僕らの世界が終わる頃

著者 :
  • 新潮社
3.19
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本棚登録 : 115
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103396314

作品紹介・あらすじ

物語と交錯する現実。 この惨劇を止められるのは、自分だけ――! クラスメイトの転落事故以降、ひきこもりを続ける少年・渉。軽い気持ちで書き始めたネット小説が人気を呼ぶも、殺人鬼が暗躍する小説内での事件は次々と現実のものに――。さらに、何者かにより小説の続きが更新される。「偽者」の手から、暴走する世界を取り戻せ! 衝撃のラストへと疾走する、10年代のエンタメミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 中高生向けの学園ミステリといった感じ。中学生の主観で描かれていて、どことなく地の文全体も中学生ぽさを感じる。
    のめり込めなかったものの、どう決着するのだろうかという引きはあり、しっかりミステリとして締めてくれたので納得感はある。

  • 彩坂美月さん初読みの『僕らの世界が終わる頃』の概要と感想になります。

    概要です。
    一年前、僕の目の前で飛び降りた同級生。そのショックで部屋に引き籠もりとなった少年は、苦しい日常から逃避するためにネット上で小説を書き始める。身近な場所や友人をモチーフにした小説は次第に多くの人の目に触れて人気を得るが、ある日、小説と状況が酷似した事件が起きてしまう。過去から逃避していた少年を小説と現実がジリジリと追い詰めていく恐怖に、果たして少年は何を綴るのか。

    感想です。
    本作は小説と現実の2つの世界が同時進行しながら、2つの世界で真犯人を解き明かすという斬新な作品でした。作中作の『ルール・オブ・ルール』の展開も面白く、2つの世界の真犯人が明かされた時は(予想が外れて)悔しい気持ちになりました。1冊で2倍楽しめたお得な読後感です。

  • 初の作家さん。緻密なネット小説から事件の全容が分かっていく。

  • 『娯楽』★★★☆☆ 6
    【詩情】★★★★☆ 12
    【整合】★★★★☆ 12
    『意外』★★★☆☆ 6
    「人物」★★★★☆ 4
    「可読」★★★☆☆ 3
    「作家」★★★★☆ 4
    【尖鋭】★★★☆☆ 9
    『奥行』★★★★☆ 8
    『印象』★★★★☆ 8

    《総合》72 B-

  • 『物語と交錯する現実』と作品紹介にあったけど、少しずつ読み進めたせいか自分は現実と小説の登場人物が錯綜してしまった。
    なので一気読み推奨です

  • 面白かった。んだけど、思いっきり疑わせて本編ではほとんど触れないって…あえて?何だか肩透かしくらった気分だった。前半の閉塞感や焦燥感はとてもリアルで、読んでて息苦しくなった

  • ある事件がきっかけで学校にいかず、部屋に閉じこもる少年。
    ふとしたことから書き始めた小説をネットで発表したところ、その通りに事件が起き始め・・・!?

    さきが気になって一気に読んでしまった。
    しかしわたるくん、最初なのにあれだけかければ大したものだとおもう。

  • 2017.9.1読了 105冊目

  • これはブログやTwitterなど、ネットで何かしらの発信をしたことのある人ならだれでも起こりうる事で、ある意味怖い…

  • 1年前、同級生の転落事故が原因で引きこもりになった渉。

    渉は自分の街をイメージした土地で少女が殺人鬼に狙われるという内容のネット小説を書くようになり、
    いつしかのめり込む自分がいた。

    ある日、自分が書いた小説の内容と似たような事件が
    次々と多発していくことへの動揺。

    自分にも犯罪の手が降り注ぐかもしれないという恐怖。
    盛り上がるネット上、偽物の存在が書いた小説への反響。
    渉を心配してくれる友人の危機。
    1年前の事件にたいする悔い。

    物語にも、現実にも目を向けて後悔しないために
    渉は再び自らの手で前へ進むことを決める。

    ネタバレ。
    渉の小説をネタにしたのは、恋人との関係で悩んでいた渉の兄の友人の麻衣子さん。
    渉に忍び寄る魔の手は、転落した同級生と親しかった由希のしわざ。

    葛藤する描写が多く、周りの描写があまり詳しく書かれていないような印象でイメージしづらいというような。。。
    渉が二度もこれから事件現場になりそうなところへ全力疾走するところがまたかよwと。

    ライトノベルのような雰囲気)^o^(

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著者プロフィール

山形県生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。『未成年儀式』で富士見ヤングミステリー大賞に準入選し、2009年にデビュー(文庫化にあたり『少女は夏に閉ざされる』に改題)。他の著作に『ひぐらしふる』『夏の王国で目覚めない』『僕らの世界が終わる頃』『サクラオト』『思い出リバイバル』などがある。本作『向日葵を手折る』が第74回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門にノミネート。

「2023年 『向日葵を手折る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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