避難所

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著者 : 垣谷美雨
  • 新潮社 (2014年12月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103333722

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避難所の感想・レビュー・書評

  • 初めて読んだ作者の本・・・だけに期待せずに読んだら中々良かった。
    内容はタイトル通り、東北大震災の被害にあった世代の違う3人の女性の避難所で過ごした後に立ち直っていく様子を描いたもの。
    3人の女性は、
    夫が働かないせいでずっと自分が保育士として働き、家計を支えてきた55歳の福子。
    夫の家族と同居し、まだ生まれたばかりの赤ん坊を抱え被災した若く美しい遠乃。
    シングルマザーで飲み屋のママとして働いてきた40代の渚。

    3人は別々の場所で被災した後、避難所で顔を合わせる事となった。
    その避難所は独善的な初老の男性がリーダーになり、訳の分からないルールをふりかざすような場所で居心地がよくない。
    8時に消燈。
    仕切り板を使わない。
    プライベートや自由のない避難所の生活。
    さらに、避難所の女性を夜に襲う男共がいたりと安心して過ごす事ができない。
    3人はやがてそれぞれ仮設住宅で暮らすようになり、ひと心地つくがそこでこれからの自分の行く末を真剣に考え向き合う事となる。

    私は今まで被災の事をとりあげた本は何冊か読んだけど、この本のように避難所の事をとりあげた本は初めて。
    実際はもっともっと過酷だったんだろうけど、この本では避難所の様子やそこで過ごす人の心情がリアルで誇張せずに描かれていると思う。
    読んでいると、不謹慎かもしれないけど、私だったら「いっそ死んだほうが楽だった」と思うだろう、と思った。
    そしたら、登場人物も同じように思っていた。

    だけど、彼女たちはそこから再生していく。
    結末はちょっとご都合主義な所がなきもしにあらずだけど、やはりその結末にホッとする。
    今まで苦労してきた人たちだから、しかも3人とも幸せになっていい人たちだから・・・。
    多分、一度死んでやり直すというのはこういう事を言うのだと思う。
    地獄を見て、そこを生き抜いたからこそ、それまでの自分を捨てて変わるという決意ができたのかもしれない。
    死んだほうが良かった・・・と思う所からの再生。

    この本では出てくる男性が見事に嫌なやつらばかりだった。
    弱い者には偉そうにしたり、古い観念をふりかざしたり、強欲だったり、怠け者だったり・・・。
    特に3人の女性の中で最も若い遠乃の様子が見ていて哀れでかわいそうだった。
    そんな彼女に同情し、親切にしながらも後半にちゃんと自分が出来ない事は出来ないとはっきり言う福子に好感がもてた。

    幸せになれる人って、やっぱりもがいて自分なりに頑張った人なんだな・・・。
    最後は遠乃の話で締めくくられるけど、それを読んでいて私も頑張ろうと素直に思えた。

  • 日常だったからこそ
    なんとかやりすごせていた
    様様な不満が
    非日常になって どっと表面に出てくる
    でもそれは やり直すために
    必要なことなのかもしれない・・・
    ゼロから やり直せる女性の強さが
    印象的な小説でした

  • 東日本大震災をモチーフにしたフィクション。
    とは言え、実際こんなことがあったんだろうなあと思わせるリアルな物語だった。

    年齢も境遇も違う女性三人がそれぞれ震災に遭い、ある避難所で出会い、それぞれの思いや問題を通して心通わせて…という内容。
    読み進めていくうちに、どうか三人が幸せになれるような方向に進めますようにと思わずにはいられなかった。

    核家族バンザイとか思ってしまっている自分には、いざという時頼れる身内がいないけど、それでいいかな…と思ってしまう窮屈さもあり…。
    色々考えさせられる作品だった。

