和の国富論

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著者 : 藻谷浩介
  • 新潮社 (2016年4月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103353720

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和の国富論の感想・レビュー・書評

  • 2017/10/12:読了
     読みやすかった

  • 林業,漁業,空き家,崩壊学級,超高齢社会,参勤交代の5つのテーマで素晴らしい対談が繰り広げられている.藻谷さんが巧みな問いかけで,話が転がっているが重要なポイントはしっかり押さえている.崩壊学級の話が楽しめた.教育に関しては誰でも一家言を吐くとのコメントがあったが,文部科学省が無意味な規制をしていること自体が問題と思っている.コミュニケーション重視の教育は根本だと感じた.

  • 先日、小菅村でご講演を聴かせて頂いた藻谷浩介さんの新刊『和の国富論』(新潮社)を拝読。
    講演会終了後に著書サイン会となり思わず1冊購入。さすが藻谷さん、商売上手(笑)一言二言でしたが、小菅村の林業について会話させて頂きました。全国を廻られ各地の先進的な林業を見聞きして来られた藻谷さんからもっと林業についてお聞きしたかったが独り占めできず我慢。

    本は6名の方々との対談集です。
    その6名のお話から日本経済を再生させる6カ条。
    1)企業統治は「ガバナンス強化」より「家業化」せよ
    2)農林漁業は「効率化」より「需要高度化」せよ
    3)地方創生は「雇用」よりも「営業生活圏」の確保で
    4)リーダーは「進学校」より「崩壊学級」で錬成せよ
    5)老後不安は「特養増設」より「看取り合い」で解消へ
    6)日本国民は「参勤交代」で都会と田舎を往復せよ

    この本を速水林業の速水亨さんもFacebookで紹介されておられましたが、対談者のお一人の速水亨さんの経営哲学から多くを学ばせていただきました。

    『生産性向上に向けた壮絶な自助努力』
    『フェアな競争を担保する国際的なルールの重要性』
    『日本の林業はこれからアメリカの人工林施業技術に学ぶべき点が多い』
    『海外で違法伐採された木の日本への完全輸入禁止』
    『森林組合のような組織が団結して丸太の販売交渉力を獲得すべき』等々勉強になりました。
    ご興味を持たれた方は、ぜひご購読を。

  • 講義中ピリピリする藻谷浩介先生が喜んでサインしてくれました。
    本の内容は、教育、高齢者+空き家対策、この2点は非常に勉強になりました。

  • 201610/

    (アダム)スミスは、その前提として公正な市場が形成されておらねばならず、そのためには市場の参加者に、他者に同感する能力と、自己の感情や行為を他人の目で見て規制する習慣が求められることも指摘していた。
    しかし時とともに後者の指摘は忘れ去られ、自由競争があたかも神のごとくに裁定を下して、経済成長の成果が自動的に公正かつ最適に分配されるという、一種の「信仰」だけが独り歩きするようになった。/

    「和力」とは、狭い島々の中で多年ひしめき合ってきた日本列島の住人が編み出した生存のための智恵、工夫、身のこなし方のことである。/

    図書館は地域で一番の情報ハブセンター/

    「家賃断層マップ」
    一続きの街並みの中で突然家賃が割安になっているエリアが、現代版家守の狙い目となります。しかも、せいぜい半径200メートルぐらいのスモールエリアを狙う。/

    大規模な機能分化をやると、都市の魅力が失われてしまうんです。旅行する人はわかると思いますが、「あっ、良い街だな」と思うのは、いろいろな機能が混在している街です。オフィスもあれば住居もある。生産活動と消費活動の両方が行われていて、どの時間帯でものんびり歩いている人がいる。そして、中心部に必ずリビング機能を持つ広場やストリートがある。/

    自立した人がどれだけいるかが、魅力的な都市の条件であり、サスティナブルな都市の条件だと僕は考えています。/

    集団をまとめる力は、集団を壊そうとする者とのせめぎ合いの中からしか育たない。「おりこうちゃん」だけの選抜は、彼らの成長のチャンスの破壊である。真のエリートは、崩壊した学級にあっても下二割の仲間を切り捨てず共に歩んだ経験を持つ、「スーパーA」の中からしか生まれないのだ。/

