家のロマンス

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著者 : 加藤幸子
  • 新潮社 (2006年11月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103452089

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家のロマンスの感想・レビュー・書評

  • 一部が祖母ミヤ、二部がその孫娘ヨシノの回想録。死してなおミヤは、執心してきた家を引き継がせたヨシノにまとわりつく。家の呪縛力は蔦のように、そこに住む人々を絡め取っていく。崩され、姿を失っても、なお。
    結局のところそれは家族の絆、血の繋がりというものではないのか…などと、安易に言うことはできない。家は単に住む場所ではない。人も家も影響を及ぼし合うのだ。

    読んでいてどことなく、細部が妙に具体的でリアルだと思って作者の経歴を調べてみれば、なるほどヨシノは作者なのだと納得する。これだけの素材だから、もっと世代を超えて長く書くこともできるのになあ…と物足りなくも思っていたが、自叙伝に近しいものならば確かにこれ以上は無理だろう。
    美化されずに描き出されていく人々の有様はなかなか、凄まじい。作家の家族って否が応でも作品の中にこうして残っていくものなのか。どこまでが事実か、全員モデルがいるのかは分からないけれど。ちらりと「わが母の記」を思い出した。作家が自分のことを書こうとすれば家族のことも書かれていくのは仕方のないことだけれど、書かれる方にとっては、どうなのだろう。自分が消えた後も残っていくものがあるのは…どうなのだろう。

  • 家、そしてその内側の自分の場所から家族を、世の中を眺めていた女性の独白と、その孫から見た一族と家のその後。

  • 一族のお話にしては短過ぎたなぁ。あっさりしすぎてて淋しいと感じる間もなく駆け足で終わってしまった印象。
    久男叔父の生き方は大好き。でも前妻の立場に立つと淋しすぎる。

  • おばあさまが死にそう。早く、早く。駆けつけた孫娘に託されたものは…。祖母が語る家の過去、孫娘が築く家の未来。時を超え連鎖する生の物語。

    日本的な家族だな、と思った
    わずらわしいなら関わらなきゃいいのに執拗に繋がりを求める

    でも何故か暖かく感じた

  • 模試の問題文として出ていたもの。
    全文読んでみたい!

  • <あらすじ>
     第一部は祖母ミヤの話。明治生まれのミヤは7人の子を産み、戦前から住み始めたこの屋敷でほとんどの時間を過ごした。死の床で孫娘の到着を待ちながら人生を振り返る。
     第二部は孫娘ヨシノの話。大家族に囲まれて屋敷で成長した彼女は、家を振り切るように北の大学へ進学した。祖母の死からその後の“家”の末路を見つめる。

    <ひとことコメント>
     登場人物の名前こそ違いますが「佐智シリーズ」の一つと考えて良いのでしょう。時代は第一部が『夢の壁』から『苺畑よ永遠に』の途中まで。第二部がそれ以降。
    『読売新聞』(2006年12月19日付)にインタビュー記事、『波』2006年12月号に梨木香歩さんの書評、月刊『新刊展望』2007年1月号にインタビュー記事があります。
     今更ですが、劇作家の叔父は加藤道夫氏、その妻は加藤治子氏ですね。

  • 最初は妻となり、母となった人物の視点。
    そして次は、その孫の視点。

    戦前、戦争、そして戦後、それから…という話です。
    増えて減ってまた増えた家の中の家族のごたごたした問題と
    放り出す事も出来ない問題。
    いつか、誰しも必ず通る道、というものです。

    ちょっと読んでいて、こういう状態にはなりたくない、と
    思わずにはいられませんでした。
    書こうとしている所は確実に違うと思いますが
    それでもそこに注目せずにはいられませんでした。

  • 桜庭一樹の「赤朽葉家の伝説」第一章のように 祖母が語る「家」の物語。ロマンス とタイトルにあるけれど、ロマンスというより女の性(サガ)の物語と言う感じか。昭和の戦争をはさんだ旧家の物語。家 そのものだった祖母の死の床にある状態での回想。それぞれが自分の家族を守るために必至に闘う女。でもあまりドロドロとしたねちっこさは感じない。女の醜さに焦点を合わせていないからか。

  • 著者を間違えて図書館から借りてきてしまった本です。はなしが生々しくて、それでいて目をそらせない力のある作品でした。この本に描かれている親・兄弟、嫁姑のくりだされる力関係やいがみあいとかはあまりに身近すぎてすこし嫌でしたがw。

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