは、著者の頑張りなしにはできなかっただろうと思う。
    昨今はユニクロや無印良品でそこそこのカシミアのニットが手に入るけれども、単色でデザインはないに等しいし、おしゃれを楽しめるとは言いがたい。だから?今シーズンは模様編みの入った、アランセーターもどきが出回ったけれど、やはり本物の手編みのアランセーターの立体感や質感、存在感にはかなわない。やっぱり、いいものはいい、のですよ。だから、今後もビジネスは続けられると思うけれど。。。ウールのニットだけでは秋冬にしか需要がないってのはどうなのかなぁ。毛糸を作るところからかかわっていくという点はこの会社の商品を作る上で重要ポイントだとは思うが、素材がコットンの糸であっても、売れるんじゃないですかね。それからこの著者で社長の御手洗さん、経歴から言って、社長を辞めても不思議ではないと思うのは私だけだろうか。

    個人的なことながら、この会社のニットのデザインをしている三國万里子さんは、私の記憶にある唯一のニット作家。いつか作ってみたいセーターがあって、その編み図をコピーして手元に残したのが3年ぐらい前ですが、確認したら三國万里子さんの本に載っているガンジーセーターで、デザインはエチュードにそっくりでした。でも私が自分で編む日はやってこないかも。。。

  • 東日本大震災の被災地気仙沼で、手編みのセーターを製造販売する会社、「気仙沼ニッティング」を経営する御手洗瑞子さんの著書。

    材料である毛糸にもこだわり、オーダーメイドで作られるセーターの価格は決して手頃ではないが、非常に人気があって予約で一杯らしい。震災でたくさんのものを失ってしまった方々が、とっても明るくセーターを編んでいる姿、そして御手洗さんが実践した、地域経済の循環という考えにとても感銘を受けた。気仙沼ニッティングの本業は、セーターを通じて購入者や編み手、そして地域の人々を笑顔にする事なのだと思う。

    災害からの復興と編み物という仕事は、地道で時間がかかるという点ではチョット似ているなと感じた。いつの日か気仙沼を訪れ、海が見えるお店でセーターを試着してみたいものだ、そして気仙沼ホルモンもぜひ食べてみたい。

  • むくむくと、やる気がでてきたーーー
    御手洗さんに負けないよう、自分のできることをやろう

  • 東日本大震災後、気仙沼に生まれた編み物の会社の物語。生まれた時からほぼ日で経過を見てはいたけれど、社長の目から見た気仙沼という町とそこに住む人々、そして気仙沼ニッティングの生まれるまではとてもおもしろく素敵な話でした。編み物を趣味とし、三国さんのセーターを編む身としては編み手さんのプロ意識に頭が下がります。そして私も気仙沼周辺に住んでいたらお勤めしたかったなあ…と思ったり。

  • 本書は、今年読んだ本の中で皆さんに最もオススメしたい本です。

    皆さんがもし、あの『ほぼ日刊イトイ新聞』の糸井重里さんから、
    「気仙沼で編み物の会社をやりたいんだけどさ。やってみない?」って言われたら
    どうしますか?

    この物語は、そんな一言からスタートしました。

    東北の震災から1年過ぎた2012年6月に、気仙沼ニッティングは
    「ほぼ日」のプロジェクトとしてスタートした。

    まずは何も無い状態からのスタートで、冬が始まる半年後には
    商品を販売しなければなりません。
    大慌てで作戦会議。
    決めたのは3点。

    ①「世界で一番かっこいい」、王道のものを作る。
    ②最初のプロダクトは、白いフィッシャーマンズのカーディガン
    ③オーダーメイドで編み上げる。

    なぜフィッシャーマンズのカーディガンかというと、
    世界中で流行した手編みセーターの産地がアラン諸島で、その場所で生まれたのが
    フィッシャーマンズのカーディガンだったからだそうです。

    さあ、方向性は決まったが、編み手がまだいません。
    編んでもらえる方と出会うために、「編み物のワークショップ」を始めました。
    定員30名の会場が満員になりました。

    手編みを教える方も自分で編むのはいいが、人に教えるのは初めてだから
    てんてこ舞いの状態。

    それでも会場は笑顔があふれて楽しい時間が過ぎていった。
    さて、上手な編み手を探して声をかけました。
    そして4名の初めての編み手が誕生しました。

    最初のオーダーは4着。 
    その注文に大勢の方の注文依頼が入りました。
    抽選で決めました。

    その値段はビックリな価格なので、本書で確かめてくださいね。

    2013年6月に法人化して、10ヶ月後の2014年3月に初年度を終えて、
    15人の編み手が加わり、さらに2月に10名加わって合計30名。
    そして、何と初年度に黒字決算です。

