ハンサラン 愛する人びと

  • 79人登録
  • 3.56評価
    • (6)
    • (8)
    • (8)
    • (5)
    • (0)
  • 18レビュー
著者 : 深沢潮
  • 新潮社 (2013年2月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103335412

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

ハンサラン 愛する人びとの感想・レビュー・書評

  • この本を読んで、”在日”と呼ばれる人々の難しい立場を、ほんの少しだけど知ることができた様に思う。

    特に#代表選手がよかったです。
    帰化のことで悩み、友達の高野にハーフだと聞かされても、自分自身の出自をどうしても打ち明けられない健の葛藤…

    オリンピックのときぐらいしか、自分が日本人だと特に実感することもなく生きてきた私には、いろいろと思うところの多い本でした。

  • 在日専門のお見合いおばさん金江福。2.5

  • 日本人には分からない在日韓国人・朝鮮人の鬱屈した感情なんだろうな。
    最後のブルーライトヨコハマは痴呆も重なって、身につまされる話です。

  • 在日どうしを結びつけるお見合いおばさんと、それに関わった人々のエピソードを描いた連作短編。何だか一時の鷺沢萠さんの作品を読むような感じ。著者は在日韓国朝鮮人というわけではなさそうだけど、その世界観がうまく描けていると思う(その世界をよくは知らないけど)。在日の人々の家庭をのぞかせてもらうような面白さと、在日の人々が恒常的に抱えている不自由さと、その不自由さに負けないしなやかさが感じられる。
    装丁は「なぜこんなの?」という感じで残念。

  • 若い頃、沖縄から大阪に出て少し暮らした時、初めて在日という言葉とそれに対しての幾つかの差別用語を知った。石を投げられたりするから、という理由で二重になったベランダがあるアパートとか、衝撃だった。
    沖縄にはいなかったのかな。ちょっと前までは沖縄も被差別だったみたいだからかな。

  • 最近韓流ドラマにハマったので
    興味深く読んだ。。
    なんというか、色々考えさせられる作品。。
    翔太くんには幸せが多くあってほしいな。

  • けっこう興味深かった。

  • 馴染みのない、在日コミュニティーの結婚やその家族の話で読むのに時間がかかった気がする
    ふと思ったのは、例えば、在米や在豪だとしても、同胞同士でって考え方なのかな。日本だからなのかな

  • この本のことを知ったのは「のりこえねっと」のサイトだったと思う(著者の深沢潮さんが4月にのりこえねっとTVに出演していた)。

    巻頭の「金江(かなえ)のおばさん」は女による女のためのR-18文学賞で、第11回大賞をとった。R-18文学賞の受賞作はこれまでもちょこちょこと読んできて、その賞タイトルや過去の受賞作の内容からエロ方面だと思っていたが、11回からやや方向転換したそうだ。

    6つの収録作はどれも「在日社会」をめぐるこもごもの話で、連作になっている。在日どうしのお見合いをあっせんし、その謝礼や成功報酬、結婚式まわりの業者からのバックマージンで暮らしをたて、そして北へ渡り消息不明の長男への仕送りも続けている「金江のおばさん」の姿がどの作にも見え隠れする。

    まず条件から入るという「お見合い」の場面をつうじて、ご縁があればと願う本人あるいは家族の希望や思惑がみえる。「気になる」ところは、人それぞれで、顔や見た目という人もあれば、職業や学歴が釣り合うとか合わないという人もあり、家族構成や長男か次男かが重要な人もいれば、東京に住む人でないといやだという娘もいるし、朝鮮のどこ出身かということをまず訊く親もいる。

    占いの結果が悪かったから断ってくるのは方便なのかもしれないが、そういう断りの電話に、金江のおばさんはときに説得して、つぎつぎと見合いをセッティングし、相談に応じていく。「縁を繋ぐのは、タイミングとスピードが勝負だ」(p.15)と、おばさんは考えている。

    おばさんの夫・鉄男は、なぜ私だけまわりの友達と違うんだろうと思ってしまうという在日の娘に、「在日の人間はみんな多かれ少なかれ、理不尽な思いといつも向き合って生きているんだよ。自分の生まれ落ちた環境と折り合いをつけて、うまく付き合っていくしかないんだよ」(p.30)と諭す。

