ひりつく夜の音

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著者 : 小野寺史宜
  • 新潮社 (2015年9月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103325420

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ひりつく夜の音の感想・レビュー・書評

  • 下田保幸はクラリネット奏者だが,所属していたバンドが解散したため細々と暮らしている.警察から佐久間音矢の引き取り依頼があり,依然付き合っていた留美の子供と分かった.幸保はデキシーランドジャズバンドで演奏していたが,あまり仕事はなくリーダーの井村勝の死去が解散の引き金になった.いろいろ人が出てくるが,高校時代のブラバン仲間の鈴森朋子,フリーライターの高倉乃々の存在が大きい.二度目の呼び出し後,音矢を家に連れてきた保幸.音矢は家でギターを弾くだけだ.井村勝の一周忌ライブでバンジョウに開眼した音矢がのめり込むが突然家を出ていく.最後場面で留美が出てくるビデオを見て音矢の存在を再認識するところが良い.

  • まぁ、小説としてはこんな構成かな?って感じ?
    今時のトラッド系のジャズミュージシャンは一つのバンドに拘束されて解散したら仕事が無くなるような生活はしてないだろう…みたいな違和感がずっとあって、演奏部分の描写も今一つな感じで、もう一つきっちり取材して描いて欲しかったかな。

  •  自分の大事なものを、しっかり意識しよう。
     そう思える人には、なんて素敵な小説だ。

  • 決してドラマチックではない。いくつかの新しい出会いで、少し自分の生活が動き始める。そんな中年男性の日常。何となく本の中身はタイトル負け。バンド名に恥ずかしさを感じてしまうのは、非日常感からでしょうか…。

  • 夜の闇をじっと見つめる男がいる。
    部屋の電気も点けず、静けさの中から聞こえる闇の音に耳を傾けているのだ・・・・って、これはもう絶対
    ハードボイルドでしょ!!。。。と思って読んだら大外れでした(笑)
    主人公の男47歳。主食はちくわを挟んだ食パン。
    楽しみは週に一度のファミレス朝食バイキング。
    交通費を浮かせるためにせっせと歩き、一日500円と決めた食費を死守すべく日夜節約に励んでいるのである。
    ちっともかっこよくなんかないけれど、ハードボイルドなんかよりずっと愛すべき男。
    下手したら惚れてまうわ(笑)

    人生後半戦に入って、何者にもなれなかった自分と対峙するのはなかなかにシンドイことなのだ。
    若い頃と違って身の回りの小さな楽しみを見つけることが上手になり
    何かを始める前に大体のことに予想がついてしまうと、新しいことにチャレンジ・・・なんてできなくなるのだよ悲しいことに。
    でも、主人公は頑張りますよ!
    中年男性たちよ、自分に負けたらあかんぜよ!

  • クラリネット奏者といえば聞こえはいいが、生活はカツカツの男の元にかかってくる1本の電話。若いギタリストとの出会いやファミレス常連との交流など。

  • 所属していたジャズバンドが解散してしまったために、四十代後半にして「豆腐の汁をすすって、ちくわを食パンに挟んで食べる」という逼迫した生活をしているクラリネット奏者・下田のもとに、警察からある青年の引き取りに来てほしいという連絡が入る。
    引き取りに行ったかつての恋人の忘れ形見・音矢は融通のきかない性格ながら腕のいいギタリストで、彼との出会いによって下田の閉じかけていた生活に新しい風が吹き始める。
    大きなアクシデントやカタルシスはない。本当に拍子抜けするほどない。
    実際、現実というのはそういうものだろうと思う。
    心の持ちようが少し変わったからといって、大仰な宣言をするわけでもない。生活が大きく変化するわけでもない。それが当然で、むしろそうあるべきなんだろう。
    そんな風に、ただ淡々と、四十路半ばを過ぎた男の生き方が描かれている。

  • 主人公が先の見えない中年男性なので、暗い雰囲気のままはじまり、不安感や心もとない気持ちで溢れていたのですが、少しだけ先が見えてきたような…

  • あまりうまく行かない人が出てくるのが小野寺さんの小説の感じ。
    何と言っても、ひりつくというタイトルがいい。
    音矢に惹かれる。
    おしゃれな事はひとつも書いていないのに、センスがいい。

  • さえないおじさんが
    最後はなんだか素敵。
    ジャズは奥が深いんだな~

  • 最初の1ページ目で、惹かれました。どうして、47歳の男が泣いているのか?途中で、少しだらけるような気がするのですが、最後の20ページあたりから、若干、予定調和的ではありますが、そうなのかと思わせます。主人公よりも10歳も年上で、主人公以上に、くすぶっている自分もなんとかしなくてはと考えました。

  • 3分の2ほど読んだところで、話が動きだしました
    ジャズ云々についてはよくわからないけれど、セッションの高まり、みたいなのが伝わってきた
    1人の人物との出会いでここまで世界が広がるなんて!
    一見関係ないようなフリーライターや弁護士との出会いも良いスパイスだったり
    201511

  • もはや枯れたような下田の静けさが、音楽への情熱に再び駆り立てられていくさまが無理なく描かれている。若く危うい音矢の情熱ではなく、円熟へ向かいつつもチャレンジャーとしての熾火が燃え上がったような静かな情熱。年が近い分共感できる。弁護士の岸と知り合い、トラブルを回避していくのは都合がよすぎるが、安心できるし、破滅型の話ではないから、それでいい。

  • 読んでいるうちに楽しくなった。

  • 日経書評 20151001

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ひりつく夜の音の作品紹介

大人の男は、なかなか泣かない。では、なぜ下田保幸(47) は、ひとりで涙を流しているのか? 元、いや現役のクラリネット奏者、年収はパート並だが狭小住宅所有。スーパーの安売りと朝食海賊が数少ない楽しみで、一心同体だったはずのクラリネットに触ることはほとんどない。でも――。その夜の警察からの電話が彼の記憶を揺さぶる。もしかして――。すべてをあきらめていた男が、もう一度人生を取り戻すまで。その一年間の全記録。

ひりつく夜の音のKindle版

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