黒部の太陽

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著者 : 木本正次
  • 新潮社 (2009年2月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103324027

黒部の太陽の感想・レビュー・書評

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  • ブラックとかなんとかって以前に仕事っていうのは、きっとこうだったんだろうな。読み応えがありました。挑戦したくなる。言葉遣いが、今じゃ使えないのがたくさんあるけど…そんなことまで気にしなくてはイかん現代というのは、どうかと思う。

  • No.497
    石原裕次郎の黒部の太陽を宇都宮で見る機会に恵まれた。
    それをきっかけに原作が知りたくなって読んだ。
    原作は黒四プロジェクトを突き進めた芳賀氏が主人公。太田垣社長の強力な指揮とそのモチベーションがどこからくるのかが良く表現されていた。

    石原裕次郎が演じた笹島氏はかなり後半から登場するので、映画はかなりアレンジしてある。
    原作はより具体的な描写が多く、映画の意味もよりわかりやすくなる。

    あとがきで、実際にモデルとなった方の苦労話と、映画に対する想いが語られており、壮大なプロジェクトの成果を伝えてくれます。

    7年の歳月、513億円、990万人労働力、171名の殉職者。
    紙碑を立てたいという想いで執筆した木本正次。映画に対してもこんな表現をしていた。
    五社協定という破砕帯を打破したのが三船、石原プロであると。

    それぞれの困難な壁を乗り越えた人達の言葉には説得力がある。

  • 約7年間、約500億円をかけて延べ約1,000万人が従事し、約170人が殉職した黒部ダム建設工事。

    彼らの紙碑として書かれた小説風ノンフィクション。

    日本の工業のために、一般家庭の生活のために、尽力してくれた彼らが忘れられていくのはいやだなあ。
    是非読んでください。

    氷水のような湧水を浴びながら、極寒の真冬にテントで野営し、家族にも会えず、自分や部下や仲間の命の危険を案じながら、工期に追い立てられる。

    もはや勇者。
    その家族たちも強い!!

    と同時に、人間て不思議な生き物だなと。
    自らハードルを作ってそれを超えることに義務感を背負う。
    バベルの塔。

  • たまたま図書館で「黒部の太陽 新装版」を見つけて借りちゃいました。黒部の太陽を読むのは3回目かな!何年か前に香取新吾が主演でテレビで放映したときは、最高に良かった!新吾の演技も良かったし演出も良かった。だからまた借りちゃいました。
    富山県と長野県が黒部渓谷の下で繋がるときは感動ですね。風が通り抜けたときは感激!

  • 富山県東部の黒部川上流に建設されたアーチ式コンクリートダム・黒部第4ダム。通称クロヨンと呼ばれるダムの建設に命をかけた男たちの熱きドラマ。

    北アルプスの東側・長野県大町から日本海側の富山・黒部渓谷へ貫く、トンネル開通作業にスポットが当てられ、作者の徹底した取材と並々ならぬ気迫が随所に溢れている。

    第二次世界大戦中まで、お蔵入りになっていた黒部第4ダムの建設計画だったが、戦後の高度経済成長に乗じた慢性的な電力不足を解決するため、国家主導のプロジェクトでスタートされる。親方日の丸的プロジェクトで、関西電力始めとする施工業者たちは、兵隊として戦地に赴いていたものも多く、血気盛んに黒部渓谷に立ち向かう。

    北アルプスに囲まれた厳しい寒さと、怪我が死に直結する、あまりに危険な環境。3K(汚い、危険、キツイ)に、帰れない、苦しい、怖い、などどれだけ「K」を加えればよいのか・・・。想像がつかない。

    作業員延べ人数は1,000万人を超え、工事期間中の転落やトラック・トロッコなどによる労働災害の殉職者は171人と、そのプロジェクトの大きさもさることながら、それに引き換えて払った代償はあまりに大きい。

    黙々とトンネルを掘り続ける作業員の描写がたまらなく素晴らしく、ダム建設に関わる男たちの喜怒哀楽がストレートに響く。

    長野・大町側から堀り続けた人(熊谷組)が開通した瞬間、「日本海の風だ!」と叫んだ場面は、涙・涙・・・。

    当時からすでに日本のエネルギー政策は水力から火力にシフトしつつあり、また、黒部第4ダムの建設が始まる1956年は、原子力委員会が発足した年だった。
    1956年という年は日本の将来のエネルギー事情を運命付ける重要な年なのではないか?