  • 初の垣谷美雨作品読了。面白かった。本当に面白いと感じる本はあっという間に読めて驚く。震災の瞬間やその後の描写には圧倒された。まさに命からがら必死に逃げてなんとか生きた女性達の姿がリアルに想像できた。私と同じように普通に生活していた何万人もの人々が被災し、最愛の家族を突然失い、愛着のある住みなれた家を流され、食べるものも着るものも何もかもを一瞬で失ったのだと初めて実感した。
    腹立たしい人々に訪れるざま見ろな展開と、被災した女性達皆が希望の持てるラストが快かった。
    私の中ではすっかり風化してしまっている震災について、いつか必ず訪れる家族との別れについて、いろいろと考えさせられた。

  • 3.11 東日本大震災で露わになった家族の実像…。

    主人公は年齢も家庭環境も育ってきた環境も置かれた立場も異なる三人の女性。
    三人の視点で、地震・津波に襲われた時や、その後の避難所や仮設住宅の様子。
    不安や苦しい胸の内が語られています。

    椿原福子・55歳は、呑んだくれで浮気癖があり忍耐力もなく怠け者の無職。
    マザコンで性格も悪いのにプライドだけは高い夫と別れられずにいる。
    漆山遠乃・28歳は、結婚して3年愛する夫・岳春と生後六か月の智彦と、
    女性を見下している舅姑と同居していた。
    山野渚・40歳は、離婚して幼い息子を連れて故郷に帰って5年。
    母と二人で港近くでナギサ洞というお店をやっていた。
    そんな三人が避難所で出会った。

    津波に襲われた描写は、テレビで観ただけで苦しくなってずっと観れなくなっていた
    私には、読んでてとても辛かった(´⌒`。)
    そして、避難所の様子は余りにも酷い…。
    「平等」という事に固執して、臨機応変に対応出来ない市役所職員。
    おざなりに選ばれた老人の男性リーダーが、親睦や協調を建前に
    段ボールの仕切りを使わせず、何かといえば「和を乱すな」と脅し、窮屈な決まり事がある。
    一番驚き、怒りが込み上げたのは各避難所に真っ先に配すると行政が決めたのが
    「緊急避妊用ピル」٩(๑òωó๑)۶
    「男達も苛々してるから、そういうことがあっても仕方ない。だから女性の皆さんも勘弁してね。
    男ってどうしようもねえ動物だからね。」そう発表した老人のリーダー。
    何なのそれーーー(-`ェ´-怒)
    確かに、美貌の遠乃は夜一人でトイレに行っただけで襲われそうになっていた。
    避難所でも好奇の目にさらされていた…。
    愛する夫と姑を亡くし、残された舅と42歳独身の気持ち悪い義兄。
    仮設住宅に移ってから、遠乃と義兄を結婚させようと画策して、夜這いに行かせるような舅。
    その舅は、義援金も夫の弔慰金も全て自分が管理し全く遠乃に渡さない(≧ヘ≦) ムゥ
    福子のどうしようもない夫が「死んでくれたら…嬉しい」という気持ちも印象的でした。
    家族が死んでくれたら嬉しいと感じた人も多く居たんじゃないかなぁって思い到りました。
    それなのに、夫は生きていて、義援金で高級車を買いそれもパチンコで失ってしまう。
    福子のどうしようもないやるせない気持ちがヒシヒシと伝わって来ました。
    渚は、自分の仕事のせいで息子・昌也が学校で虐めにあって事を初めて知る。
    そして、自分自身も仕事の事で避難所で、陰口を叩かれる。
    劣悪な環境の中、彼女達はそれぞれ家も仕事も家族も失い、これからの先行きの暗さに心を痛める。
    三人の主人公達は、新しい未来を思って大きく飛び立った。
    明るいラストで救われました。女性って強いね。
    それにしても登場する男性の酷い事酷い事…( ̄^ ̄)

