サナキの森

  • 108人登録
  • 3.04評価
    • (1)
    • (15)
    • (18)
    • (11)
    • (2)
  • 32レビュー
著者 : 彩藤アザミ
  • 新潮社 (2015年1月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103380115

サナキの森の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 第一回新潮 “ミステリー” 大賞受賞作。

    “ミステリー” です。

    それならば、この作品は、☆ゼロ個。類稀な駄作と言わざるを得ません。

    ミステリーを期待している私としては、主人公の恋愛事情や、自虐の弁など、これっぽっちも興味ありません。それも、事件と何らかの融合があるのならば、それは伏線のひとつとなるので、話は別ですが、今作に関してはまったく関係ない。
    または、駄弁も許せるくらい、ビックリするようなトリック、結末が用意されているのであれば、物語のサイドストーリー、主人公の人となりを描写するものとして、いいなぁ、と思えるのでしょうけれど、そうでもない。
    それどころか、メインのトリックが、他のミステリーではおそらく、ミスリードか、ワトスン役が陥る愚かな仮説のレベルのものが採用されています。
    ミステリー好きとしては、
    「いやいや、真相はそんなもんじゃないでしょう。まだメインディッシュが出てくるよね!」
    と、更なるどんでん返しを期待する、前菜のようなネタ。それを本作は、
    「いえ、お料理は、これで全てですが?」
    と、メインに持って来ているのです。
    続く料理を待っていたこちら側の満腹感は、、、言うまでもないでしょう(^_^;)
    「この店にはもう二度と来ない!」と怒って帰る人は、私だけではない筈です。

    しかし、作中作『サナキの森』は、一転して最高傑作だと思います。
    ただしそれは、ミステリーではなく、ホラー小説としてです。
    この部分だけを抽出して、ホラー短編としたならば、類稀な名作かもしれません。
    雰囲気もありますし、「冥婚」というアイデアから広がる、様々な状況が、不気味で、怖くて、(いい意味で)気持ち悪い。

    だから……総じて、とてももったいない作品だなぁ、と思いました。
    この作者の次回作が、ミステリーなのであれば、きっと読まない。けれどホラーだったら、必ず読みます^_^

  • いや。。。微妙なありえないエンディング。。。

  • 作中作も含めなかなかに完成度が高く面白い。ドラマのトリックみたいな感じ。オチが少し弱いかな。

  • 売れない小説家だった祖父が遺した手紙…。
    時空を超えた謎解きが始まる…。

    主人公は荊原紅。
    紅の売れない小説家だった祖父が亡くなり、祖父の家の整理をしているとき、
    紅に最後に読んで欲しいと思っていた祖父の遺作『サナキの森』の
    最後のページに紅宛ての手紙が見つかった。
    その手紙には、遠野の小夜村の神社の祠にあるはずの鼈甲の帯留めを探してきて
    自分のお墓に供えて欲しいと頼んでいた。
    祖父の遺言を受け、遠野の小夜村へとやってきた紅は、珍しい「荊原」という
    名前を知っているという少女泪子と出逢う。
    泪子の家、東条家で80年前に起きた密室殺人事件…。
    それは「サナキの森」で描かれていた〝呪い〟と驚くほど酷似していた。
    祖父は何かを知っていたのか…?
    紅と泪子は共に謎解きを始める…。

    亡くなった人と結婚をする冥婚…。
    冥婚をした女性は家から外に出られないという。
    泪子の曾祖母・瀧子は最後の冥婚をしたという…怖いけど興味を惹かれた。
    正直紅の祖父の書いた「サナキの森」が昔々の漢字…旧字体と旧仮名遣いで
    何となく字面や文脈で予想で読んでいる状態で苦しかった(´⌒`。)
    それを読む事自体が一種の謎解きみたいでした。
    そして、謎の中心は東条家で80年前に起きた密室殺人事件へと…。
    密室殺人の謎解きは本当に久し振りに読んで一緒になって謎を考えて楽しかったです。
    読み辛かったですが、祖父が書いた怪奇譚と紅の現代の謎解きが交互に進展していく。
    過去と現代が融合した不思議な印象の本でした。