    その結果、気仙沼市役所の公式ツイッターでこんなツイートが。

    「気仙沼ニッティングさんから『初年度、黒字となり市に納税できます』と嬉しい
    報告がありました。結果報告にあみ手の皆さんがすごく喜ばれたとのこと。
    この取組みに心から感謝します」というサプライズツイートにビックリ。
    まさか市役所から感謝の言葉が聞けるとは思わなかった。

    この本には、その他、楽しい仲間とのふれあいが書かれていて、
    読んでいて、気持がよくなる。

  • 元気がでた
    地に足をつけることと停滞することは別で、変わることすら地道な一歩なんだな
    足のうらに地面を感じていれば前に進める
    前に進めればどこにでも行ける

  • 図書館で何気なく見かけて気になって読んだのだけど、そういえば、ほぼ日の連載もちらっと読んだことがあって、エチュードの購入を検討しかけたのを思い出した。私にはまだ手を出しにくい値段だと思ってしまうけれど、そのコンセプトや進め方はとても共感。ぜひいつか、気仙沼のお店にも行ってみたい。編み手の皆さん&御手洗さんにもお会いしてみたい。

  • (リリース:あぜやん)
    本書は、今年読んだ本の中で皆さんに最もオススメしたい本です。

    皆さんがもし、あの『ほぼ日刊イトイ新聞』の糸井重里さんから、
    「気仙沼で編み物の会社をやりたいんだけどさ。やってみない?」って言われたら
    どうしますか?

    この物語は、そんな一言からスタートしました。

    東北の震災から1年過ぎた2012年6月に、気仙沼ニッティングは
    「ほぼ日」のプロジェクトとしてスタートした。

    まずは何も無い状態からのスタートで、冬が始まる半年後には
    商品を販売しなければなりません。
    大慌てで作戦会議。
    決めたのは3点。

    ①「世界で一番かっこいい」、王道のものを作る。
    ②最初のプロダクトは、白いフィッシャーマンズのカーディガン
    ③オーダーメイドで編み上げる。

    なぜフィッシャーマンズのカーディガンかというと、
    世界中で流行した手編みセーターの産地がアラン諸島で、その場所で生まれたのが
    フィッシャーマンズのカーディガンだったからだそうです。

    さあ、方向性は決まったが、編み手がまだいません。
    編んでもらえる方と出会うために、「編み物のワークショップ」を始めました。
    定員30名の会場が満員になりました。

    手編みを教える方も自分で編むのはいいが、人に教えるのは初めてだから
    てんてこ舞いの状態。

    それでも会場は笑顔があふれて楽しい時間が過ぎていった。
    さて、上手な編み手を探して声をかけました。
    そして4名の初めての編み手が誕生しました。

    最初のオーダーは4着。 
    その注文に大勢の方の注文依頼が入りました。
    抽選で決めました。

    その値段はビックリな価格なので、本書で確かめてくださいね。

    2013年6月に法人化して、10ヶ月後の2014年3月に初年度を終えて、
    15人の編み手が加わり、さらに2月に10名加わって合計30名。
    そして、何と初年度に黒字決算です。

    その結果、気仙沼市役所の公式ツイッターでこんなツイートが。

    「気仙沼ニッティングさんから『初年度、黒字となり市に納税できます』と嬉しい
    報告がありました。結果報告にあみ手の皆さんがすごく喜ばれたとのこと。
    この取組みに心から感謝します」というサプライズツイートにビックリ。
    まさか市役所から感謝の言葉が聞けるとは思わなかった。

