復讐

  • 145人登録
  • 3.84評価
    • (17)
    • (24)
    • (19)
    • (4)
    • (0)
  • 26レビュー
  • 新潮社 (2013年4月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103338314

復讐の感想・レビュー・書評

  • いい本でした。
    読み終わり、しばらく現実に戻ってこれない久々のタイプ。

    私はいわゆる犯罪モノとかルポとか興味がある方で、
    犯罪者とその被害者はもちろん、
    遺族だけではなく犯人の家族や周囲などを
    こんなにもひとつの犯罪は巻き込むのか、と気付いて以来、
    興味を持ってその類の本を読む。

    切ない話だった。現実はこんなもんなんだろう。
    犯罪を犯した者は(全員ではないけれど)罪を償いきったつもりで、
    あるいは「前向きに」という言葉を言い訳に忘れ去り、
    被害に遭った者やその周りだけがいつまでもいつまでも取り残され。

    事実は変わらず、罪は消えもしないのに、
    置いてかれたまま傷口もふさがらず…

    自分に置き換えてみたらキツくて辛くて胸が痛かった。


    個人的には、表紙デザインは違うものにして欲しかったなぁ。
    最初は意味不明な表紙の写真やイラストが、
    読み終わると深く心に染み入る、とかの表紙が好き。

  • 人の命を奪った。
    その事実をどうやったら忘れることが出来るのだろうか。
    それとも、忘れてしまえるような人間だから人を殺すことが出来たのだろうか。
    償いとは何だろう。
    許しとは何だろう。
    大切な家族を失っても生きていかなければならない。
    憎しみも悲しみも、時間が解決してくれるようなことではないだろう。
    せめて犯人も、罪の重さを感じながら一生苦しんでほしい。
    そう願うことは間違っているのだろうか。
    失われた命は何があっても戻ってこない。
    取り返しのつかないことがこの世にはあるのだと、何故犯人は気づかなかったのだろう。
    答えの出ない問題を突きつけられたような、後味の悪さともどかしさを感じた物語だった。

  • 切なさの極致。虚無の世界。先生も、生徒も、抱えているものが大きすぎる。窪美澄さんの「さよならニルバーナ」と平行して読んでいたけれど、事実が詳細なのは窪さん、感情的に惹きつけられたのはタナダさんだったな。「結局何も変わらなかった」って、こんなにせつないフレーズだったのか。

  • 加害者家族と被害者家族、生徒と教師、罪と更正
    一言では語れない、それぞれの気持ちと社会や法があって難しい …

  • 戸畑祇園の事が書かれて、私の地元が舞台で場面、場面がリアルに感じられ楽しかったです。祇園のことも詳しく書かれていて戸畑祇園を知っている人は楽しむことができるのでは。

  • 被害者の立場、加害者の立場、
    考えさせられる。

    現実もきっとこうなんだろうな。

    祐也は今後僕は晃希じゃないって言うのかな?
    でも言ったところで信じてもらえないし、
    精神が病んでるでおしまいにされそう。

    舞子の兄の「償いは服役で済んだ」の言葉。
    間違ってはいないけど、こんな風に思われたら
    被害者側だったらイヤだな。
    でも謝罪の言葉を一切拒絶されたら、
    だんだんそういう考えになっていくのかな。

    死んでほしいけど死なせてはいけない。
    死んでも何も解決しない。

    深い。

  • 2014.4.19
    読み進めるうちにどんどん胸が締め付けられる作品でした。

  • 資料ID:21302255
    請求記号:913.6||T

  • 3ページだけ残していたので読み切った、初めの方の残酷なシーンがいつまでも残った。

  • 被害者と加害者の話。

  • 被害者が一生苦しみ、加害者は時がたてば笑う。
    おれだったら殺してる

  • 淡々と物語が進行し、淡白に終了。
    つまらん。

  • 犯罪加害者家族の中学校教師、犯罪被害者家族の双子の兄、2人の立場から交互に描かれる

  • 双子の兄弟と一人の女教師の話。双子の弟が当時中学生に殺された。しかし、発見された時わけあって兄が殺されたことになってしまった。それをずっと隠し続けその日から’兄’は’弟’として生きていく。女教師の兄は殺人未遂を犯し、殺人者の家族として虐げられた。その’弟’と女教師とのやりとり。小さいながらも少年が殺人者のことを憎み、被害者が加害者の立場になっていく過程、また女教師は被害者の家族としての立場として繰り広げられる話。少年の憎しみがどれほどのものかというのが細かく描写されており読んでいて引き込まれた。ハッピーエンドではないが、読んで面白かったといえる本。

