風のかなたのひみつ島

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103456155

作品紹介・あらすじ

なぜかネコだらけの網地島、池間島では念願のカツオ一本釣りに挑戦し、「あやしい探検隊」以来、十数年振りに粟島を訪ねた。そして子供たちの笑顔がまぶしかった加唐島の秘密とは…。"島旅とりつかれ人・シーナ"が北へ南へ、全国の小さな島々を歩き回った面白島紀行。

感想・レビュー・書評

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  • 島旅エッセイの第二弾です。

    さらにマニアックというか、あまり知られて
    いない島へ、ふらりと訪れて楽しい時を過ご
    しています。

    それをなんとも味わいのある文章で面白く読
    ませるのだから、大した才能です。

    伊勢湾の答志島、宮城県の網地島、新潟粟島
    さらに長崎加唐島の民宿「ゆうすげ」は夕食
    の豪華さで有名とか。

    やっぱり島旅はいいなあ、と思う一冊です。

  • なぜかネコだらけの網地島、池間島では念願のカツオ一本釣りに挑戦し、「あやしい探検隊」以来、十数年振りに粟島を訪ねた。そして子供たちの笑顔がまぶしかった加唐島の秘密とは…。“島旅とりつかれ人・シーナ”が北へ南へ、全国の小さな島々を歩き回った面白島紀行。 (「BOOK」データベースより)

    入院する時に持っていった本の中の1冊。
    ミステリばかりにしようとしたんだけど、読みやすく和む本があった方が、術後の身体には優しいかなとチョイスしました。
    ある意味失敗。
    いつものシーナ節で、いいなこんな生活とか思いながら読んでいたら、やっぱりキター、笑っちゃうトコ。
    腹の傷に響くー、でもおかしいー、でもう大変。
    声を出さずに笑うから、余計腹に響くわけで。

    真っ黒に日焼けして、徹底的に島を楽しむシーナさん。
    いいなあって思いました。
    旅に出たいと、病床でもだえておりました(笑)。

    テトラポットやコンクリートの堤防がシーナさんは気に入らないそうですが、宮城県石巻市の猫がいっぱいいる網地島について、

    『この島にも無意味な堤防があった。
    現代日本のどこにでもある悲しい風景だ』

    という件(くだり)があり、写真を見ながらその文章を読み、3.11の震災が起きるなんて、このときは想像もしなかったんだろうなと、複雑な思いでした。
    ある意味、確かに無意味だったのかなと。

    シーナさんの本はたいてい読んでいると思っていたのですが、未読があってうれしいです。
    この本の前に出ている島本「渚のむこうのかくれ島」もぜひ読みたいと思っています。

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著者プロフィール

1944年生まれ。作家。1988年「犬の系譜」で吉川英治文学新人賞、1990年「アド・バード」で日本SF大賞を受賞。著書に「ごんごんと風にころがる雲をみた。」「新宿遊牧民」「屋上の黄色いテント」「わしらは怪しい雑魚釣り隊」シリーズ、「そらをみてますないてます」「国境越え」など多数。また写真集に「ONCE UPON A TIME」、映画監督作品に「白い馬」などがある。

「2012年 『水の上で火が踊る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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