出版禁止

著者 :
  • 新潮社
3.18
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  • (19)
本棚登録 : 1111
感想 : 168
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103361718

作品紹介・あらすじ

なぜ「心中事件」のルポは、闇に葬られたのか――あの「放送禁止」の監督は、小説書いても、凄かった! 題材は、ある「心中事件」。死ぬことができなかった女性へのインタビューを中心に構成されたルポ「カミュの刺客」は、なぜ封印されたのか? 熱狂的中毒者続出の「放送禁止」の生みの親、長江俊和が放つ、繊細かつ大胆なミステリ。先入観を投げ捨てて、禁じられたこの世界へどうぞ。こんなに何度も「驚愕」できる本、滅多にないです!

感想・レビュー・書評

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  • 社会の暗部を暴き続ける、カリスマドキュメンタリー作家の「心中事件」。相手は、有名女優の妻ではなく、不倫中の女だった。そして女だけが生き残る…
    帯に【ミステリ愛好家へ!秘密をすべて解ける者求む!】とあり、挑戦するぞと読んだけど、

  • うーん、私には合わなかったようだ。
    ミステリー自体あまり読まないけれど、アナグラムなど仕掛けがてんこ盛りの小説は特に慣れていない。
    なぞ解きをしながら読むのってしんどいなぁ。
    好きな人は好きなんだろうけれど。

    いずれにせよ、よく分からなかった。
    結局何が言いたいんだろう。
    だれがどんな目的でだれを殺したのか・・・。
    おまけに気持ち悪い。
    食事の前には読まない方が良いです。

    王様のブランチのブックレビューコーナーを見て思わず借りてしまった。
    てっちゃんが引退してからつまらなくなってほとんど見てなかったのに。
    たまたま目にしたのが運のつき。
    テレビの影響力って怖いな(^_^;)

    • 夢で逢えたら...さん
      書評を見て読んだら失敗。よくありますよね。
      あまりにもつまらなくてここに登録さえしないことも。
      でも「面白い本ないかな〜♪」といつも探し...
      書評を見て読んだら失敗。よくありますよね。
      あまりにもつまらなくてここに登録さえしないことも。
      でも「面白い本ないかな〜♪」といつも探してるから、書評を見るのを止められないんですよね。
      でも、失敗のレビューも参考になるから有難いです(*´ー`*)
      2014/11/28
    • vilureefさん
      夢で逢えたら...さん、こんにちは。

      書評読むの楽しいですよね~♪
      読みたい本いっぱいでますます収拾がつかなくなります(^_^;)
      ...
      夢で逢えたら...さん、こんにちは。

      書評読むの楽しいですよね~♪
      読みたい本いっぱいでますます収拾がつかなくなります(^_^;)
      でも新聞や雑誌の書評って基本的に良いことしか書いてませんからね。
      そこをどう判断するかですよね。

      その点、ブクログなどの書評サイトは正直なレビューが多いのでありがたいです。
      評価の低いレビューの方がかえって参考になりますよね(*^_^*)

      この作品、楽しいことは楽しかったんですよね。
      私自身なぞ解きって合わないのかも。
      恩田陸さんのミステリーのように、あとは読者にお任せみたいな方が好きです。
      2014/11/28
  •  「カミュの刺客」という副題を目にした時に、物語の流れはなんとなくつかめました。しかし、このタイプのミステリー小説は未だ読んだことがないので、興味がそそり貪るように文字を追いかけた。
     小説というよりルポタージュ形式をとっているため時系列に把握できる点は、七年前に起こった「熊切心中事件」の謎を追いかける進行度合いが分かり易く読みやすい。
    事件は、警察の捜査で現場に残った遺留品や、生き残り女性の証言などから刑事の事件性が薄く捜査が打ち切りとなりましたが、若橋というライターが、熊切心中事件の真相に迫るべく積極果敢に取材を進めます。
     前述の女性・七緒は「心の中は、一切目に見えないもの…だから古の頃より、人は死を以て、契りを守り通そうとしたんですよ」「…あなたも見たくありませんか?目には決して見えない、人の心の中を」。と若橋にせまります。
     もし七緒が魔性の女ならば、誘惑されてみたいと思うのは男の性ではなかろうか。
     本書の内容がぶれない様に言うと、果たして事件は「偽装殺人」か「真実の心中」か、そして何故「出版中止」になったのかということに帰着します。
     最後に、いつも遅読なのですが、本書は早く読み終え、興味深いものとなりました。

