長期投資家の「先を読む」発想法: 10年後に上がる株をどう選ぶのか

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103368915

感想・レビュー・書評

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  • 年金によるキャッシュアウトが想定される未来において、インデックス運用は試練の10年を迎える。金利上昇基調を後押しに、アクティブ運用が注目される未来が来るというのは同意。本書ではそのさらに先にある長期目線で投資をとらえる要諦が述べられている。

    フローチャートを作りながら、自分なりの未知の情報の勘所を探りにいくという手法は、実経験からも大いに首肯できます。先を読むためには、そこらに転がっている情報を単に切り貼りするだけではダメで、自分の脳を通して考える過程を経ておかないと、いざという時に時機を逃さず、迷いなく意思決定ができません。

  • 2022/01/03:読了
    P26-P27
    われわれ長期投資家は、応援したいと思える企業を見つけ出す努力をずっと重ねている。
    投資する基準はただひとつ。世の中の人々が今もそして将来も必要とする製品、技術、サービスを提供してくれている企業で、熱く応援したいと思えるかどうかだ。
    応援企業を選び出したら、あとは年に3回か4回ある株式市場の暴落を、のんびりと待つだけ。
    どこかで株価が急落したら、そこですかさず買いを入れる。
    暴落相場で安く仕込んでおけば、その先、どこで売っても利益が出る。


    2014年の予測は以下。増田さんと同じような見解。
    【予測1】インフレの時代がやってくる
    【予測2】日本企業の未来は明るい
    【予測3】年金問題は解決できる
    【予測4】日本の地方は可能性のかたまり
    【予測5】日本はエネルギー自給国になる
    【予測6】食糧難は恐るるに足らず
    【予測7】中国の伸び悩みと、アフリカの台頭

    短期で見ると色々あるが、長期で見ると、日本の企業や個人はこの30年で負債を返し終え、身ぎれいになった。
    iDeCoやNISAが始まり、投資信託や高配当などを中心とする資産運用は広まり、コロナから在宅勤務が普及し、企業の地方移転が可能のなりつつある。
    急激に変わりはしないが、長期投資の観点から、徐々に望ましい方向に変わっているのだと思う。

  • 相場の『逆張り』ではなく時代の『先取り』をする銘柄を見つけようとするな。世の中の流れを見よう。
    確かにその通り日々の生活の中で気になるものを探し追求する。
    自分は逆張りばかりで儲けようとし過ぎる。大きな視点で見よう。
    資産を構築する上で損しても納得の出来る投資は重要。
    『推』と『論』これをしっかりやればいい銘柄見つかるというが、これをするには凄く知識が必要。気になるテーマを見つけて深掘りが必要。


    『推』はイマジネーション。社会がどう変わっていくかを考え抜く。発想は自由、飛躍すればするほど良い。ドンドンイマジネーションを広げる。

    書き方はドンドンアイデアを出し、書きなぐる。〔単語のみ、文章はNG〕。
    これを関連性の高い順番に繋げればOK。これがフロチャートになる?
    あとは自分がスッキリする順番に並べ直すだけ。

    『論』推で広げたイマジネーションを可能性で論理立てる。論は重要だが余り硬くなり過ぎると何もできない。

  • 毎日の生活に欠かせない企業の株。
    推=イマジネーション、論=ロジック
    フローチャート思考法
    突発的なニュースに慌てない。
    アナリストレポートで推奨されたら天井。

    グレートローテーション。
    インデックスはこれから苦戦するだろう。

    生活に絶対必要なもの=アメリカのGM。
    フランスのダノン(ヨーグルト)
    工業原材料=鉄、
    素材開発力 炭素繊維など

    ホンコンのチャンさん。意味のあるお金の使い方=ホンコンを救うために不動産を引き受けた。お金持ちのミッション。ルールを決めたらはずさない。

    虚栄心から自由になる。

  • 投資を行ううえで長期的に時代を先読みする為の思考法と著者の考えがかかれた一冊。

    現状の投資環境についてや長期投資についてのメリットについては勉強になりました。今後の日本を見通していく上で長期投資を行うことは非常に重要なことであり、時代を先読みしていくことは非常に大切だということも本書から学べました。
    日本企業や年金問題や地方創成や世界情勢などあらゆる問題に独自の切り口で迫ったところは非常にポジティブで面白かったです。

    ただそのためには日々のニュースなどに目を通して、それ相応の知識を身に付けることが大事であることも痛感しました。
    なので、知識を身に付けこれから先を考えていくことが投資を行う上で重要だと感じた一冊でした。

  • 他の著者の本と同様のイメージ。

  • 「相場の『逆張り』ではなく、時代の『先取り』をする」「『銘柄』を見つけようと思うな。「世の中」の流れを見よう」等々、長期投資一筋43年の著者が実践で身に付けた、投資のノウハウを語る。

    第1章 長期投資の心構え
    第2章 「推」と「論」のフローチャート思考
    第3章 フローチャートの未来予測

  • いつもどおりの澤上節。
    個別銘柄のことは書かれておらず、応援する企業を長期投資していきましょうというスタンス。

    私もバイ&ホールドなので、基本的には今までどおり投資を実践していきたいと思います。

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著者プロフィール

さわかみホールディングス代表取締役、さわかみ投信創業者。1971 年から 74 年までスイス・キャピタル・インターナショナルにてアナリスト兼ファンドアドバイザー。その後 79 年から 96 年までピクテ・ジャパン代表を務める。96年にさわかみ投資顧問(現さわかみ投信)を設立。販売会社を介さない直販にこだわり、長期投資の志を共にできる顧客を対象に、長期保有型の本格派投信「さわかみファンド」を99年に設定した。同社の投信はこの 1 本のみで、純資産は約 3300 億円、顧客数は 11 万 7000 人を超え、日本における長期投資のパイオニアとして熱い支持を集めている。『10年先を読む長期投資』(朝日新書)『金融の本領』(中央経済社)、『本物の株価上昇の波が来たぞ!』(日経BP社)『2020年に大差がつく長期投資』(産経新聞出版)『大暴落!その時、どう資産を守り、育てるか』『インフレ不可避の世界』『暴落相場とインフレ 本番はこれからだ』(いずれも明日香出版社)など著書多数。

「2023年 『本物の長期投資でいこう!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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