    ダム建設の過酷さだけでなく、現在のエネルギー問題についても考えさせられる優れた一冊。

  • 本日 読了 「黒部の太陽」

    昔 毎日新聞に連載された黒四をつくる苦労話。

    時代が違います。熱い男たちの戦い。まるで戦争の様。
    今は ああいう泥臭さがなくなってしまいました。

    同じ題材として高熱隧道の方が骨太だという印象だが、
    仕事のために家庭を顧みないというのが普通だった時代があることを忘れてはならない。

    最近は ハイテク製品を見ても 欧米のものが目立ちます。
    10年前なら 日本の独壇場だったジャンルに 欧米のものが
    適正な値段で投入されております。

    売れるものだけを作って、売れそうなものを作れていない日本。
    未来に投資することの大切さ に気づきます。

    それにしてもこれだけ苦労して作ったダムが排砂で環境問題を引き起こすわけですから、自然に手をいれるというのは難しいことですね。

    黒部ダムの歴史とその周辺住民の60年を考えることはとても意義深い。

  • 旅行で黒部ダムへ旅行へ行くため買ったが、読み終わったのは帰ってきた後だった。
     映画やドラマで有名な黒部ダム建設の物語。当時のお金で500億円と7年に渡る歳月とのべ1000万人の作業者と170人の犠牲者を出しながら、勧められた難工事。
     ダムが作られた昭和30年代、黒部峡谷はまだまだ未開の地。1年の半分以上を雪で閉ざされた場所に、道をこしらえ、トンネルを掘り、重機を入れて、待ち受ける困難の数々、なんとか乗り越えていく男たち、、、話自体が実話ということもあり、あっという間に話に引きこまれ、人間物語として感動を覚えた。
     しかしその一方でポスト311となった今読んだことで思うのは、果たしてそれほどの犠牲とコストを掛けて作る価値があったのかということ。
     本書にもある通り、建設に7年かかってしまったことで、作り始めた時ほどの、電力需要がなくなっている。しかし本及び当時の世論は一貫して本当にダムが必要だったのかということは、全く問われることなく、ただただ全力を尽くして工事を成功させたという価値の賞賛のみに終始し電力事業全体としてどうだったのかという視点が全くないのに違和感を覚えてしまう。
     適切なコストと供給のバランスとう観点がないままただ発電所を作ることに価値を見出す土壌の延長線上に現在の原発問題につながっている。

  •  幻の映画と呼ばれている黒部ダムの工事の苦労を描く石原プロ制作のドキュメント映画の原作です。
    以前からこの映画を観てみたいと思い続けていたのですが、その原作すら未読だったため、今回手に取ってみました。

     うーん、いかに困難な工事だったかがひしひしと伝わってきました。ただ、話のメインが関西電力のトンネル工事の破砕帯だけに焦点が当たっているので、ほかのエリアの工事の苦労も描いて欲しかったな、と感じました。

     工事の顛末は意外に淡々と描写されるので、トンネル開通の瞬間よりも、むしろ芳賀さんのお嬢さんのエピソードの方が涙腺を刺激されてしまったのはご愛敬でした。

     読んで良かった、さらに元の映画が観たくなりました。

    近年作られたフジテレビのドラマは「元の映画観てないのにリメイク見るのもなあ…」とひねくれて見てないんですよね。レンタルとかあるのかな?

  • 黒部などを舞台とした作品です。

  • 個人的興味があり、読んでみました。
    破砕帯に立ち向かう作業員。
    きっとどんな現場でも、命がけで作業してくれている作業員がたくさんいてくれたからこそ、今の生活があるのでしょう。
    ノンフィクションなだけに感動も大きいです。

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