罪の終わり

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著者 : 東山彰良
  • 新潮社 (2016年5月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103346524

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罪の終わりの感想・レビュー・書評

  • 主題がなんなのか見失う

  • ブラックライダーを読んでなかったけど、なにこれなにこれこの面白さ。

    終末が訪れたのちの世界。人が人を食べて生きる凄惨な荒野を舞台に、神の子としてあがめられていく青年ナサニエルの神話。
    無垢な兄を殺し、絶望した母を殺し、罪にまみれて流浪していくナサニエル。その姿に人々は何をみたのか。
    カールハインツがね、ああ、いいよね! 賢くて強い三本脚の天使。

  • 純粋と虚無と無垢に泣いた。クライマックスのシーンがとてつもなく鮮烈。
    「流」もとてもよかったけれどこちらもとても良かった。

  • 「ブラックライダー」のプロローグ的な物語。
    黒騎士伝説はどうして生まれたか…。

    人間をどうしようもなく苦しめ壊してしまうのが罪悪感なんだろうな。そして誰もが救い―赦されることを求めている。
    自分の中でひとつずつ何かが死んでいく。それを背負い目指す場所は本当に正しいかどうか判らないけど、その道のりには希望も存在するのだと胸が熱くなった。

    それにしても、なんてかっこいい作品なんだろう。SF映画を観ているように鮮やかにシーンが浮かび上がってくる。
    危険を感知してぐいと動くナットのVB義眼を想像するたびにしびれてしまった。

  • 思い出したのはマキャモンの「スワン・ソング」。
    こちらでは、何が起きて何が設定(キャンディ線)されたのかのはっきりした記述がなくぼんやり。まぁ、書きたかったのはそこじゃなかったからだと思うんだけど、気になって集中できなかったのが現実。残念なわたし。

  • アルファベットの題名はBeyond the Block Rider:JESUS WALKING ON THE WATER~私は白聖書派の追跡者で、最初は食人鬼ダニー・レヴンワーズを追っていたが、一緒に行動しているナサニエル・ヘイレンがリストの上に上がってきて変更した。ナットは6.16以前にNYでダンサーになろうとしてヒッチハイクを続けてきた母が男3人に暴行を受け、障碍を持つ兄ウッドロウと共に生まれてきた、母と同じ美貌を持つ男性だ。2173年6月16日小惑星ナイチンゲールが核攻撃で粉々になりながらも地球に衝突して世界は一変した。その時、母親殺しで刑務所に入っていたナットは、政府が東部住民を守るために設定したキャンディ線を越えて西部に踏み出した。食糧が供給されない地域では、人を殺して食べる状況が生じており、人と牛の遺伝子を組み合わせて新たな食肉を生産しようと言う計画もある。南西部に住む人々は罪を背負い、エルモロの落差900mの水場に至る階段を一人で作ったナサニエルを黒騎士と呼ぶようになり、湖を歩いて渡ったイエス様と同じように、救世主と考えるようになったのだ。彼の生い立ちは…、双子の兄はどのように死に至ったのか…、如何に監獄からニューメキシコに至ったのか…、どのように亡くなったのか~台湾を舞台にした小説は何だったっけ? そうそう「流」だった。台湾籍の儘らしくて本名は王震緒で警察の中国人通訳をしていたり、今は大学でも中国語を教えているらしい。未来ものを書くとは思わなかった

  • 2173.6.16ナイチンゲール小惑星破片の衝突で破壊された北米大陸では食人が生きるすべとなっていた。この世界観に入り込むの時間がかかり、前半はてこずった。序文で概略が示されているので、途中で戻ってもういちど読みこむべきだった。後から知ったのだが、ブラックライダーという作品で設定された世界らしい。

    その世界で神格化されていくナサニエル・ヘイレンの贖罪の旅のはなしが、イエスキリストの行跡にも重ねられていく。

  • 出だしから、中二感が半端無いです。
    それを乗り越えられれば、読めます。

  • 表紙が見えるように並べられた中から、気になり借りた本。
    著者の追憶から書かれる出だしに、あれ、エッセイだったかな?と混乱したものの、見慣れる西暦に創作だと気付く。
    遥か未来の話なのに、そこでの世界も今と代わり映え無く、なんだか夢もない。
    更には世界が荒れ果てていき、世紀末の世界へと変わる。
    しかし物語が進につれて、面白く読み進められた。