  • (新潮ミステリー大賞(2014/1回))

  • 文体がずいぶん違う。
    冒頭では戸惑いました。
    http://ameblo.jp/sunnyday-tomorrow/entry-12016222087.html

  • 祖父の残した小説と
    実際に起きた事件を追うことになる主人公。

    読むのに時間がかかってしまったけれど、
    大変面白かった。

    怖いわぁと言いながらしっかり読んでしまった

    亡くなった人と結婚する冥婚。
    冥婚した女性は外に出られない、とか。

    絡む現代の密室の殺人。

    昔の言い伝えとか冥婚とか、怖いけど、魅かれる材料。

    不気味で快活な不思議な展開だった。なるほどねぇ。

    でも、謎を明かせば、結構単純な話なような気が
    しないでもない。

    主人公の紅ちゃんに好感をもった。
    引きこもりの元先生。

    子どもなんて大嫌いとか、妄想してニヤニヤするから
    人前がイヤとか。。。。

    あ、ちょっと似てるかも、私に。

  • 荊庭紅(いばらばこう)が祖父 存庭冷奴(あらばれいど)のペンネームで書いた小説を発見し、その内容を確かめるため遠野市に出かけて、東条家の秘密を解明する話だが、死んだ弟に「瞑婚」という形で嫁を迎えるという風習が出てくる.嫁となった龍子は姑の勢と仲違いし、勢が密室で殺される.死体は頭と左腕部分とそれ以外に切断されており、住人たちはサナキと称する.龍子の孫娘 るい子と紅が真相を、陣野先生のサジェッションで解明するが、紅と陣野の関係が微妙で、オドロオドロしいストーリーの中でほっとする感じだった.

  • オタク女子である主人公の事件を通しての再生&友情を横糸に、亡くなった祖父の奇妙な依頼から端を発する80年前の密室殺人の真相解明をメインプロットに”瞑婚””サナキ”という土着の儀式、民間伝承をガジェットとして配し一気に読めるサスペンスに仕上がっている。
    一方で主人公と女子高生の友情がリアルな会話で書きこまれているので陰惨な感じはなく、さっぱりとした読後感になっていて、ここらのバランスのとり方が絶妙。
    ジャンル的に言えば、横溝正史や三津田信三辺りの流れだけど、向こうが陰とすればこちらは陽になる感じ。
    敢えて難を言えば、祖父の文章があまりにも読みにくいこと、ヒロインの心象が本筋とは関係ないモノローグで都度都度説明され、少し過剰な点。
    しかしこれがデビュー作でこのレベルと言うのはスゴイ。まだ若い作者だし次回作が楽しみ。

  • おじいちゃんが遺した手紙に導かれたヒッキーの孫娘が密室殺人の謎に挑むってなストーリーなんですけど、本編に挿入される小説内小説が旧仮名遣いなのにルビがなくって読み難いことこの上ない。第1回新潮ミステリー大賞受賞作だそうですけど、次はどうするかなぁ。

全32件中 1 - 10件を表示

彩藤アザミの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

サナキの森に関連する談話室の質問

サナキの森に関連するまとめ

サナキの森を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

サナキの森を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

サナキの森を本棚に「積読」で登録しているひと

サナキの森の作品紹介

女の妖怪が呼び起こす80年前の猟奇密室殺人。平成ひきこもり系女子にその謎が解けるか!? 帯留めを探して欲しい――小説家の祖父が遺した手紙に従って遠野を訪れた私は、旧家の屋敷で起きた難事件の解決に乗り出す。旧字体を駆使した昭和怪奇譚的テイストとラノベ的文体を併せもった新鮮な表現力に、選考委員の伊坂幸太郎、貴志祐介、道尾秀介も脱帽。第一回新潮ミステリー大賞を受賞した、25歳の新鋭登場!

ツイートする