    余りにも酷い男尊女卑。
    若い男の人が年寄りに遠慮して物が言えない。
    農業の後継者がいない。
    それは、震災が起こったからではない。前からあった事が震災で鮮明になっただけ。
    震災報道は美談に溢れ、絆や家族…美しく放送されてました。
    実際は、この本に描かれているよりも酷い事が沢山あったんだろうなぁって感じさせられた。
    30年以内に南海トラフ大地震が起こる可能性70%って言われて何年経ったんだろう…。
    明日は、わが身かと思うとゾッとした。耐えられないって思った。
    ここまで、酷くはないと思っているが…。
    地域の人間関係を思うと避難所はこんな感じになるんだろうと... 続きを読む

  • 忘れないようにと言い続けつつも、だんだんと過去のものになりつつある東日本大震災。その罹災者たる女性たちがその震災の真っただ中、避難所で直面した現実とはなんだったのか。
    立場の違う女性たちが意思を通わせ思い遣りつつ生きていくなかで、自分勝手な人たちやあまりに理不尽な現実と向き合い、戦っていく姿が痛ましくてたくましい。
    けれどそれは生きるためのただひとつの術だったというだけあって、美化してはいけないし涙を流してもいけない。ただ、だれしも起こるかもしれない出来事だという覚悟をひそやかに持っておかなければならない、と思ったのでした。
    そうして、どんな異常事態であっても、性格が良くなるわけでも、聖人君子にみななるわけでも、そして一致団結できるわけでもない。そんな当たり前であったはずのことを改めて知らしめられもしました。
    題材が題材なだけに、けして軽く読める話ではありませんが、中心となる女性たちの素朴な力強さに引き立てられるようにすっと読み進めることができたので、多くの人に読んでほしいなあとも思いました。

  • 垣谷美雨さんの作品をだいぶ読んでいるが、良い作家さんに出会えて良かったと思っている。

    これは小説だが、先の震災では本当にこのような思いをした方々がいらしただろうと思わせられる。

    出てくる男達がクズばかりだけれど、とてもリアル。

  • 読んですぐは、いろんな思いが交差して整理がつきませんでした。
    東日本大震災の避難所での生活と再生の物語。

    生死の境目なんて本当に運としかいいようがないのかもしれません。

    命からがら助かった福子、遠乃、渚たち…。
    助かった人々を待っていたのは、
    「助からなければよかったの?」
    なんて思わせてしまうほどの厳しい現実でした。

    それでも最後は希望のもてる門出で良かったです。
    大切なものを守るためなら、どんなことも乗り越えられる。
    母は強しですね。

    3.11。
    あれから4年。
    もう4年なのか、まだ4年なのか…。
    おりにつけ思うことは、平穏な普通の毎日のありがたさです。

  • 報道では目隠しをされてしまいがちな、被災地の実情がうかがえる作品です。
    多少は男性の卑劣さ、女性の立場の脆さを誇張しているかもしれませんが
    ノンフィクションとは言い切れない部分が多々あるだろうと思います。
    避難所のあり方について、いろいろ考えさせられる話でした。

  • 辛いなぁ。自分の知らないことがいっぱいあったんだろうな。
    命が助かったのに死んだほうがよかったなんて思ってしまうほど辛いことがあるなんて……。災害だから誰が悪いということではないのにな。
    誰かのためと思うより、こういうときこそ自分の気持ちを優先させないと心が壊れてしまいそう。

  • 面白かった。
    震災の話。
    年代も違う女性3人の話。
    避難所の大変な生活。
    閉鎖的な男主の地域。
    生き延びたのに、生きるのが辛い現実。
    なんなの!おかしいよーと、
    読みながら叫ぶ私。
    新たに前を向いて歩いていくラスト。
    頑張れ!と声援を送り、
    温かな気持ちで本を閉じました。
    柿谷美雨さん。
    さすがです。

  • 東北大震災の避難所を舞台に、3人の女性の視点から、未曾有の事態の問題点を描いていく作品。


    避難所の立候補リーダーが最悪で、『私たちは家族だから(他の避難所では当たり前のプライバシー保護の段ボールの壁は)作りません』とか、
    『男性がこのようなストレスまみれの生活で強姦に走るのは仕方ないから、アフターピルで女性は妊娠から身を守って下さい』とか、
    リーダーが最悪だと恐ろしい事態になる様を見事に描いていたり、
    嫁は奴隷だと考える義父や義兄等、
    男尊女卑の考えに満ちた避難所で苦しむ主人公たちが何とか最後は幸せへ脱出出来たのは本当に良かった!


