消えない月

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著者 : 畑野智美
  • 新潮社 (2017年9月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103394822

消えない月の感想・レビュー・書評

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  • ストーカー加害者、被害者両面からのストーリー。加害者である男性がひどく、読んでてうんざりしてくるが、それだけうまく書かれている。最後には加害者の独白があるが、それがお見事。女性の心情も書かれているが、男性のがより深く描かれていた。ストーカーの心情がわかりました。怖いですなあ。女性の方は優しいというか弱いのかなあ、主体性がない人? 自分では考えられないなあ。男性も家庭の状況でああ歪んでしまったんだろうし、成長の中で信じられる、頼れる人が現れなかったのね。それはかわいそうでした。

  • ずっとモヤモヤとイライラと戦いながら読みました。しかも、ラストもスッキリしない。
    松原の感覚には、こんな奴いるの!?と思い、さくらには、松原への態度や流されてしまう性質にイライラ。こういう風になるのおかしいでしょ。と思いつつも、現実にはストーカーはいるし、それが原因となり、殺人に発展することもある。
    そう考えると、現実には松原のような感覚の人もいれば、さくらのような人もいるのだろう。

    マッサージ師のさくらの元に通うイケメン松原。お互いに惹かれあい、付き合うことになるのだが、松原のさくらに対する執着から、2人の関係にズレが生じ始める。やがて、別れを切り出したさくらに松原はストーカー行為を始め・・・。

    実際にこういう人たちはいるのだろうが、私にはモヤモヤが止まらなかった。また、ラストも救いがなく、読後感までモヤモヤしてしまった。

  • ずっとイライラ…
    最後はエエ〜っっっ!です。

  • 世田谷区の整体サロンでマッサージ師として働いていたさくらが、気軽な気持ちで付き合い始めた男にストーカー化されていく日々を描いている。

    なんてことのない出会いからはじまり、つきあいはじめるきっかけや経緯はありふれていて、ごくごく普通によくある恋愛のはじまりなのだ。
    それが徐々に異様なかたちに変容していく。

    さくら自身もわきが甘い部分はあるのだけれど、そうはいっても一度は好きになって付き合った人間をどこまで疑い退けられるのかと自分に置き換えて考えてみると、単純ではないと思わされる。
    相手の異常さの度合いなんて早々正確に測れるものではない。

    決して愉快な話ではないのに読むのがやめられず、どうするの、どうなるの、と読み進めた。

    じわじわ、じわじわと裾の方から何かが染みこんで気がついたら着ていた衣服がぐっしょり濡れそぼっていたような不快感と恐怖を感じた。

    「凄まじい努力をして勝ち取る運」がストーカーにはある、というくだりの話は理解できるだけにぞっとする。

  • ストーカー
    加害者側と被害者側とから描かれてます
    加害者側の正義の理屈に基づく行動がより被害者側の気持ちを冷めさせてるというに
    ほほえましい関係が徐々に異質なものに変わっていくのが恐ろしい
    静岡警察署の井川さんのような人にもっと早く出会えてたら、、、
    行き着く先、誰も幸せにならないので早い段階でストーカー行為、止めさせなければならない…けど、難しいんだろうなぁとしょんぼり…

  • どちらにも共感できず居心地が悪くて途中で読むのをやめようと思ったけれど、傍で実際に見ているような臨場感で変なテンションに持ってかれ、ひりひりとした痛み、忍び寄る恐怖、叫びたいような苛立ち、まったくもって心が疲弊する。
    筆者の凄みが忘れられない余韻を残す。

  • 加害者、被害者目線で綴られるストーカー小説。

    これは愛か!?

    衝撃的な作品だった。
    非常に読みやすく、被害者、加害者の立場から事実が交互に語られていく。

    若干主人公の女性が自分と似ていて感情移入していまう。

    自分の思っていることを上手く伝えられず、つい逃げてしまう。
    その態度も誤解を生みこのような事態に。

    世の中の怖い一面を知ることが出来た。
    怖い小説だ。。。

  • ゾワゾワとする怖さと気味の悪さを終始感じながら、目をそらしたいのに目が離せない。気が付けば一気読み。

    自分を正当化して、都合の良い思い込みで突き進む。
    ストーカーをする人間の心理が、すごくリアルに感じられた。

    確かに絶対的に悪いのは松原だけど、きちんと「NO」が言えないはっきりしないさくらもつけこまれる所があったとは思う。
    でも自分がもしも彼女の立場になったら、強くいられるかというとそれも心許ない。

    ラストの展開は予想出来たものの、月をバックにベランダに立つ松原の登場には鳥肌が立った。
    もう完全にホラー。怖過ぎる。

    私としては、その後幸い命を取りとめて、松原の影に怯えながらも池田先生と幸せに暮らすという結末を望んでいただけに、ひたすら後味の悪さが残った。
    これ弟は一生、あの時一人にしてしまった事を後悔するんだろうなと思うと辛い。

    苦しくて、苦しくて、救いも何もない。
    読み終わって、どっと疲れた。
    この強烈さはしばらく自分の中で尾を引きそうな気がする。

  • 怖い。気持ち悪い。
    怖いもの見たさと展開が気になって、止まらなくなる。
    そして、いちおうは解決をみて終わるだろうと信じていたのに、とんでもない予想外の、衝撃のラストでした。

    こんな男いるの?!って思うけれど、いるから事件になってるんですよね。
    また、さくらのハッキリしない態度にイライラもいたけれど、いざ自分がその立場に置かれたら、やっぱりハッキリキッパリするのは難しいかしれないとも思った。

    この本をどう扱えばいいのかがわからない。
    エンターテイメントとしては重すぎ、
    教訓を得るには救いが見えない。
    リアルで怖い、非常に印象の強い作品でした。

  • 平成29年11月12日読了

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消えない月の作品紹介

どうすれば、気持ちが伝わるのだろう? 出会ったことは、運命だったのか? この感情は、恋なのか、ストーカーなのか――。なぜ、さくらは、僕から離れようとするのだろう。どうして、松原さんは、別れてくれないの。婚約までした二人の関係は、はじめから狂っていたのかもしれない――。緊張感に満ちた文体で、加害者と被害者、ふたつの視点から「ストーカー」を描いた価値観を揺さぶる衝撃作。本から顔を上げた時、あなたは「愛」を信じられなくなる。

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