  • 映画監督だからでしょうか、推理作家のように見事なラストでは無いのだけれども、とても引っ掛かる読後に何だか考えてしまう。イイ映画を観たあとのような感じです。

  • タナダユキ氏。映画も、小説も、けっこう好きです。読み終わったきょうは、偶然にも『偽りの人生』という、ふたごが登場する映画を観たりして、運命、変えられるものと変えられないものについて、いろいろ、感じることができました。タナダ氏の映画作品もそろそろ観たいところです。

  • 冒頭の文体からやや不気味な印象をもったこの本。タイトルもダイレクトに「復讐」とあり少年犯罪の被害者が加害者に復讐するんだなぁと漠然と思い読み進める。まったく別々の事件の被害者家族と加害者家族、だけどどちらも不幸でやりきれなくてその後の人生や人格形成に大きな影を落としてしまう 双子であるが故のそれぞれの葛藤、無いものねだり 二人の幼子が事件に巻き込まれてしまうであろうシチュエーションは読み進めていくうちにもう胸がドキドキしてしまい、その結果凄惨な場面はかつての酒鬼薔薇事件を彷彿とさせリアリティがハンパなかった。
    登場人物のいったい誰に感情移入したらいいのか・・・。もしかしたら誰でも彼らの立場になり得る可能性のある中で、もう第三者、傍観者として読むしかなかった。どうか現実の世界で自分がどの立場にもなりませんように・・・。

  • 息苦しさを覚えるほど、濃厚な本だった。でも読み進める手を止められず。
    一気に読み終えたけど、数日間脳内に残って、隙あらば祐也の事を考えている自分がいた。
    齢15にしてこんな苛烈な人生を歩むことになってしまって・・・。

  • おもしろかった。加害者家族の苦悩と、被害者家族のその後。最後に俺は祐也だと告白してすっきりしてほしかったなー。
    元にはもどれない苦しさが良く出ていた。

  • 百万円と苦虫女の監督作ということで読んだ。被害者と加害者家族が出会って…と、どこかで見たような設定。それでも地方独特の苦い部分や被害者少年の変わってしまった人生や心情は心に残りました。また素敵な映画お願いします!

  • イッキ読みでした。
    中井先生のパートの「です・ます」調の淡々とした語り口が、わざと感情を押し殺しているようで、ゾワッしました。

    舞子のご両親は出所後の亮一を甘やかせすぎちゃったのかな。心を鬼にして自立させるの、無理だったのかな?犯罪者は普通に生活するのは並大抵ではないと思う。でもこんな調子では・・・何だかスッキリしない。
    服役したことで償いは終わったという亮一の言葉には「勝手なこといってんじゃない!」と思う反面、謝罪を口にすればいい?自ら命を絶てばいい? たぶん何をされても被害者家族には許せない。犯人がこの世に存在していても、存在しなくなっても許せないままだと思った。可能なら時間を巻き戻してあげたいけれど・・・。
    被害者の家族も、加害者の家族も壊れてしまう、こういう事件はどう考えたら良いんだろう?わからなくなってしまう。本当に心が重くなります。

  • さすが映画監督だけある。
    景色や色や臭いが伝わってくる。背景描写にこだわっているんだろうな。実写化できないものを書いたというだけあって、これを演じきれる役者はなかなかいないんじゃないだろうか

全26件中 1 - 25件を表示

復讐に関連する談話室の質問

復讐を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

復讐を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

復讐を本棚に「積読」で登録しているひと

復讐の作品紹介

罪を犯した人間は息をすることさえ許されないのか? 北九州の小さな町に赴任してきた教師・舞子。最初の登校日の朝、暗い目をした少年に出会う。教室では明るく優等生として振舞う彼をどうしても目で追ってしまう舞子。二人がそれぞれに抱えた闇が、夏祭りの夜、花火のように暴発する。映画『ふがいない僕は空を見た』の監督が放つ次なる代表作、緊迫サスペンス長編小説。

復讐のKindle版

ツイートする