寝相

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著者 : 滝口悠生
  • 新潮社 (2014年3月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103353119

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寝相の感想・レビュー・書評

  • 妻と別居生活を送ることになり実家へ身を寄せる「私」。
    近所に住む同級生の今、その子供との関わりを書いた『わたしの小春日和』は、
    「間」が感じられ、ゆっくり進む日常が心地よかった。
    『楽器』は、頭で考えず何かを感じ取る物語なのかな。難しかった。
    表題作『寝相』大病を患い、孫娘・なつめの家に身を寄せることになった竹春。
    二人の何気ない日常が書かれている。
    色々なことがわからなくなってきた祖父の背中を流すなつめは
    〈竹春の忘れてしまった色や音は、すべて背中に残っているように思われた〉
    気持ちがあたたかくなる優しい話だった。

  • 『寝相』
    随所にシュールが描写が出てきてもう少しで「あっち」の世界に行きそうになるがその手前でかろうじて踏みとどまっている感じ。

    『楽器』
    最後のほう、イメージがずいぶん壊れていてよい。言葉そのものの動力とロジックがバランスよく拮抗しながら語りが進んでいく。だんだんと「私」から遠ざかっていくところも面白い。

    『わたしの小春日和』
    作者の味は、叙情的なのに壊れているということ。

  • 虹みたいに、最初黄色と思ってたものがいつのまにかピンクになり、なったと思うとブルーになってる。みたいな印象。そんで最初の色には戻らずに、変化したまま終わる。

    書いてること・・自分が今読んでるものを疑いながら読んでた。
    最初の話の終わりかたはまるで
    エヴァのラストシーンみたいでもあるし、
    ぐりとぐらが焼いたカステラをみんなで食べるシーンみたいでもあって、微笑ましい&ちょっと狂気でした。

  • つかみどころがない中篇が3本.表題作は祖父・竹春と暮らし始めたなつめの話しで始まるが、竹春の若い時代の遍歴が語られる.最後の場面で全世代の皆が集い宴会が始まるが、よく意味がつかめない.題目は竹春となつめの寐る時の姿勢がよく似ていることから取ったようだ.「わたしの小春日和」は職を失った南行夫が実家に帰って、同級生らと付き合う話しだが、安西加代子が中心となっている.息子の洋平が奇妙な行動をする場面があり、元教師の坂口と加代子が劇団を立ち上げる所で話が終わるが、これもよく分からない内容だ.さらに「楽器」では私、谷島、塔子、きよ子が池探しをするが見つからず、山羊の公園や赤い東屋、廃車の森に出くわす.久米老人を中心にした宴会が始まる.
    作者は何を書きたかったのだろう???

  • 図書館で借りた。「寝相」と「楽器」が印象に残っている。「楽器」は登場人物が秋津の住宅街にあるとある庭を通じて共鳴しているような話で、前半部分で目的なく散歩する事を推奨しているように、この小説もどこにたどり着くか全くわからず、読了後すぐに読み直したが、目まいのするような気持ち悪さがある。クライマックスに向けて畳み掛けるように小さなエピソードが並ぶ事で妙な高揚感がでてくるが、読み終わってふと思うと「なんじゃ、こりゃ」と思ってしまう。総合すると面白かったといえるんだけど、どう処理してよいかわからない。

  • 標題作よかった。「私の小春日和」読み通すのがやっと。「楽器」わからない。読めもしない。

  • 三編とも好きなんだけど、「わたしの小春日和」のおもしろさ。まじめなのがおもしろくて、にこにこへらへら読んでたら急にすごく本当のこと言うから、ずっとそればかり考えるはめになった。「嘘のない答えなどないとあなたは思っている。そして、だから問うまい、考えまいとする」って小説の中だけじゃなくて、滝口さん本人がそう思ってるくせに。

  • 「寝相」
    眠る祖父、引き取った孫。その周囲。
    祖父の夢の中では今までの人が集まり、関係性も崩れ、幸せな混沌に。
    新人賞受賞作を軽々と凌駕して書名にするに値する傑作。

    「わたしの小春日和」
    職を辞し妻と別れ実家に戻った男が、色々と観察する。
    荒唐無稽さは抑え目。

    「楽器」
    新潮新人賞受賞作。にして、すでに堂々たる人称の移動が。
    宴会の家を取り巻くようにして庭に現れた死人たち、を、死人たちの眼からも描いている?

    とにかくこの人みたいな小説を書きたいんだ。再認識。

  • 表題の寝相は、いろいろかみ合わない人間たちの、でも確実につながっているんだ、という部分(寝相が同じ)があって、ノスタルジック。
    3話目の『楽器』は、混とんとし過ぎていて、全く解らなかった。

  • 視点がくるくる変わる3編。

    『寝相』のラストの混沌っぷりは嫌いじゃない。

  • 放蕩の末に最後の日々を過ごす老人と、その孫娘の静かな同居生活を描いた表題作をはじめ、奇妙な美しさを放つ庭の情景が男女4人の視点から鮮明に浮かび上がる「楽器」など、全3編を収録した作品集。『新潮』掲載を単行本化。

    と抄録にはあるけれど、こんな話だったっけ?と思う。
    もう一つの「わたしの小春日和」が一番わかりやすかった。
    全て誰が主人公で誰で話が終わるのか予想しにくかった。

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寝相の作品紹介

放蕩の末、家族に見捨てられた祖父の背中に孫娘は、長い時間のただならぬ気配を感じていた。人生最後の日々を過ごす老人とその孫娘の静かな同居生活を描く「寝相」。失業中の男、元女番長、なぜか地面を這うようになった小学生が織り成す異色の群像劇「わたしの小春日和」。奇妙な美しさを放つ庭を男女四人の視点で鮮明に描き出す「楽器」(新潮新人賞受賞作)。目を凝らし、耳を澄ませるための三つの物語。瞠目のデビュー作。

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