本屋さんのダイアナ

著者 :
  • 新潮社
4.17
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本棚登録 : 5313
感想 : 683
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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103355311

感想・レビュー・書評

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  • あ、可愛いなと女の子が手に取ってくれるように、花でいっぱいのキラキラした装丁にしたのだと思う。

    物語はあまりにしんどかった。

    読み始めてしばらくは、女の子同士の透明な憧れが尊くて打ちのめされていた。
    それがいつからか風向きが変わっていて、気付いたらもう読み進めたくなくなるほどの場面にいた。

    中高生には読んでおいてほしい。
    ものすごく、ものすごく大事なことなのに、親や先生は教えてくれない。

    大人には、読んで子どもに手渡してほしい。
    アクセサリーをプレゼントするように。
    例えば高校の入学祝いに、例えば15歳の誕生日に。
    この本はきっとそのために装丁がキラキラしている。

  • ランチのアッコちゃんの柚木さんのイメージ、これまで読んでいた書店員さんの物語、を想像していたら、全然違ってた。ちょっとしをんさんのののはなに似てる気がした。ダイアナのような境遇の子、彩子のような青春時代を過ごしてしまう子もきっとたくさんいるのだろう。自分はどれだけ平和だったことか。胸が痛く、涙が出る場面があった。

  • ページをめくるたびに胸を締め付けられる文章が続いている。どうか二人の邪魔をする大人が出てきませんように。

    その後のすれ違いが、長くてびっくり。
    お父さんのクズっぷりはリアルでよかった。
    ラストはもう少し素直さがあってもよかったかな。

    • Aℹ︎コさん
      蛍のクズっぷりホンマにしばきたかった!
      勝手に実はもう亡くなっててティアラさんが
      今度は書いたと思ってて!生きてるしクズやしもう〜早くティア...
      蛍のクズっぷりホンマにしばきたかった!
      勝手に実はもう亡くなっててティアラさんが
      今度は書いたと思ってて!生きてるしクズやしもう〜早くティアラにもええ奴との出会ってほしい。
      2019/09/08
  • 小さな趣味のいい本屋を親友と一緒にやる話かと思って手に取ったが違った!
    家庭環境は人それぞれだし、何に興味を持つかもそれぞれ。どんな子に育つかは、本人次第だと改めて思った。

  • ダイアナが見た目に反して純朴で可愛かった。

  • 『感想』
    〇人は誰でも自分を変えたくて、時には自分を偽ったり、相手を傷つけたり、誰かを憎んだりしながら、それでいて自分が幸せでないとわかって、もがき苦しむことになる時期がある。

    〇仲が良かった人と些細なことで仲たがいし、本当は前のように戻りたいのに見栄や自分の間違いを認めたくないばかりに素直になれない。そんな経験をして人は大きくなるのだが、何かもったいないよな。

    〇また仲のいい人に対して、愛情や信頼があるのと同時に嫉妬や間違った憎しみを感じることがある。それが決裂を生んだりするんだな。

    〇この本にある不幸は、現実から考えた場合にかなり誇張されていると感じるが、だからこそ子どもに読ませるのはちょっと抵抗がある。もちろん人それぞれで、きつい人生歩んでいる人はいるのだが、そんな悪いことばかりが世界で起きているわけではない。

  • 最後は号泣。
    大穴(ダイアナ)も彩子もティアラも、人間味溢れる魅力的。

  • 対照的な幼馴染の話

  • 名前がコンプレックスの少女に親友ができた。見た目、家庭環境、なんでも真逆の二人は不思議と気が合って…。
    少女から大人の女性へ。小・中・高校・卒業後と、多感なお年頃の女の子二人を描いた作品です。
    友情や気持ちのすれ違いなど、少女達の悩みがもどかしく感じられた前半、
    生々しさが ぐっと増した後半。読んでいる場面それぞれが胸に迫る。
    特にサークルにまつわる部分が辛くて…たまらなかったです。

  • 読了後、赤毛のアンシリーズを読み返したくなった。とくに「アンの愛情」を読み返したい。私もダイアナと同じように恋愛や結婚がメインになっておもしろくないと思っていたから。

    なんでアンじゃなくてダイアナだったのか。
    そこに気づくクライマックスで涙がポロポロ…

    人生は本の中みたいにうまくいかないけど、本の中から学び取れる部分はきっとあるはず。

著者プロフィール

1981年生まれ。大学を卒業したあと、お菓子をつくる会社で働きながら、小説を書きはじめる。2008年に「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞してデビュー。以後、女性同士の友情や関係性をテーマにした作品を書きつづける。2015年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞と、高校生が選ぶ高校生直木賞を受賞。ほかの小説に、「ランチのアッコちゃん」シリーズ(双葉文庫)、『本屋さんのダイアナ』『BUTTER』(どちらも新潮文庫)、『らんたん』(小学館)など。エッセイに『とりあえずお湯わかせ』(NHK出版)など。本書がはじめての児童小説。

「2023年 『マリはすてきじゃない魔女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

柚木麻子の作品

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