夜の木の下で

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 360
感想 : 59
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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103367116

感想・レビュー・書評

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  • 久々の湯本 香樹実さん。
    時を置いてゆっくりと語られる記憶だったり、
    自転車のサドルが突然話しかけてきたり、
    交通事故で意識不明の弟を思う姉の気持ちとその姉を“あいだのとこ”で見つめる弟だったり。

    なんて書くとファンタジー? OR オカルト? なんて言われそうだけど、
    いえいえ、普通の人たちの話なんですよ、と。

    それぞれ、ひっそりした語り口が優しくて気持ちがとても静かになったし、
    一度読んで、ちょっと間をおいて再読したら、
    なおさら、その面白さが沁みてきて、うん、よかった!
    いい出会いができて嬉しいです。(#^.^#)

    • シンさん
      じゅんさん、お久しぶりです。待ってました!
      ……といっても私もあまり書いてないんですが。
      来週くらいには更新しようかな、と。Twitte...
      じゅんさん、お久しぶりです。待ってました!
      ……といっても私もあまり書いてないんですが。
      来週くらいには更新しようかな、と。Twitterを始めたのでちょくちょく穂波さんと話します。同じ福岡ということがわかりうれしかったり。まだお会いしたことはないんですけどね。
      いや~ほんとうれしいです。これからもよろしくお願いします。
      2015/02/02
    • じゅんさん
      シンさん、ご無沙汰しちゃってました。こんな私を覚えていてくださってありがとうございます!(#^.^#) 穂波さんと同じ福岡なんて驚きですね。...
      シンさん、ご無沙汰しちゃってました。こんな私を覚えていてくださってありがとうございます!(#^.^#) 穂波さんと同じ福岡なんて驚きですね。そのうちお会いになれるのでは? 私、談話室で親しくなった方々とあっちでこっちでお会いしているんですよ。本屋大賞の授賞式やその後の二次会は毎年のお楽しみですし。こちらこそ、またまたどうぞよろしくお願いします。<m(__)m>
      2015/02/02
  • かつて通り過ぎてきた時間、今やもう思い返すしかできない過去、そういったものに対する愛着、後悔、懐かしさをやわらかく掘り起こすような読感。”私”だけの特別の思い出、”私”を形成するささやかながら永久にしこりとなる痛みを感じさせる。「マジック・フルート」が非常に良かった。

  • 2時間10分

  • 913

  • 小説らしい小説だと思う。作者が丁寧に言葉を選んでいるのがわかる。
    そのため、濃密な、気配のある小説になった。

  • 「緑の洞窟」、「焼却炉」、「私のサドル」、「リターン・マッチ」、「マジック・フルート」、「夜の木の下で」
    登場人物もストーリーも無関係だけれどなんとなく共通のトーンを感じる6つの短編。
    思春期の心の痛みだとか、友達や家族への思い、取り戻すことのできない時間。せつなく辛い物語の中にも、どこか愛情が感じられたり可笑しみもあって‥人と関わること、生きることに希望を感じる読後感。

  • 「夏の庭」でおじいさんの死んでゆくのを観察したぼく、「春のオルガン」でオンボロバスに立て篭もるわたし…そんなこどもたちが成長したらこんなふうになるのだろうと思わずにはいられない短篇集。
    〜湯本さんおひさしぶりです!ずいぶんと時が経ってしまいましたがこの柔らかな過ぎ去った時へのレクイエムが心に響くのは木山やともみが私たちのなかに生き続けている証しなのでしょう〜
    どれもみな素晴らしいのだが敢えてのイチオシは過去の作品から持って来た「マジックフルート」、この思春期の少年が年上の女性に抱く淡く儚い恋心はどれだけ草臥れた男の胸にもときめきを思い出させてくれるだろう

  • 静かだなあ。すれ違いのお話たち。
    大きく心が動かされるほどの衝撃ではなく、静かにそこに横たわっているような、
    日常に潜む影を少し切り取ったような。

  • 思い出の中で空想と現実が混じったような微妙な立ち位置のファンタジー。

  • 題名のイメージどおり、しーんと静まった雰囲気で話は進むのだけど、ちらちらと激しいものが潜んでる感じ。短編集。

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著者プロフィール

1959年東京都生まれ。作家。著書に、小説『夏の庭 ――The Friends――』『岸辺の旅』、絵本『くまとやまねこ』(絵:酒井駒子)『あなたがおとなになったとき』(絵:はたこうしろう)など。

「2022年 『橋の上で』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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