    また、この作品では『大震災によって悪へ狂ったさま』ではなく、
    『元からありつつも表面ざたにはなってなかった様々な問題が、大震災後の避難所生活という未曾有の事態』において『浮き彫りになるさま』が描かれており、
    元からあった問題=地域性となっていますが、

    地域性の違いから感じる問題に関しては、僕もさんざん体験してるので、頷ける点が多々ありました。

    この作品では大震災後の避難所という限定された場での地域性で、僕の場合も全国にある限定された場での地域性ですが、
    結婚して今の地域に引っ越した後、埼玉と比べて人としての常識のあまりの違いに、
    『ここは同じ日本ではなく、宇宙語を話す他の惑星なのか?』と思うほどのカルチャーショックのような衝撃を感じましたし、どれだけ正論を訴えても聞き入れてくれず長らく悩んだ時期がありました。

    今は違いを理解し、改善すべきと思ってくれるリーダーが入ってくれてるので共に少しずつ改善していますが、
    埼玉と同じレベルに改善出来るとは到底思えないほど地域性の違いは根深く、恐ろしいものだと感じており、
    作品のラストも、現実的にはああいう方向のハッピーエンドしかないだろうと思うばかりです。

    最後にこの種の作品を読む度に痛感するのは、
    未曾有の事態だからこそ人間性が問われ、人間が最後に頼るのは自身の魂だけです。
    よってどのような事態になろうとも、この種の作品に出てくる様々な悪や問題者のように自身を見失う事なく行動出来る自分でいたいし、改めて自身を見詰め直す作品となりましたし、
    未曾有の事態に於いては浮き彫りとなるような問題も、今以上に少しでも改善していきたく思った次第です。

  • 震災関係の本の中では一番リアルだった。ついたては欲しい。

  • 避難所の最初のリーダーはいかにもいそうな人だ。
    いろいろな不満にもリアリティがあった。

  • 友人に薦められて読んでみた。

    震災直後の描写は自身の経験も思い出してちょっときつかった。それくらい生々しい描写。
    3人の女性の避難所生活について、自分と置き換えながら他人事じゃないな、と思った。
    高揚期を経て幻滅期の現実を突き付けられた感じだった。
    ボランティアのしてやってる姿勢、わかるわかる。
    支援される側も支援する側も美化されていないところがある意味すごい。

  • 遠乃の祖母の教えが素晴らしい。
    核家族の今となっては昔からの知恵が伝わりにくい。
    その土地の歴史を知るからこそ、災害の恐ろしさ、対処方法が伝えられる。

    処世術もそのひとつ
    「好きでもない男に襲われないようにすること」
    避難所でそういったことがありうること、とても悲しいことですが、本能でしか動けなくなるのでしょうか。
    子供を守る母は強くならざるを得ない。

    日本中が「絆」とか「がんばろう日本」とか言っていた時、人知れず「嘘くさいなあ、偽善っぽいなあ」と思ってたワタシ。
    明日は我が身として、教訓のためにあえて震災後の暗部に目を向けることが必要かと思い、こういった書籍を手に取るようにしている。

  • 震災を生き延びた女性たちにさらにのしかかる苦悩。しかも身近な人たちに苦しめられるという理不尽さ。読んでる間むかむかして仕方なかったけど、さすが垣谷さん!最後はスッキリ、そして感動でした。自分の人生は自分で切り開かないと、と痛感しました。

