沈むフランシス

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103328124

感想・レビュー・書評

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  • 出だし読んで、恋愛ものではなく、サスペンスかミステリーなのかと思った。
    雪がしんしんと降り積もるように坦々と物語が進んでいく。桂子にも和彦にも共感できなかったけど、風景の描写はとても細やかで引き込まれる。
    表紙カバーを見て、フランシスは犬だと勝手に思い込んでいた。

  • 北海道の800人の小さな村に、臨時の郵便配達人としてやって来た桂子。水車『フランシス』で水力発電を管理している男和彦。二人の恋愛のそこここに広がる自然、風景描写がすばらしい。

  • 速読教室

    紅茶の描写が何度も出てくる

    35 茶葉の生産管理、販売を担当するチーム

    52オックステール スープをつくる
    たっぷりのネギをたくさん。
    フタをする4h煮る

    スープができたら、大根、人参、しいたけ、ネギを入れ、塩で味を整え、胡椒をひく

    71 紅茶の描写

    72 紅茶

    76電気の売買

    82ほうじ茶とドライフルーツ

    94 郵便を配達してくれるようになってから、いいことがあるのよ

    95夕焼けの描写

    100呼吸が浅くなる

    132 週に少なくとも2日、昼ごはんと夕ごはんを続けてふたりで食べることは、裸で抱き合うことと同じくらい大事なことだ。

  • 表紙可愛い。鼻にのった雪の綺麗な結晶。
    年齢や状況が少しだけ近くて、よいタイミングで読めた。
    四十路前でまっさらな男なんて逆に気持ち悪いわな。
    余計な情報入れてくる立木がうざい。

  • 嫉妬という桂子の感情と、家族の和から外されてしまった和彦の憤り以外は、雄大な北海道の四季の風景を背景に淡々と話が進んでいく。
    でも、濃密で、なまめかしくて。。。
    なぜかわからないけど魅かれた。

  • 数えきれない雪だけが、ふたりがここでこうしていることをみとめている ー 形をくずさず落ちてきた六角形の雪の結晶そのもののような、繊細な成り立ちの世界*きれい。

  • 一緒に暮らしていた男と別れ、東京の勤めも辞めて北海道の800人ほどの住民しかいない小さな町、安地内で非正規雇用の郵便配達人をはじめた桂子。
    北海道の美しく厳しい自然と、そこに暮らす不思議な男との交流が独特の感性で描かれている。
    なんというかつかみどころのない作風で、読み終わったとき遠くへ行って帰ってきたような気持ちになった。

  • 東京を離れ、昔住んでいたことのある北海道の小さな町へやってきた桂子。臨時雇いの郵便配達として働き始める。その配達先である水車小屋の管理人寺富に食事に誘われる。そして、自然に寺富と逢瀬を重ねるようになる。小さな町でのうわさは、すばやく静かに広がってゆく。

    大人のラブストーリー、というところかな。

  • 前作より動きが多くて濃密過ぎた。描写は美しいのだけど。

  • ドキュメンタリータッチの映像で観てみたい。

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著者プロフィール

1958年生。大学卒業後、新潮社に勤務し、海外文学シリーズの新潮クレスト・ブックス、季刊誌「考える人」を創刊。2012年、長編『火山のふもとで』で小説家としてデビュー、同作で読売文学賞受賞。第二作は北海道を舞台にした『沈むフランシス』。本書が小説第三作になる。


「2014年 『優雅なのかどうか、わからない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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