あなたという国: ニューヨーク・サン・ソウル

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  • 新潮社 (2016年1月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103398318

あなたという国: ニューヨーク・サン・ソウルの感想・レビュー・書評

  • ドリアン助川さんの書くものって、いつも心に深く食い込んでくる。短いエッセイでも、人生相談の回答でも。映画にもなった「あん」の読後感など忘れがたい。これもまた、胸の奥に沈んでずっとそこに残るに違いない一冊。

    音楽で生きようとニューヨークで苦闘する三十過ぎの拓人が主人公だ。語学学校で出会う若者たちや、バンドを組む仲間たちと、ぶつかったり心をふれあわせたりしながら、なんとか道を開いていこうとする姿が語られていく。みなそれぞれに、自覚しているか否かにかかわらず国や民族を背負っていて、その軋轢やそれを苦しみながら乗り越えようとする姿に胸が痛くなる。

    これだけでも異国の地でもがく若者(三十過ぎてるけど。この点も切ない)を描いたものとして十分読ませる。コリアンのユナと近づいていくあたりなど、恋愛小説からはとんと遠ざかってるわたしだが、胸を締め付けられるようだった。

    だがしかし、これだけではなかったのだ。読み出してすぐ、舞台が2001年年明けのニューヨークであることから、間違いなく同時多発テロがストーリーに関わってくるだろうとは思っていた。ツインタワーの姿も折に触れて出てくる。その予想通り最終章は9月11日の出来事である。それでも…、ここまでの展開になるとは思いもしなかった。

    なにが起こるのかも衝撃だが、それ以上にその描き方に意表を突かれた。同時に、あのテロに対する自分の見方がいかに底の浅いものだったか、痛いほど感じずにはいられなかった。イスラムがどうとかアメリカがどうとか、そういうことは別次元で、あの時確かにたくさんの(本当に数限りない)世界が崩壊したのだ。その重みに、今さら打ちのめされる。

  • 最後はユナに出会えてハッピーエンドみたいなのを期待していた。

  • 2016年4月西宮図書館

  • 世界との、異文化との対峙の仕方。
    寛容を手に入れるにはどうすればいいのだろう。

  • 日常の中で自分は日本人だ、と認識する場面は少ないけど、海外では嫌というほどルーツを実感させられる場面に出くわすのでしょう。
    歴史について問われたら日本人の正しい答えはあるのかと考えてしまう。
    世界中みんな国を背負う生き方ではなくその人個人を見ればテロや戦争はおこらない…綺麗ごとですけど。
    わかり合うにはたくさん語り合いましょう。
    傷ついたとしても。

  • アメリカに行った結果がこれとは。。。

  • 『あん』がすごく好きな作品だったので、気になって読んでみたのだが作品に入り込む事が出来ずに読む事に苦戦をしてしまった。苦手な国が出ているからだろうとは思う。最初から読むべきでは無かったのかもしれないが…。時間を置いて、いろいろ受け入れてじっくり読むべき作品なのかもしれない。そう思ったりもする。

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あなたという国: ニューヨーク・サン・ソウルの作品紹介

私は母国より、あなたを選んだ……大ヒット「あん」の著者が描く日韓のロミオとジュリエット! 孤独の街で、二人は出逢った。ミュージシャンとして成功を夢見る拓人と脚本家となり夢の物語を紡ごうとするユナ。互いの心の隙間を埋め合った二人は、日本人と韓国人の障壁も乗り越え世界を共有していく。だが拓人の道が開けかけた時、運命の日が訪れた――9・11 を体験した作家が描く、心がちぎれるほど切ないラブストーリー。

あなたという国: ニューヨーク・サン・ソウルはこんな本です

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