    『本格小説』の東太郎のモデルとなった大根田勝美さんの著書に寄せて、水村美苗が、「神は細部に宿る」は小説にもあてはまり、具体的な「細部」があればこそ、どこにでもありうるような話になるのだと書いている。そうした具体的な「細部」が、この『ハンサラン 愛する人びと』でも積み重ねられていると思った。

    「在日」というくくりに入る家族にも、あたりまえだが、いろんな家がある。それは「日本人」というくくりで何でも説明できるわけではないのと同じだ。

    友達や親戚のところの親と比べて(どうしてウチの親はこんなんなのか…)と悩んだり、きょうだいの上か下かで親の態度が違って腹が立ったり、言えないあれこれを抱えて友達と行き違ったり、どうせ分からないと思ってしまったり、合わない人の感覚のギャップについていけないと思ったり… そういうのは、在日でも日本人でもたぶんあるだろう(私にはある)。 

    もちろん、日本の社会のなかで「在日」として暮らす苦労や葛藤はそれとしてある。それでも、みんな各々「自分の生まれ落ちた環境と折り合いをつけていく」のだと思ったし、だからこそ、この連作小説は時に身につまされ、登場人物の誰かれに共感できるところもずいぶんあって、おもしろいなーと思った。

    (5/31了)

  • 連作短編6編
    在日韓国人のネットワークの中でお見合いおばさんとして知られる金さんを軸に、いろいろな家族の形、日本社会への係わりかたがあって考えさせられた。日本で生まれても日本国籍が取れないのは辛いだろうと思った。

  • んー、、R18文学賞、審査員変わったんでしたね。賞の中身も。
    わたしはこれあまり好きじゃなかったです。残念ながら面白いと思えませんでした。巧みではあったけれど

  • 在日コリアンたち
    お見合いおばさんの福、在日家に嫁いだ帰国子女の日本人妻、トルチャンチのお祝いを競う在日家族、友達に在日だと言えない学生…

  • 在日のお見合いおばさんに絡む人達の人生模様を描いた6つの連作短編。R-18文学賞大賞作。在日のいろんな人達の切ない思いが伝わるし、物語としても興味深く面白かった。日常の生活の中で自然に描かれているのが良かった。国籍とか考えさせられた。

  • 在日韓国人として生きる事。「たまちゃんにはわかんないよ」中学生の美緒が友人に言った言葉。クスッと笑う場面もあり、教えられる事も多々あった。連作長編小説となっているので、金江のおばさんなど、それぞれの近況も他の章で知る事が出来る。

  • 故国を離れ日本で生きる在日韓国人の人々、国を離れているが故に頑なまでもハンサラン、故国を愛する心をもっている。彼らはある意味中途半端であるが、一方では独自のコミュニティを築いている。R-18文学賞大賞受賞作、お見合いおばさんを題材とする“金江のおばさん”を含む連作となっていて、突出した感はないが、彼らの社会と感情をリアルに表現していると感じる。

  • 小さな喜びのありか(評者:白石一文)新潮社 波2013年3月号より
    http://www.shinchosha.co.jp/shinkan/nami/shoseki/333541.html

    マイノリティを描き、人間肯定に賭ける(評者:松江哲明)今週の必読 - 週刊文春WEB
    http://shukan.bunshun.jp/articles/-/2549

    新潮社のPR
    「ここに生まれて生きていく。喜怒哀楽、フル回転! そして人生はつづくのだ……。

    在日のお見合いを仕切る「お見合いおばさん」の福のもとを訪れる親子の婚活の実態と、家族の裏事情。青春・恋愛・夫婦、子育て、そして介護まで……痛くてせつない現実をタフに生き抜く老若男女のリアルな姿を活写する。R-18文学賞受賞作と、書下ろし5編を収録。切実な人生を生きる人びとが愛おしい――連作長編小説」

全18件中 1 - 18件を表示

ハンサラン 愛する人びとを本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

ハンサラン 愛する人びとを本棚に「読み終わった」で登録しているひと

ハンサラン 愛する人びとの作品紹介

在日のお見合いをしきる「お見合いおばさん」福のもとを訪れる親子の婚活の実態と家族の裏事情。青春・恋愛・夫婦・子育て・介護…イタくてせつない現実をタフに生き抜く老若男女の姿を活写する。R‐18文学賞受賞作+書下ろしを収録する連作長編小説。

ハンサラン 愛する人びとはこんな本です

ツイートする