  • 有名な映像作家が愛人と無理心中か。生き残った愛人に取材するうちに真相が明らかに。記者との関係も変化が。

  • 想像を絶する本。
    繰り返し読み直したくなる本。
    理解すると気持ち悪い描写。

    2度別の観点で楽しめる1冊の本。

  • 著名な映像作家が不倫の果てに愛人と心中、しかし愛人だけは生き残った。事件から7年後、ジャーナリストが真相解明に向かったことをきっかけに、一連の事件は再び動き出す……。
    やがて単なる心中ではないことがわかりはじめ、しかし誰が誰を殺そうとしたのもわからないまま、終末に向けて一気に歯車が回り始める。
    ストーリー全体が、主人公のジャーナリストが書いたルポの形式をとっている。しかしそのルポがある理由により「出版禁止」になったからこその、この書名である。二重三重に張りめぐらされた、読者を欺く仕掛け。仕掛けがあるとわかっていながら解明できないものもいくつかあり、謎解きサイトのお世話になってしまった。そして驚愕。背筋がぞっとするけれど、エンタメとしては一流だと思う。

  • 「王様のブランチ」で紹介されていて興味を持ったので、アマゾンで購入。待ち焦がれてようやく読んだのだが。

    私にはこういうタイプの謎解きは向いてないんだなと思った。というか、何が謎なのかすらわからないまま読み終わってしまって、途方にくれている。
    心中の理由が謎なのか、出版禁止になった理由が謎なのか。確かに猟奇的な結末を迎えた事件なのだが、だからなんなのだ、と思ってしまう。
    猟奇的な事件だったから出版禁止になったということなのかなあ。七緒がすでに死んでいたことは最後のネタバレでわかるようになっているが、それ以外に何が問題なのだろう。もちろん最後まで不明な事柄もある。というかわからないことだらけだ。
    心中に至る心理の解明はどうなってしまったんだろう。
    結局この世ではにっちもさっちもいかないから死んでしまおうというのが心中なんじゃないのか。究極の愛なんていう言い方は単なる言い換えというかごまかしだと思う。だとしたら、ここまで意味ありげに書いてあるのは、もっと他の意味を隠しているということなんだろうか。答えがないので、変に深読みしてしまいそうだ。
    どう判断していいのかわからないが、なんだかもう一段隠されていそうな気もするから☆4つ。

  • 禁の字が鏡文字になっている~僕(長江)はある編集者から,雑誌未発表の原稿「カミュの刺客」を見せられ,それを出版することにした。「カミュの刺客」は若橋呉成というルポライターが7年前のドキュメント映画監督の心中事件を取り上げたもので,熊切敏の生き残った秘書兼愛人の新藤七緒がインタビューに応じたことから始まる。政治の暗部を描いた映画の線から,神湯堯の指令で殺害されたのではないか。新藤は「カミュの刺客」ではなかったのか。問い詰めていくと,警察が処理した筈のビデオ3巻を見せられ,熊切は神湯の実子であること・生き残っていることを後悔し,今も後を追うことばかり考えていると告白する。そんな状況の中,若橋は殺してくれと云う新藤の心に触れ,心中する男女の心情を彼女と暮らすことで明らかにしようとする。そこからは草稿だけ残されており,衰弱していく七緒と心中を決断して前回の心中の舞台となった山梨の貸別荘に行き,ビデオを回し,そして睡眠薬入りのワインを飲み,首だけになった七緒に語りかけていたのだ~インターネットでは,ああでもない・こうでもないと謎解きがなされているようだ。アナグラムのワカハシクレナリは我は刺客なり,シンドウナナオは胴なし女だね‥いや,これ深読みする必要はないんじゃない。たしかに漢字に変換し忘れたかと思われる箇所や,誤変換を装った部分もあるけど,長江さんが秘密のない仕掛けを施したと考えれば良いわけで…。気が利いている表紙の写真,舞台となった貸別荘って設定だね

  • 最後の最後まで読んで
    そうゆうことなの?!とビックリ

  • 深夜に放送されていたTV「放送禁止」がすごく好きだった!

    長江俊和氏が小説を書いていたなんて知らなかったので 久しぶりに期待しワクワクしながら読んだ(あくまで個人的な感覚)

    映像作品とはまた違い 
    小説だからこその仕掛けにしてやられた~

    ネタバレ答え合わせの時が一番楽しめたかな 
    第二弾も読みたい!

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著者プロフィール

1966年大阪府生まれ。映像作家、小説家。深夜番組「放送禁止」を制作、熱狂的なファンを生む。監督として映画化し、上映。2014年、小説『出版禁止』がヒット。著作に『ゴーストシステム』『出版禁止』『掲載禁止』『東京二十三区女』『検索禁止』などがある。

「2023年 『恋愛禁止』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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