  • 読み進めるにつれいたたまれない気持ちが加速していくようなつらい読書…
    言ってはいけないのだがこんな救いようのない人たちのアナクロな町や村など流されて消えてしまえとすら思ってしまう。
    フィクションのかたちを取っているがそうでないのがわかってしまうのが悲しい、こんな物語描かなくてもいいのに…でもそれは違うのだろう。
    ラストにしたってスカッとジャパンみたく悪者を懲らしめてくれはせず含みを持たせた意味深な幕引き。
    こんな問題を提起されて私たちに何を考えろと言うのだろう…ただただ避難所に入るような日が来ないことを祈るばかり

  • いつ大きな地震がきてもおかしくないこのご時世、地震から津波から身を守れても避難所の生活になるかもしれないし。自分の身は自分で守らなくちゃね。日本の被災地でも若い女性は身の安全をって言われてるもんね。怖いな

  • 図書館で偶然見つけて、手に取りました。
    ストーリーは311東日本大震災の日から始まります。
    被災した3人の女性の避難所での暮らしと、その後の暮らしを選ぶまでの話。

    著者の文章で、重苦しくなく描かれた災害の様子や、避難所での生活。
    でも、悲惨さは伝わり、ずっしりと沁みました。

    今まさに、熊本でも同じようなことが起こっているのだと思うと、胸が詰まります。

    1日も早い復興と、日常の回復を祈らずにはいられません。

  • 311のまさにその時から物語ははじまり、主に年の離れた3人の女の行き続けていく様。
    津波にあうシーンなんかは息もできずによみ続けた。
    テレビからでは読み取れない避難所の実情なんかは切迫していて、疑似体験できるほどよく描写されている。絆なんてフレーズは単なるテレビのなかのきれいごとのように聞こえ、あるのは生命活動、食う寝る出すのリアル。
    田舎とはこんなにも男尊女卑で閉鎖的で生きにくいのに、どうしてここにしばられつづけるのだろうと不思議でしょうがない。リーダーの男、遠乃の舅、福子の夫には心底ムカついた。
    最後には東京での暮らしも避難所、仮住まいという思いで、やはり故郷に帰りたいとねがう。もう同じ故郷はないのに…

  • フィクションだけど、リアルが散りばめられていて、あー、そうだよなー、とか、そうかそんなことが・・・とか、それはちょっとないんじゃない?とか、げげぇ~!ありえないっっ!!!とか、いろいろ思いながら読む。
    ストレス下におかれたことで、普段は目をつぶってやり過ごしてきたことが浮き彫りになってきて怖い。
    それでいて狭い避難所にいるものだから、ストレスはどんどんたまって発散のしようがないのだ。考えただけで気が滅入る。この小説に出てくる男たちが、これまたクズ揃いだしw
    悲惨な状況の中でも、しなやかに生きたいものだと思う。
    新しい一歩を踏み出した女性たちが、幸せに生きられますように、と願う。

  • 三陸の架空の街を舞台に、避難所で暮らすことになった50代、アラフォー、アラサーの3人の女性を中心とした物語。

  • うーむ先の見えない暮らし、心の弱い人だったらもう全てを受け入れて仕方なく生きていくのかな。出てくる女性がみんな強かった。それに対し男衆のクズっぷりときたら!
    ほんと絆なんて言葉だけでは片付かない、汚く暗い一面の描写もあってイライラする部分もあったけど、多分それが現実。

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避難所の作品紹介

なして助がった? 流されちまえば良がったのに。3・11のあと、妻たちに突きつけられた現実に迫る長篇小説。乳飲み子を抱える遠乃は舅と義兄と、夫と離婚できずにいた福子は命を助けた少年と、そして出戻りで息子と母の三人暮らしだった渚はひとり避難所へむかった。段ボールの仕切りすらない体育館で、絆を押しつけられ、残された者と環境に押しつぶされる三人の妻。東日本大震災後で露わになった家族の問題と真の再生を描く問題作。

避難所のKindle版

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