救済のゲーム

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 89
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (359ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103393511

作品紹介・あらすじ

世にも美しい場所で、世にも陰惨な殺人は起きた! 奇想と感動のミステリー。全米オープンの18番ホールで、ピンフラッグに串刺しとなった死体が発見された。その姿は、インディアン虐殺にまつわる不吉な伝承「神の木の祟り」そっくりだった。痕跡を残さず消えた犯人、連続する串刺し事件……。天才プロゴルファーが、ついに辿りついた切なすぎる真相とは。ゴルファーたちの名誉と誇りが輝きを放つ傑作。

感想・レビュー・書評

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  • 全米オープンの18番ホールで、串刺しになった死体が発見される・・・なかなか衝撃的な殺人だけど、内容は軽いタッチで読みやすい。展開はちょっと無理やりな感じもするけど、鏑木シリーズ以外の河合莞爾もやはり面白い、と思わせる一冊。

  • 最初に「神の木」のたたりじゃ~( ̄□ ̄;)!!と思い、これからどんな恐ろしい事件が待ち受けているんだ!(゜゜;)とドキドキしながら読んでいたら、プロゴルファーのジャック&キャディーのティムの掛け合いが面白くて、恐さが吹き飛んだ(^o^)「そんなアホな!(^o^;)」の場面がたくさん出てきたけれど、推理もゴルフも楽しめた♪

  • 個人的には2015年でベスト3に入る作品。

  • 物語の序盤は事件の影すらなく、ゴルフ界の英雄とそのキャディーの出会い、そしてその歩みに筆が割かれ、ミステリらしからぬ展開が続きますが、これがべらぼうに面白い!熱い展開は「鏑木特捜班シリーズ」でもお馴染みですが、今回はスポーツ漫画のような興奮が味わえます。
    そして探偵が登場してからもゴルフ関連の描写が続きます。しかし事件が起きてからは一気にその雰囲気を変え、昔の伝承やら、被害者を取り巻く人間関係やらがクローズアップされ、本格ミステリそのものといった展開に雪崩れ込みます。
    本書の特徴はなんといっても死体の不可解性でしょう。ピンフラッグに串刺しにした意味はあるのか?その方法は?
    さらにミスリードが効いており、凡その読者が想像するであろうものが偽の推理として語られ、そこから一歩踏み込んだところに真相があり、著者の力量を再認識しました。
    昨年の『ダンテライオン』は傑作だったにも関わらず各ランキングに掠りもしなかったので、本書が正当に評価されることを望みます。

  • 1851年のインディアン虐殺にまつわる神の木の祟りの伝説。その木のある全米オープンの18番ホールで見つかった、伝説をなぞったような凄惨な死体。事件に巻き込まれたプロゴルファーが真相に挑みます。しっかりと伏線も貼られたきちんとした本格だと思います。ゲームシーンも現実はそんなにうまくはいかないとわかっていても読んでいてとても楽しかったです。イメージはしにくいかもしれませんがゴルフを全く知らない人にも分かりやすい説明がされていると思います。ゴルフが紳士のスポーツであることを読んでいるうちに何度も思い出しました。

  • 2018.1

  • 以前から気になっていた作品を読了。探偵役が、スーパーマンすぎたけど、ところどころ感動する箇所もありよかった。

  • ゴルフ小説でホームズワトソンバディ系ミステリって新鮮。ゴシックっぽい雰囲気つくりも巧く、プロゴルフ界の内幕話も興味を惹きます。

  • これはもう素直に面白い、で良いんじゃないかな。
    結構にヒドイ殺人事件が起きているにも関わらず、陰湿な雰囲気にならずに楽しく読めるし。
    展開は読めてしまうが、それ以上の上質な洋モノのミステリー小説感が味わえました。

    日本の警察モノより、こっちの方が良いんじゃないでしょうか

  • ゴルフ場で起こった殺人事件をゴルフに疎い刑事とプロゴルファーのコンビが解決する物語だが,ゴルフをしない小生でも楽しく読めた.18番ホールに串刺しになったトニーの死体が発見され,彼はニックのキャディーだった.前年にニックが演じた18番ホールでの神業のようなショットを疑問を抱いたジャックがヒューズ警部とのやり取りで次第に真相に迫る過程が楽しめる.心理学も含めて多くの知識をもつジャックの推理が凄い.最終的には,ゴルフでいう誤球が重要な観点になるが,キャディーとプロゴルファーの関係が事件の背景になってくる.面白かった.

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著者プロフィール

河合莞爾
熊本県生まれ。早稲田大学法学部卒。出版社勤務。
二〇一二年に第32回横溝正史ミステリ大賞を受賞し『デッドマン』でデビュー。他の作品に『豪球復活』(講談社)、『デビル・イン・ヘブン』『スノウ・エンジェル 』『ジャンヌ』(祥伝社)、「カンブリア」シリーズ(中央公論新社)などがある。

「2023年 『カンブリアⅢ 無化の章』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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