ニセモノの妻

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著者 : 三崎亜記
  • 新潮社 (2016年4月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103400318

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ニセモノの妻の感想・レビュー・書評

  • 「・・・もしかして、私、ニセモノなんじゃない?」
    ある日突然、妻がそんなことを言い出した。
    ならば、ホンモノの妻とはいつ入れ替わったのか。ホンモノの妻は、いったいどこにいるのだろう。
    「ニセモノ」が増えだしたという摩訶不思議な世界。
    これが三崎亜記の手にかかるとリアリティのある物語になってしまう。奇想天外な三崎ワールドの新作。
    新築のマンションの筈なのに、理事会には自分しか出席してこない。何故か近隣でなく少し離れた地域から反対運動が起こるマンション。「終の筈の住処」。
    坂がブームとなり、役所には坂課ができる。その坂を巡って近隣トラブルが発生し、思わぬ展開が繰り広げられる。「坂」。
    仲のいい若夫婦を襲った断層。切り取られた時を保とうと必死に努力する夫と、切り取られ断片的に戻ってくる妻。「断層」。

  • 非現実的な世界の4組の夫婦の話。

    購入した分譲マンションで他の住人と会えない夫婦

    「私はニセモノかもしれない」と言うニセモノの妻と本物を探す夫

    妻を含んだ謎の団体に、家の前の坂道を占拠された夫

    断層の向こう側に行ってしまった妻との残り少ない時間を過ごす夫

    どれも不思議な話。
    あり得ない世界のストーリーですが、そういうものと思って読むと面白いです。

  • 相変わらず、変な物語を書くなぁ、としみじみ思う。
    ある日突然、何から何まで本物そっくりの「ニセモノ」の人間が出現してしまうという伝染病が発生した世界を描いた表題作の他、唐突に「断層」に分断されてしまった日常など、なんとも言えない不思議な風合いの短編が収められている。
    読み終えた後、まさに狐につままれたような・・・そんな気分になる。

  • 図書館にて。
    いつものこの作家の不思議な世界を堪能した。
    現実にあるような出来事の中に非現実や非常理をするりと紛れ込ませて、どうしようもないところへ登場人物を追い込む流れは相変わらずうまいと思った。
    いつもどうしようもなく、主人公は抗えずに不思議だなと思いつつ受け入れていると感じるのだが、今回のラストの作品「断層」はもしかしたら大震災のことを言っているのだろうか、現実が突然寸断される恐怖、不条理が淡々と描かれていて辛かった。

  • 不思議な話4編。表題作「ニセモノの妻」が一番面白かった。

  • 短編読みやすい
    しかし心に残らない

  • 短編でも面白く興味深くよめた。

  • 不条理小説の三崎さん。感染症によりホンモノそっくりなニセモノが発生、ある日突然妻が入れ替わっていたら。夫婦の溝といいますが、本当に活断層が発生したら。近くて遠い存在の夫婦を描く4つの短編。

  • 三崎さんらしい現実的な非現実的世界での四組の夫婦のお話。最後の「断層」が切なくて、一番印象に残った。

  • 短編ですが、それぞれのクオリティが高い!
    面白かったです。

  • 図書館本。
    なんとなくチラッと目に入ったので。
    呼ばれたかな。
    久々の三崎亜記である。
    といってもとなり町戦争しか読んでないが。
    いやあこの人の書く「何の変哲もない日常に微妙なズレが生じて、非常に気持ち悪い非日常に変わる」感じが秀逸である。
    ホント気持ち悪い。
    大好き。
    世にも奇妙な物語のものすごいすばらしい作品を見た時のあの感じである。
    マンションのヤツなんかもうホント気持ち悪くて好き。
    ゾクゾクする。頭おかしくなりそう。
    他のももちろんよかったけどね。
    ホント呼ばれてよかった。

  •  表題作をはじめ、身近な人や隣人同士に起こった不思議な出来事を描いた短編が4編収められている。不信や対立から始まった物語がいずれも、最後は理解や受容で終わる。
     タイムループものの『断層』がベタながら印象に残った。

  • 最後のいちゃこら夫婦の会話が見てられない以外は良かった。夫の一人称で描かれてるが、妻も存在感が十分で、物語の進行ためだけに存在するキャラクターではなく、世界観に厚みを増している。

  • 図書館の新刊コーナーにあったので手に取った。
    妻を題材にした短編四話。
    これはあれです、全部SFというか世にも奇妙な的な
    星新一テイストの本です。
    1話目「終の筈の棲家」が一番かな。「坂」は沖縄の基地問題に似たものがある。最後の「断層」は妻は消えたという解釈でいいんかな

  • 三崎ワールド全開の短編集。

    ・終の筈の住処
    ・ニセモノの妻
    ・坂
    ・断層
    の4編収録。
    あり得ないがあり得そうな設定がシュールでちょっと怖いです。
    過去作品とのリンクはなさそうなのが、ファンとしてはちょっと物足りない感じです。
    「マンションの分割」「ニセモノ」「真偽不明体」「真偽体分離症」「真偽分離者判定局」「坂愛好家」「階段主義者」「傾き」「断層被害者」などの設定をよくも考え付くものだと作者の妄想に感心してしまいます。
    初期のクールな感じもよいのですが、本作は夫婦関係を主体としているので暖かい感じがしました。
    特に「断層」のラストには落涙してしまいました。

  • 短編集4編
    少しずつ成長する違和感,微妙な現実とのズレ,その気持ち悪さを描くのが本当に上手いと思う.