    この本には、その他、楽しい仲間とのふれあいが書かれていて、
    読んでいて、気持がよくなる。

    沖縄面白本棚ブログより
    http://azeyan.blog.jp/

  • 気仙沼ニッティングの成り立ちから、哲学など最初から最後まで興味深かった。
    復興支援に留まらないしっかりとしたビジネスモデルは、とても学ぶところの多いものだった。
    編み手さんの募集をワークショップという形態で行ったのはとても面白かった。
    私自身、編物をするのでサイズ通りに目を揃えて編まなければいけない商品としての編物はとても大変だろうなと想像できる。
    それでも、気仙沼ニッティングの編み手さんはそれぞれのペースで楽しそうに仕事をしていて、羨ましくも思った。
    手作りのものは、適正な価格を付けるのが難しいところがある。
    そうすると大量生産の工業品に比べて随分と高価になってしまうからだ。
    その点、気仙沼ニッティングはまず値段から決めたところが凄い。
    そして、その値段でも買ってもらえるような素敵なデザインや材料を用意した。
    実際に、気仙沼ニッティングのニットはとても素敵だ。
    購入者も老若男女、地域もバラバラだという。
    本当に素敵なものは流行り廃りに左右されないし、長く着られるのでターゲットを絞り込む必要がないのだろう。
    「「世界で一番かっこいい」、王道のものをつくろう」という彼らが最初に掲げたコンセプトがしっかりと実現されたということなのだろう。

    色々と勉強になる部分があって、とても読み応えのある内容だった。

  • 震災後のビジネス立ち上げ物語かと思って読み始めたがちょっと違った。震災後の気仙沼の人々のリアルな姿、報道とのギャップ、気仙沼の人々のイキイキとした姿、事業立ち上げの苦労等。ほのぼのとしながらも、気仙沼で生活している人々のたくましさなどが伝わってくる。での、さすが、コンサルだった人なので、分析力もあり、気仙沼だからできること、他の土地でもできることなど、事業戦略についてにも言及。良書。

  • 偶然、このちょっと前に読んだ本に御手洗さんのことが書いていて、その数日後に新聞の広告欄に本書が載ってた。運命かと思った。御手洗さんの経歴からすごいねんけど、そのすごい経歴からこんな小さい商売というか、ほんまに地域のことを考えて仕事をつくることができたのは、すごいことやと思う。助け合ってるエピソードもふんだんに。最後のほうでは、マスコミの批判までやってのけてる。

  • 被災地で起業、初年度から黒字、社長は東大卒マッキンゼー出身の女性。。。これだけでも話題性は十分なのだが、自分自身、気仙沼に何度も訪れ、より身近な存在として、この「物語」に触れてみたい、という想いでこの本を楽しみにしていた。
    気仙沼の人々の気質、街の独自性など思い当たるところが多々あり、その”身近さ”を改めて確認できたような気がする。

    読んでみて感じたことは、間違いなく、現在に至るまでに困難な局面は色々とあったと思うのだが、とても”自然”なスタンスでビジネスを成功させているということ。
    当然、成功の方程式が最初からあったわけではないのだが、今振り返ると、それにヒットしている数々のファクターを押さえている。まさに新しいビジネスモデルを構築したということなのだろう。

    被災地の復興の中で、様々な新しい取り組みが出てきているが、気仙沼ニッティングからも、地方の活性化におけるヒントを多く見出すことができる。
    〇そこに住む人も含めた街の特徴、独自性を活かす。
    〇やはり人が大切で、それにはこじんまりとした街で威力を発揮する。
    〇インターネットにより物理的な場所は今まで以上に制約にならなくなっている。
    〇当社でも活用しているインターシップも一例だが、ヒューマンの部分で都市と地方を繋ぐモチベーションが高まっている。

    御手洗社長が思う「企業文化」は、至ってベーシックなもの。それは本著でも採り上げられている老舗企業にも通じること。

    読者を惹きつける文章、流石にコンサルティング会社出身者。
    ただ、ビジネスライクではなく、とても温かい文章でもある。
    最後に自分の会社を気仙沼の「つづじの山」に例える部分等、温かい文章の中にも確りとした芯や軸を感じることができ、読んでいて「ひっかかるモノ」がある。
    「ひっかかるモノ」とは、巷のビジネス書とは違った何か。

    御手洗社長が目指す、100年続く会社、そして気仙沼という街が編み物でグローバルに認知されるようになり若い人も含めて編み物文化が浸透すること、全てが、とても素晴らしいことだと思う。

    それはそれとして、早くセーターを買いにメモリーズに伺いたい!