    飢餓になった時、人を食べるということ、罪の意識、などなど、重いテーマを考えさせられる話だった。

  • 図書館で借りた本。舞台はアメリカ、キリストのような伝説になった美青年ナサニエル・ヘイレンの伝記を、ある任務と取材を兼ねた旅をしながら書いたネイサンの本である。内容はナサニエルが誕生する前2152年のナサニエルの母親の事から始まる。ナイチンゲール小惑星が地球に衝突する直前に核で爆破し衝突はくい止めたが地球は放射能汚染が蔓延しM13の地震が起きたり不安定に。だが被害を免れた土地もある。食糧難が起き、人々は食人で飢餓を乗り切るが…など近未来のSFや宗教哲学の要素もあるナサニエルの人生の話。そして3本脚の犬は大事な存在だ。

  • 前の『流』のほうが内容はおもしろかった。
    日記帳で説教くさいところも多々あり、でも、時々台詞や引用で使われる言葉を読みたくて最後まで読めた。

    人生の時間の無駄とは思わないけれど、人に勧める本、とまではいかないような……

  • 設定の割に物語が小粒だ。

    語り手の印象が強く、主人公が浮き上がって来ない。

  • 終末と言える状態で教祖(カリスマ)はどのように作り上げられるか。
    面白い作品と言うよりは、心に残る作品だった。

  • ナサニエル・ヘイレンの伝説を追う男の本を読んでいるような語り口でストーリーが進む。
    人々が極限の状態になったとき、良心の呵責を乗り越えないといけない状態にもまたなる。
    そんなとき、人は何かの思想にすがりたいのだろう。
    合法化する何かに。
    でも、少しずつみなが協力すれば秩序が生まれ、分業が生まれる。
    新しい世界が始まる。
    世界は終わらず、生きようと思えば生きられる。
    絶望から希望が生まれる。
    ナサニエル・ヘイレンの伝説は人々にとっての希望だ。

  • 「ブラックライダー」の前日譚。小惑星ナイチンゲールが地球に衝突する前後の物語。生き残った人類が、人を殺して食べたりするなどグロテスクにもサバイブする姿は圧巻である。本作品は、小説家(ネイサン・バラード)が、ナサニエル・ヘイレンがブラックライダー(黒騎士)になる経緯を語る形式。架空の小説家が出版した本を東山氏が執筆するというメタ小説となっている。そのため、黒騎士になるナサニエルの行動が、主観的に書かれたり客観的に書かれたり、さまざまな角度で語られる。その効果により、人や犬が神のような存在になる過程の語りに深みを与えている。「ブラックライダー」を少し読みにくく感じていたのだが、「罪の終わり」はとても読みやすく、主にキリスト教的な観点になってしまうが、罪や赦しについて概念を理解できたように感じた。物語の主題は重いものだが、純文学ではなくエンタテインメント小説の範疇で書かれているので、読みやすく楽しめる小説となっている。

  • なんというか筆圧が強い感じで面白かった。さすが直木賞作家。日本だけでなく世界に向けて書いてる感じがビンビンして格好いい。

  • 翻訳ものを読んでいるような感覚。
    あらすじ読んで好きそうだな、とは思ったけど中身は私に合わなかった。

  • 久しぶりに、ずっしりと重いストーリーに入り込むことができた。飢餓と人間を食うこと、神の存在そういうことをひりひりと感じられた。読後感とても重い。

  • 請求記号:913.6/Hig
    資料ID:50083101
    配架場所:図書館1階東館 め・く~る

  • 別次元だ。
    色々なものが滅びた世界。
    生きる事と罪を犯す事が同義なっている世界。
    その世界を彷徨い、赦しを与え続ける男。
    翻訳小説仕上げ。この作品にはこれしかないんだろう。
    別次元だ。

  • 2173年、地球に小惑星が衝突。生き残った人々は生き続けるために人を喰い始めた。人を喰った後に人々は罪の意識に苛まれる。そこに現れた一人の男。人々が「神」と呼ぶその男を追う男。
    人の肉を喰らってまで人は生きねばならぬのか。それは罪か。ならばその罪を犯した者たちを殺していくのは罪か神の救いか。
    灰色の世界の灰色の未来。奇跡は人を救わないのか。
    「罪の終わり」というタイトル。表紙には「JESUS WALKING ON THE WATER」とある。奇跡によって罪は浄化されるのだろうか。

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罪の終わりの作品紹介

読書の興奮を希求する紳士淑女の皆様へ。心配ご無用。東山彰良は裏切らない! 小惑星衝突後の世界。恐怖や暴力が蔓延し、他人を信じることも難しい。罪だけ増え続けていた。そこに彼は降り立つ。価値観を破壊し、悩める者を救済する。数々の奇跡、圧倒的な力。誰もが知りたがった。後世、神とよばれた男の人生は、どんなものだったのか――。『流』から一年。進化し続ける著者が放つ、世界レベルの最新長編。

罪の終わりのKindle版

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