  • 読むのは久し振り。
    買うのは始めての三崎亜記作品
    いつも通りのリアルから少しズラした
    三崎亜記ワールド

    テーマは夫婦?

    表題ニセモノの妻が1番好きだった。
    目の前の彼女はホンモノかニセモノか
    ホントはそんなことどーでも良いのか?
    少し考えさせられる作品だった。

    断層は悲しくなる。今の自分には合わないらしい。終の住処と坂のヤツはよくわからない。

    少し心が落ち着いたらまた読み返してみよう。

  • 設定が面白い!
    「断層」の夫婦がステキ。最後は文字通りの意味に取っていいんですかね?
    そうあってほしいです。

  • +++
    妻――それはいちばん近くて、いちばん不可解なアナザーワールド。「もしかして、私、ニセモノなんじゃない?」。ある日、六年間連れ添った妻はこう告白し、ホンモノ捜しの奇妙な日々が始まる……。真贋に揺れる夫婦の不確かな愛情を描く表題作ほか、無人の巨大マンションで、坂ブームに揺れる町で、非日常に巻き込まれた四組の夫婦物語。奇想の町を描く実力派作家が到達した、愛おしき新境地。
    +++
    表題作のほか、「終の筈の住処」 「坂」 「断層」
    +++

    いつものように、現実世界からほんのわずかずれた隙間に呑み込まれたような物語ではあるのだが、味わいがいつもとは微妙に違う。夫婦を描いたからなのか、それとも別の理由なのかはよく判らない。どの物語も理不尽だが、現実世界とは価値観も違っているせいか、不満の持って行きようがないのでなおさらもやもやする。最後の物語「断層」は普通の設定だったら新婚さんがただいちゃついているだけのようなのだが、この設定で読むと、あまりにも切なすぎて許せてしまうから不思議である。それにしてもいつもながらに、自分では入り込みたくない世界だと思わされる一冊である。

  • 終の筈の住処、ニセモノの妻、坂、断層。好きな三崎ワールド。個人的には断層。大事なものが消えてしまう儚さや虚しさと、非現実的な世界が相まって毎回何とも言えない感覚になる。

  • 表題作のほか、『終の筈の住処』、『坂』、『断層』の計4作品。もともと不思議な世界を描くことが多い作家さんだと思うけれど、これもまた三崎ワールド全開だった。
    どの話もどうしたもんだ…と思ってしまう。
    特に『断層』は、夫の努力が涙ぐましい。
    あたしなら、これほど頑張れないよ、運命だと諦める。

  • 三崎亜記の新作は、夫婦をテーマにした4作からなる短編集。

    もちろん三崎亜記なので、普通の世界の夫婦を描く訳もなく、4編とも不条理な世界で真面目に暮らす人々(本作の場合夫婦)を大真面目に描く、いつもの三崎ワールド。

    ただ今回は4篇それぞれに違う趣があり、また表題作以外にも力作が多いので、それぞれについて簡単に触れさせていただくこととする。

    一作目の「終の筈の住処」については......う~ん、ごめんなさい。 分譲マンションの管理に関する作者の理解に明らかな誤認.....というか知識不足(具体的には管理組合と自治会の違い、決議の手続きなど、要は区分所有法等について)があって、それが気になって物語に集中できなかった。

    多くの人にとってはどうでも良いことなのだろうが、人それぞれなんかの弾みで看過できなくなるものがあるのは仕方のない。

    ただ他作品に比べ不条理度合いは軽い分、日常世界の中でいつでも起こりうるかもしれない.....という部分で、不穏な後味の残る良作だ。

    二作目は表題作の「ニセモノの妻」。

    本作は三崎作品にしては珍しく「奇妙な味」系のややブラックな味わいの作品。

    こういう味わいの短編で一冊まとめると、また面白い作品ができるかもしれない......と思わせる、氏の新境地。

    三作目「坂」は、三崎亜記の一丁目一番地的な不条理世界を大真面目に書いた作品。

    この設定のまま長編に展開しても面白そうだが、読者にそう思わせてしまうのは、短編としてはやや煮詰め方が足りないのかもしれないが、ラストはなかな素敵である。

    そして最後の「断層」.....これは不条理というよりSF的な設定の中で、バカップル的夫婦を描くのだが、三崎作品でこれほど泣かされたことはない。

    本作について何かを書けば、それはネタバレになってしまうので何も書かないが、クール な味わいの多い三崎作品のなかで、これほど熱い悲しみを描いたものは珍しい。

    ちなみにこのバカップル夫婦、モデルは三崎氏のご家庭だそうである。

    ま、勝手にしてくれという感じであるが、紛れも無い名作なので、ぜひご一読をお勧めしたい。

  • 不思議世界。短編集でない新作が読みたい。

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ニセモノの妻の作品紹介

妻――それはいちばん近くて、いちばん不可解なアナザーワールド。「もしかして、私、ニセモノなんじゃない?」。ある日、六年間連れ添った妻はこう告白し、ホンモノ捜しの奇妙な日々が始まる……。真贋に揺れる夫婦の不確かな愛情を描く表題作ほか、無人の巨大マンションで、坂ブームに揺れる町で、非日常に巻き込まれた四組の夫婦物語。奇想の町を描く実力派作家が到達した、愛おしき新境地。

ニセモノの妻のKindle版

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