    以下引用~
    ・「千住博さんが語った好きなエピソードがあるのです。人が絵画を見て本当に感動するのは、絵そのものというより、美しい絵を描こうとして作家が闘った痕跡を感じるから、というものです」
    これはもしかしたら、編み物にも通ずるのかもしれないなぁと思いました。
    ・エルメスは毎年20万点もの種類の商品を提案しているのだそうですが、「売れ筋」はやたらとつくらないときめているのだそうです。「売れそうなもの」では無く「こういうものがあったらいいな」と思うものに挑戦するのだそうです。
    ・本当に考え抜き、妥協なくつくった「いいもの」は、時を経ても価値が続き、文化を越えて国境を越えて人に通ずるのだということも伝わってきました。
    気仙沼ニッティングも「いいのものをつくる会社」として頑張っていきましょう!
    ・(エルメスについて)短期的な売上だけを考えれば、バーキン専業の職人を雇い、バーキンを増産することもできる。
    でも長期的に考えれば、それではいつか職人を解雇することになりかねず、そういう職場になってしまえば、ものづくりを支える職人の心意気は保てない。
    世界でこれだけ圧倒的なブランドを築いていてもなお、ここまで誠実に職人に向き合い、いいものをつくることを目指している姿勢にただただ頭が下がり、また、気仙沼ニッティングもそうありたいと共感しました。
    ・気仙沼ニッティングに人が集まった最大のポイントは「家で自分のペースでできる仕事だったから」であろうと思います。
    (気仙沼で働く場合、働く場が限られてしまうことから、このようなニーズに応... 続きを読む

  • 今だけのお金でなく、将来にわたってお金を得ることができる安心感は大事。

  • ちょうど仕事について色々考えていたところだったので、同い年の方がこんなに輝いていらっしゃることに驚きました。これからの自分を見つめ直すバイブルになりそうです。

  • 尊敬している御手洗瑞子さんの本。
    近々、メモリーズに行こうと思っているので
    その予習も兼ねて。

    糸井さんという下地があって、
    素敵なニット作家さんがいて、
    ローカル発としては盤石なスタートの印象だったが、
    それらをちゃんと書いてある事がさらに好感度を高くさせた。

    素敵なニットを拝見するのがとても楽しみ。

    「メリットとデメリットをまとめると、あることに気づく。デメリットのほとんどは自らの努力でどうにかなること。メリットの多くは努力しても得られないもの。」

  • 2015年77冊目。

    マッキンゼー→ブータン首相フェローと歩んで来た御手洗さんの次の挑戦は、震災後の気仙沼における手編み物会社。
    30年続く会社は1%にも満たないという現実の中で、「100年続く会社をつくる」ために、「つくれるもの」「売れそうなもの」ではなく、「必要なもの」「本当にいいもの」を追求する姿勢は模範にすべきだと感じる。
    編み手さんたちは、お客さんは気付かないであろうとも1目でも間違っていたら躊躇いなく自らほどいてしまうプロフェッショナル。
    それに加えて、思いやりが行き渡っていてとても楽しそうな職場であることが伝わってくる。
    「これで肩で風を切って気仙沼を歩ける」という編み手さんの言葉から、この会社は従業員に生活の糧を与えただけでなく、災難の後に最も大切だと思われる「自己肯定感」を育めていると思う。
    御手洗さん独特の柔らかい文体で、「起業」というものは縁遠いと感じる人にも読みやすい一冊。

  • 2010年のブータンてきとう日記開設以来のファン(笑)なんだけど、この人は本当に素敵な人だ。そして経営者としての力もますます磨かれて。この本は経営に大切な要素がたくさん詰まってる。一番は、本人はあまり触れてないけど、確たるビジョンがあり、それを人に見せて魅せて、共感を呼ぶ力を持ってることだろうなと思った。人間力が高い。気仙沼ニッティングのこれからが楽しみ。文章も暖かくていい、僕には書けない文章。

全19件中 1 - 19件を表示

気仙沼ニッティング物語:いいものを編む会社を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

気仙沼ニッティング物語:いいものを編む会社を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

気仙沼ニッティング物語:いいものを編む会社を本棚に「積読」で登録しているひと

気仙沼ニッティング物語:いいものを編む会社の作品紹介

震災後の気仙沼で編み物会社を起業! 「地方」だからこそ、できること。被災地への最大の貢献は仕事を生み出し、生活の循環を取り戻すこと。マッキンゼーを経てブータンの公務員、そして今度は気仙沼へ。傷跡がまだ残る現地に単身入った著者が、下宿しながら起業した会社は、初年度から黒字となり、市に納税を果たすまでに。編み物で「世界のKESENNUMA」を目指し、毎日てんやわんや奮闘中!

気仙沼ニッティング物語:いいものを編む会社はこんな本です

気仙沼ニッティング物語:いいものを編む会社のKindle版

ツイートする