黒翼鳥: NCIS特別捜査官

著者 :
  • 新潮社
3.46
  • (0)
  • (14)
  • (13)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 57
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103338727

作品紹介・あらすじ

消えた凶器、姿なき犯人。飛行中のオスプレイで、密室殺人が発生した! 事件は水平加速への移行中に起きた。乗員は米海兵隊員数名と技術者、そして装備施設本部の自衛官一名。狭い機内で全員着席中だったにもかかわらず、被害者の自衛隊員は正面から二度刺されて殺されていた。直前に流れた不思議な歌声。米軍内の犯罪を調査するNCISが辿り着いた真相とは。本格ミステリーの傑作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 極秘テスト飛行中のオスプレイの機内、誰もががっちり安全ベルトでその場から動けない状態の中で同乗の自衛隊員が刺殺された。米軍としては政治的思惑で奇妙な自殺で片づけたい所だったが、かつての英雄、NCIS特別捜査官のヌーナンは上の意向に逆らい捜査を開始する。刺殺なのに凶器が見つからず同乗の米兵達の腹の内も読み切れず捜査は難航。しかも妨害者が現れ…。捜査の過程はテンポ良くどんどん読めた。「作られた英雄」という立場に悩むヌーナンが魅力的。トリック自体はその条件ならあれしかないな、だけどその成立条件が米軍が舞台である事を存分に生かしていて良かった、いや恐ろしかった。炎の中での戦闘シーンも迫力ある。しかしある人物の背景とか後出しのネタちょっと多い気がする。

  • NCIS特別捜査官シリーズ第2弾。
    米軍のテスト飛行中のオスプレイ内で、唯一の日本人として搭乗していた自衛官が機内で殺される。死亡するまで搭乗員は全員シートベルトを着用し、凶器も発見されない。関係者は自殺として処理しようと画策するが、NCIS捜査官は真相を解明できるのか・・・
    前作に続き“密室”が鍵となるのだが、このトリック破りを楽しめるかどうかで面白さが変わるのだろう。バードストライク(飛行中に鳥と衝突すること)が、必要だったのどうかは疑問で、そこに引っ張られてしまった。

  • オスプレイについて学ぶことが多く、興味深かった。
    飛行中の機体=密室で、凶器が発見されない、という謎も、不可解で引き込まれる。
    隠蔽の圧力に屈しないヌーナンたちが、すがすがしい。
    前半は面白いが、途中でヌーナンが抜けるのと、謎解き部分は、物足りない。

  • 洋上に浮かぶ米軍艦艇から飛び立つオスプレイ。乗員は米海兵隊員数名と技術者、そして装備調達部門の自衛官1名。
    NCISがたどり着いた真相とは。

  • ふむ

  • たしか焼死体の描写がよかったやつ

  • NCIS特別捜査官シリーズ第2弾。
    飛行中のオスプレイで起こった密室殺人。狭い機内で全員安全ベルトで拘束されていたのに被害者は正面から刺されていた。消えた凶器、直前に聞こえた不思議な歌声…という不可能状況がステキ。極秘の訓練中だったため事件を自殺でもみ消そうとする軍の圧力の中、NCISの捜査官が真相を調査する。
    密室はありがちなネタで、事件全体としてみると偶然の要素も多いと思うが、いま話題のオスプレイを舞台に日米の軋轢やら癒着やらを描いているのも読みどころ。地味だけど好きなシリーズである。

  • 試験飛行中のオスプレイで自衛官が刺殺される.ヌーナンが捜査を開始するが、誰かに襲われて負傷する.スターが交代で捜査を始めて真相を解き明かす.尋問の場面が少し長いが、次第に犯人が炙りだされる過程が面白い.最後の場面でスターが殺傷事件とヌーナン襲撃犯人を特定するが、後者が反抗し、そこにヌーナン自身が突如現れるのは、少しできすぎか.事件の背景にオスプレイ開発時の秘密が明らかになるが、事実に近い話だと感じている.

  • 訓練飛行中のオスプレイ内にて発生した殺人事件の謎を描くミリタリーミステリ。安全ベルトによる拘束、衆人環視、空飛ぶ閉鎖空間の二重、三重に敷かれた密室状況が魅力的。ネタ自体はオーソドックスな本格でありながら日米の軍事的軋轢と時事要素を下敷きにしたことで、見事に斬新で鮮烈な訴求力を備えたミステリへと生まれ変わっています。中盤、まるで洋画のサスペンスを観ているかのような大立ち回りも用意され、エンタメ性も抜群です。

  • NCIS特別捜査官シリーズ、2作目。

    シリーズものと言えど、NCIS捜査官が出てくるというのが共通点なだけで、前作とは登場人物が全く異なる(と思う)。
    密室の舞台があのオスプレイということで、何ともタイムリー。おかげでオスプレイそのものの知識が得られ、お得感あり。密室ミステリとしてはそれほど目新しいものではないというか、ある程度はすぐに予測できるものではあったけれど、前作同様、どんでん返しが待っているので最後まで気が抜けない。それにしても、結局は動機なんだな。動機だけで二転三転しちゃう。そして、肝心のその動機が最後にいきなり明かされるので、読みながら推理する人にはちょっと反則気味に思えるかもしれない。あと、前作もだけれど、突然主人公とも言うべき探偵役が変わってしまうのもアレ?って感じ。で、変わった途端、あれよあれよと謎を解決してしまう。散々、感情移入していた主人公は何処へ、、、ってなってしまった。
    舞台が斬新で、一気に読ませてくれるほどのミステリアスな展開の上にどんでん返し、と結構面白く読めたのであるが、何か反則気味なんだよなぁ、と変な後味が残ってしまう作品(シリーズ)だったように思う。

  • 飛行中のオスプレイ内部での刺殺事件に挑むNCIS(海軍犯罪捜査局)捜査員のお話。まるで翻訳ミステリを読んでいるかのような硬質な感じが◎。他の作品にもチャレンジしてみます。

  • 2014/04/28読了

全17件中 1 - 17件を表示

月原渉の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×