    上の二割も、やっぱり普通からは外れているという点では同じなので、外れている者同士、波長が合う部分があるのかも知れない。/

    パニックを起こしている時というのは、要するに相手が一番つらい時なんです。そういう一番つらい時に、相手をぎゅっと抱きしめて「大丈夫」と言ってやる。赤ちゃんだろうが大人だろうが、人間はみんな抱いてほしいんです。これをやると、ぐっと信頼関係が深まります。/

  • 下流の石をめくって虫がついていれば泥が少ない 山の手入れができている

  • ☆☆☆2016年7月レビュー☆☆☆


    『里山資本主義』や『デフレ招待』の著者である藻谷氏の対談集。林業、漁業など6つのテーマでそれぞれの「現智の人」と対談。藻谷氏の本を読むといつも「自分も何かしよう」と思える。社会の目指すべき方向のため、地域社会のために何かできることはないだろうか、と考えさせられる。


    ★★★2017年8月レビュー★★★
    「現智の人」との対談集。
    林業、漁業、空き家、崩壊学級。現場の声を藻谷氏が読者に届ける。都市・建築再生プロモーター清水氏との対談が印象に残った。千代田区の廃校を利用したアートセンター、岩手県の紫波町オーガルプロジェクトなど、多くの街づくりをてがけている。本当に住みよい街とは、職場とは何か。それが今の東京ではないことは確かだ。清水氏のいうように、本当にいい街とは、いろんな機能が混在している街。家も公園も家も職場も。家と職場を真っ二つに分断してしまっているのが東京。
    人間が本来持っている「営業生活権」を復活すべきという考えにも共感できた。

  • 興味深い話のてんこ盛り。一次産業が日本のこれからを支えるはず。

  • 対談集。
    リノベーションは5年以内に投資回収。
    壁を作って自分たちだけが安心ではなく、みんなで安心を作るのがまちづくり。
    自立しているグループが集団。マイナスの空気が勝るのが群れ。
    最新学習歴、一番最近学んだことを聞く。
    人間の作ったものに興味なしというのは、自分も大学生の時に思っていた。しかし今ではイルミネーションなどを見るとすごいと思ってしまう。

  •  これからの日本を予想する。
     和の国富論というタイトルはこの本の良さを表しているような表せていないような…
     アダムスミスの国富論の、「自由競争こそが経済成長と完全雇用に導く」という側面だけが強調されるが、その前提として、「市場の参加者に、他者に同感する能力と、自己の感情や行為を他人の目で見て帰省する習慣が求められる」ことも指摘されていた。

     その共感力をベースにした国作り、経済の維持は日本独自のやり方が近いとこにいるのではないか。

     それぞれの分野で一家言を持つ、6人の実践家と藻谷氏の対談集。藻谷氏がエコノミスト、アナライザーとして本を書くだけでなく、こういった形で「実際の経済はどう動いているのか」にじかに触れて吸収していく姿勢がすごいと思います。

     けっしてショーケースに入った「経済」でなく、日本の今後につながる道を示しています。

     ただし、本の帯にあるような「脱競争の新しい成長戦略」を示しているわけではありません。(そもそも成長しつづける経済を維持できるか…)しかしこれからの戦略、行動のヒントになる切り口を示している本であることは間違いありません。

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和の国富論の作品紹介

「疲弊するだけの競争」から「人間を活かす和力」へ――。なぜ競争しているのに生産性が落ちるのか。なぜ学力を上げてもリーダーが育たないのか。なぜ十分な富があるのに、貧困と格差が広がるのか。どうすれば市場原理と多様性・持続可能性が両立するのか。地域再生の現場で繰り返される対話から、「和力」という鍵概念が浮上する。「脱・競争」のまったく新しい成長戦略。

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