コチェビよ、脱北の河を渡れ: 中朝国境滞在記

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103330110

感想・レビュー・書評

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  • 思い内容と覚悟して手に取ってみると、これがすこぶる面白い。著者の半生を描いたリアル「パッチギ」。ただ、マルクス、レーニン主義だけはいただけない。

  • 社会という枠組みの中で生きるためには、その枠組にあった「対策」必要となる。食糧難という経済的な困窮、また金正恩体制の下でお上に対して忠実な「フリ」をしなければいけない彼ら北朝鮮人は、嘘をつくことがデフォルトになっているように思える(尤も、それをしたたかだと呼んで前向きに捉える人たちもいるかもしれないが)。体制や社会の特質が民族全体の性格をも変えてしまうということがよく分かる一冊(なんて書くと、この本の趣旨とは離れてしまうかもしれないけれど)。

著者プロフィール

1966年大阪生まれの在日コリアン2世。朝鮮総連系の大阪朝鮮高級学校卒業後、関西大学に進み北朝鮮問題に関わり始める。98年から99年まで中国吉林省延辺大学に留学。現地から北朝鮮難民「脱北者」の実体を世界にさきがけて発信した。帰国後は、テレビディレクターと活動しながら北朝鮮取材を進めるが、中朝国境での活動が北朝鮮当局の逆鱗に触れ、2度の指名手配を受ける。2010年より北朝鮮情報専門サイト「デイリーNK」の東京支局長に就任。2011年には在日朝鮮人で金正恩の実母・高ヨンヒ(高英姫)の出自について定説を覆すスクープを出す。2014年12月からリニューアルされた「デイリーNKジャパン」編集長として北朝鮮情報を中心にテレビ、ラジオ、週刊誌などを通じてジャーナリストとして活動中。主な著作に『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』(新潮社)、『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔 』(宝島社)などがある。

「2015年 『北朝鮮ポップスの世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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